黄昏のチャイナタウン

作品情報

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チャイナタウンでのジャック・ニコルソン

原題:The Two Jakes
監督:ジャック・ニコルソン
製作: ロバート・エヴァンス、ハロルド・シュナイダー
脚本:ロバート・タウン
撮影:ヴィルモス・ジグモンド
音楽:ヴァン・ダイク・パークス
編集:アン・ゴアソ
上映時間:137分
1990年/アメリカ映画
出演:ジャック・ニコルソン、ハーヴェイ・カイテル、メグ・ティリー、マデリーン・ストウ、イーライ・ウォラック


名作『チャイナタウン』の公開から15年後に作られた続編。企画の段階で空中分解しそうになりながらも、ジャックが監督を引き受けることで、どうにか完成に漕ぎ着けた作品です。舞台設定は1948年、『チャイナタウン』の中で起こった出来事から11年の歳月を経た時点です。

ジェイク・ギテス(ジャック・ニコルソン)は今も不倫調査を専門とする私立探偵。人間は失敗もする、しかし結婚した以上は責任を持たねばいけない。誰かのせいで結婚が破綻するにしても、そうなったら両方が不幸になる、それを解決するのがギテスの仕事・・・と言えば聞こえがいいですが、要は他人の不義によって生計を立てている探偵業。

情事にふける男女の会話を盗聴しているギテスの耳に、突然飛び込んできた銃声。不倫していた男が女の亭主に撃たれた瞬間でした。被害者はボディーン、加害者はジェイク・バーマン(ハーヴェイ・カイテル)。ふたりはBB建設を共同経営する相棒で、バーマンはギテスに妻の浮気調査を依頼してきた男です。この殺人は計画殺人だったのか、それとも錯乱状態のバーマンが引き金を引いたのか・・・・。計画殺人ならば被害者の妻に遺産が入りますが、錯乱状態での犯行であれば無罪となり、共同経営者であるバーマンに遺産が渡るのです。妻の不貞を利用し、ギテスをも利用して及んだ犯行なのか。


黄昏のチャイナタウン

調査の結果、驚くべき事実が判明します。ジェイク・バーマンの妻キティ(メグ・ティリー)は、前作「チャイナタウン」で非業の死を遂げたイブリン・モウレー(フェイ・ダナウェイ)の「娘で妹」だったのです。過去の思い出、それは火薬のようなもので、何かを爆発させるかもしれない・・・・。ギテスは過去の謎へ、そして自分が愛したイブリンの記憶へと引き戻されていきます。過去から逃げられないと独白するギテス。彼の心には名状しがたい恐怖が潜んでいるのかもしれません。

イブリンの死後、第二次世界大戦がありギテスは勲章を授与されました。地域は開発ブームで賑わい、採鉱権をめぐる争いも活発になりました。しかし、ギテスはイブリンと会う前も別れた後も、何ら変わることなく彼であり続けています。人生に幻滅を感じつつ、過去に囚われて生きていくしかないのでしょうね。

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作品INDEX】

リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(60)
忍者と悪女(63)
古城の亡霊(63)
旋風の中に馬を進めろ(66)
銃撃(66)
爆走!ヘルズ・エンジェルス(67)
聖バレンタインの虐殺/マシンガン・シティ(67)
白昼の幻想(67)
ジャック・ニコルソンの嵐の青春(68)
イージー・ライダー(69)
晴れた日に永遠が見える(70)
ファイブ・イージー・ピーセス(70)
愛の狩人(71)
キング・オブ・マーヴィン・ガーデン(72)
さらば冬のかもめ(73)
チャイナタウン(74)
さすらいの二人(75)
Tommy/トミー(75)
おかしなレディ・キラー(75)
カッコーの巣の上で(75)
ミズーリ・ブレイク(76)
ゴーイング・サウス(78)
シャイニング(80)
郵便配達は二度ベルを鳴らす(81)
レッズ(81)
ボーダー(81)
愛と追憶の日々(83)
女と男の名誉(85)
心みだれて(86)
イーストウィックの魔女たち(87)
ブロードキャスト・ニュース(87)
黄昏に燃えて(87)
バットマン(89)
黄昏のチャイナタウン(90)
お気にめすまま(92)
ア・フュー・グッドメン(92)
ホッファ(92)
ウルフ(94)
クロッシング・ガード(95)
マーズ・アタック!(96)
ブラッド&ワイン(96)
夕べの星(96)
恋愛小説家(97)
プレッジ(01)
くたばれ!ハリウッド(02)
アバウト・シュミット(02)
N.Y.式ハッピー・セラピー(03)
恋愛適齢期(03)
ディパーテッド(06)
最高の人生の見つけ方(08)
幸せの始まりは(10)