イーストウィックの魔女たち

原題：The Witches of Eastwick
監督：ジョージ・ミラー
製作総指揮：ロブ・コーエン、ドン・デヴリン
脚本：マイケル・クリストファー
撮影：ヴィルモス・ジグモンド
音楽：ジョン・ウィリアムス
美術：ポリー・プラット
編集：リチャード・フランシス・ブルース
上映時間： 119分
１９８７年/アメリカ映画
出演：ジャック・ニコルソン、シェール、スーザン・サランドン、ミシェル・ファイファー、ヴェロニカ・カートライト

彫刻家アレキサンドラ(シェール)、音楽教師ジェーン(スーザン・サランドン)、ジャーナリストのスーキー(ミシェル・ファイファー）は田舎の男たちにうんざりしていました。退屈な毎日から抜け出して楽しい経験をしたい。どこかに自分たちを冒険の世界へと誘ってくれる男がいないかしら・・・と。理想の男の条件は、頭が切れて話しが上手で心の安らぐ人。彼女たちは念じます。浅黒くて背の高い放浪の王子が、黒い馬に乗って異国からやって来ることを。はたして、三人の孤独な熟女の願いをかなえるべく、ニューイングランドの田舎町イーストウィックに悪魔デイル(ジャック・ニコルソン）が落雷とともに現れました。

う〜ん、王子様のイメージからは離れているかも？（笑）アレキサンドラ(シェール)に会うなりベッドに誘うと、アナタって欠点の塊みたいな男、脂ぎって厭らしい、オツムは低脳、道徳観念がゼロ、卑猥でニブい、体が臭い・・・・とまで言われてしまう。悪魔じゃなけりゃキレますよね（笑）。悪口雑言を浴びせられても、余裕の微笑を浮かべ「しがらみにとらわれるな、僕を利用しろ」と悪魔のささやきで切り返す。こういうセリフに女はコロリと騙されてしまうのですよね〜。デイルは町の郊外に大きな邸宅を購入しました。その館は昔、魔女が火あぶりにあった所です。デイルは言葉巧みに三人の女たちに近づき、彼女らが望んでいたものをすべて与えたのでした。目的は悪魔の子を生ませること。



館で繰り広げられるデイルと三人の女の狂騒は「イーストウィックには悪魔と魔女がいる」と噂されるようになります。デイルの本性を知った三人は「悪魔の手引書」を読み、呪い人形を使った魔術をかけ、街から彼を追い払おうとします。自分の体の不調が彼女たちによるものと知ったデイルは怒り心頭。教会に乱入し神に抗議するシーンには、悪魔の苦悩が表れていて可笑しい。「人間の過ちは悪と呼ばれ、神が犯した過ちは自然現象と呼ばれる。女は天災と変わらん、神が女を創造したことは過ちだ！」(笑）。



風変わりなものや自己開発的なものを進んで演じてきたジャックですが、本作ではとうとう悪魔になってしまいました。最期は体が３つに分断されてしまって・・・・。こんなことしてるから、「バットマン」の製作者に目を付けられたんだよ〜（笑）。ジャックのスロットル全開のコメディ演技が楽しめる映画です。