ブラッド＆ワイン

原題：BLOOD & WINE
監督： ボブ・ラフェルソン
製作： ジェレミー・トーマス
脚本： ニック・ヴィリアーズ、 アリソン・クロス
撮影： ニュートン・トーマス・サイジェル
音楽： マイケル・ロレン
上映時間 101分
１９９６年/アメリカ映画
出演： ジャック・ニコルソン 、スティーヴン・ドーフ、ジェニファー・ロペス、ジュディ・デイヴィス、マイケル・ケイン 、ハロルド・ペリノー・Ｊｒ

ワイン・ディーラーのアレックス（ジャック・ニコルソン）は愛人のガブリエラ（ジェニファー・ロペス）と多くの時間を過ごし、再婚相手のスザンヌ（ジュディ・デイビス）と義理の息子ジェイソン（スティーヴン・ドーフ）の元へはほとんど帰ってきません。外での派手な生活がたたって店の経営は行き詰り、不渡りを出し破産。今は家を抵当に借金暮らしです。

金に困ったアレックスは金庫破りのヴィクター（マイケル・ケイン）と共謀して１３０万ドルの価値を持つ、大粒ダイヤのネックレスを盗みます。ネックレスを売りさばくためにニューヨークへ向かおうと、自宅に戻って荷造りをしているのを見咎めた妻のスザンヌと争いになり、ステッキで殴られ気を失ってしまいます。妻はアレックスのスーツケースに自分の荷物を詰め、息子のジェイソンと車で逃亡。ところがスーツケースのポケットには、アレックスの盗んだネックレスが入っていました。こうしてアレックスとヴィクターの計画は頓挫します。



アレックスと義理の息子の駆け引きが変化を見せながらタイトに展開し、最後の壮絶なバトルへと突入します。冷静沈着なワルを装いながら、時おり見せる表面的な優しさ。横転した車の中で、息も絶え絶えになっている妻を見て「あぁ、かわいそうに。今、助けてやるからな。」と泣いても次には「お願いだ、ダイヤのありかを教えてくれ。」と冷酷な言葉をはく。アレックスは根源的な感情と金に対する欲望にのみ動かされている悲しい男なのですね。