女と男の名誉

作品情報


女と男の名誉

原題:PRIZZI'S HONOR
監督: ジョン・ヒューストン
原作: リチャード・コンドン
脚本: リチャード・コンドン、ジャネット・ローチ
撮影: アンジェイ・バートコウィアク
音楽: アレックス・ノース
上映時間 129分
1985年 アメリカ映画
出演: ジャック・ニコルソン、キャスリーン・ターナーアンジェリカ・ヒューストン、ロバート・ロジア、ウィリアム・ヒッキー、ジョン・ランドルフ、リー・リチャードソン


ニューヨークのブルックリンの病院で生まれた赤ん坊を覗き込む男ふたり。「君の息子は母親を失ったが父親はふたりいる、わたしもこの子の父親だ」イタリア系アメリカ人マフィアのボス、ドン・コラーグが赤ん坊の父親に話しかけます。その子は悪の世界ですくすくと成長し、ボスとの血の契りを結び、晴れてファミリーの殺し屋(ジャック・ニコルソン)となりました(汗)。ボスの名前がドン・コラーグ、『ゴッドファーザー』のドン・コルレオーネもどきでしょ(笑)。マーロン・ブランドは風格漂うボスでした。一方、こちらのドンは・・・大きさは3分の1ぐらいでしょうか。でもって、オーブニングシーンが結婚式というのは、ゴッドファーザーのパロディなのかな(笑)。原題はPRIZZI'S HONOR 「プリッツィ一家の名誉」。でもねぇ、プリッツィ一家は変てこな人々から構成されています。名誉の前に常識と知力を身につけてほしい一家なのですよねー(笑)。

女と男の名誉

監督はジョン・ヒューストン。この時、御年78。健康状態が優れず、娘アンジェリカ・ヒューストンとの仕事の機会はこれが最後かもしれないという覚悟で作ったそうです。余談ですが、ジャック・ニコルソンとアンジェリカ・ヒューストンは私生活では恋人同士でした。ジャックにとって、この作品は共に深く愛しているヒューストン親子と作り上げた大切な一作となったことでしょう。

女と男の名誉

チャーリー(ジャック・ニコルソン)の元フィアンセのメイローズ役をアンジェリカ・ヒューストンが演じ、アカデミー賞の助演女優賞を獲得しました。

物語は。
結婚式で出会った男(ジャック・ニコルソン)と女(キャスリーン・ターナー)の殺し屋が恋に落ち、互いの正体を知った上で結婚します。女はポーランド系。男が属するプリッツィ一家の人達は、ふたりの結婚を快くは思っていませんでした。そして明らかになる最悪な事実。アイリーン(キャスリーン・ターナー)は、チャーリー(ジャック・ニコルソン)との結婚前に、プリッツィ一家の運転手を殺し組織の金を強奪していたのです。さらには警察官の妻まで殺してしまったことで話はよじれ、一家は警察からの締め上げを受けます。そこでボスはアイリーンの始末を夫のチャーリーに命じます。妻をとるか組織をとるか・・・・。

ラストの後味の悪さときたら・・・絶句。アイリーンが冗談っぽく言った「ユダヤよりひどいのはシシリアン。金を手放すくらいなら自分の子供を食う」を具現化したようなラストシーン。コメディだからと油断していると、最後の最後で肘鉄を食らわされることになります(汗)。 ジョン・ヒューストン の老獪な演出に、ただただ唖然としました。


ジャック・ニコルソンの館top

ジャック・ニコルソンの館

作品INDEX】

リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(60)
忍者と悪女(63)
古城の亡霊(63)
旋風の中に馬を進めろ(66)
銃撃(66)
爆走!ヘルズ・エンジェルス(67)
聖バレンタインの虐殺/マシンガン・シティ(67)
白昼の幻想(67)
ジャック・ニコルソンの嵐の青春(68)
イージー・ライダー(69)
晴れた日に永遠が見える(70)
ファイブ・イージー・ピーセス(70)
愛の狩人(71)
キング・オブ・マーヴィン・ガーデン(72)
さらば冬のかもめ(73)
チャイナタウン(74)
さすらいの二人(75)
Tommy/トミー(75)
おかしなレディ・キラー(75)
カッコーの巣の上で(75)
ミズーリ・ブレイク(76)
ラスト・タイクーン(76)
ゴーイング・サウス(78)
シャイニング(80)
郵便配達は二度ベルを鳴らす(81)
レッズ(81)
ボーダー(81)
愛と追憶の日々(83)
女と男の名誉(85)
心みだれて(86)
イーストウィックの魔女たち(87)
ブロードキャスト・ニュース(87)
黄昏に燃えて(87)
バットマン(89)
黄昏のチャイナタウン(90)
お気にめすまま(92)
ア・フュー・グッドメン(92)
ホッファ(92)
ウルフ(94)
クロッシング・ガード(95)
マーズ・アタック!(96)
ブラッド&ワイン(96)
恋愛小説家(97)
プレッジ(01)
くたばれ!ハリウッド(02)
アバウト・シュミット(02)
N.Y.式ハッピー・セラピー(03)
恋愛適齢期(03)
ディパーテッド(06)
最高の人生の見つけ方(08)
幸せの始まりは(10)