恋愛適齢期

原題：SOMETHING'S GOTTA GIVE
監督：ナンシー・メイヤーズ
脚本： ナンシー・メイヤーズ
撮影： ミヒャエル・バルハウス
編集： ジョー・ハッシング
音楽： ハンス・ジマー
上映時間 ：128分
２００３年/アメリカ映画
出演： ジャック・ニコルソン、ダイアン・キートン、キアヌ・リーヴス、フランシス・マクドーマンド、アマンダ・ピート、ジョン・ファブロー

ハリー（ジャック・ニコルソン）は音楽業界のヤリ手経営者。６３歳、結婚歴なし。若い娘がくれる甘い単純な喜びを追い求めて４０年。好きな女性のタイプなし、ただし３０歳未満であること。今、付き合っている恋人は若くて綺麗なマリン嬢（アマンダ・ピート）。週末はマリンの母親の別荘で過ごす予定。もちろん、母親に内緒で。



マリンの母親エリカ（ダイアン・キートン）は成功した劇作家。５０歳を過ぎて離婚。家にいて仕事に打ち込む毎日。外で一緒に遊んでくれるボーイフレンドなし。同年代の独身男性は若い女に走りますものね〜（笑）。よってエリカは仕事一途となり、男性からは敬遠されがち。

この二人が別荘でハチあわせてしまった（汗）。当然ながら、マリンは娘の恋人が気に入らない。とっとと出て行ってほしいのはやまやまですが、大人の対応をみせます。気まずい雰囲気の食事会が終わり、これで厄介払いが出来ると思っていたら・・・。ハリーが心臓発作で倒れるという緊急事態が発生。病院へ運ばれ診察を受けた結果、エリカの別荘で療養生活を送る事になります。



ハリーの担当医としてジュリアン（キアヌ・リーヴス）登場♪ハリーの容態を案ずるマリンに「お父さんは大丈夫。」「お父さんじゃないわ。」「失礼、おじいさんは大丈夫。」・・・爆笑しました。バイアグラを常用していることがバレるくだりも笑えます。その後も続く抱腹絶倒シーン。麻酔で意識もうろうのハリーがオシリ丸出しというあられもない姿で廊下を徘徊。よくジャックは承知したなぁ。もしかしたら、ジャックのアイデアかも。だって大御所に脱いでくれとは頼めないでしょう（笑）。



そしてお約束通りハリーとエリカは恋に落ちます。ふたりで血圧チェック、老眼鏡の貸し借り・・・・老いらくの恋もまた楽しからずや。しかし、二人の恋愛観にはズレがありました。エリカが「ハリーに会って初めて愛する痛みを知った」と感じているのに対し、ハリーは距離を置いたつきあいを望んでいます。プレイボーイとは真剣な恋愛には臆病なのかもしれません。この二人にエリカに一目ぼれしたジュリアン（キアヌ・リーヴス）が絡んできて三角関係が成立(笑）。さて、どうするハリー？



ジャックとダイアンの共演は『レッズ』以来。世代の見本だった彼らが時を経て、中年期の恋愛を扱った映画で共演してくれたことが嬉しいです。ふたりとも自然体で楽しそう・・・・相性がいいのでしょうね。ジャックは時折、気取らない素の部分を見せています♪落ち着いた大人の雰囲気の中にコメディ要素が散りばめられた恋愛物語です。