ウルフ

作品情報

ウルフでのジャック・ニコルソン1

原題:Wolf
監督:マイク・ニコルズ
脚本:ジム・ハリソン、ウェズリー・ストリック
撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ
特殊メイク:リック・ベイカー
音楽:エンニオ・モリコーネ
美術:ボー・ウェルチ
編集:サム・オースティン
上映時間:127分
1994年/アメリカ映画
出演:ジャック・ニコルソン、ミシェル・ファイファー、ジェームズ・スペイダー、ケイト・ネリガン、リチャード・ジェンキンス


満月の夜のことです。出版社で編集長を務めるウィル・ランダル(ジャック・ニコルソン)は、凍った道路にハンドルをとられ狼をはねてしまいます。車を降りて近づいてみると、狼は死んでしまったのか、微動だにしません。死体を脇へどかせようと体に触れた瞬間、狼は突如目を開けウィルの手首を咬み、そのまま林の中へ走り去りました。ウィルに変化が生じたのは、ほどなくしてから。狼に咬まれて以来、狼の血が自分に溶け込んで乗り移ったような感覚にとらわれます。臭覚と聴覚が異常に鋭くなるとともに気分が爽快になり、若い頃の生気と活力が蘇ったかのようでした。

ウルフでのジャック・ニコルソン2

ウィルが狼に咬まれたのは、この100年の間で最も月が地球に近づいた日。彼の中の狼は昼は眠り夜と共に目覚め、少しずつ成長します。都会の生活と過酷な仕事に精彩を欠く日々を送っていたウィルですが、本来は情熱的で狼のような野生を秘めた男。自由奔放のパワーを得た彼は社長令嬢ローラ(ミシェル・ファイファー)への愛に走ります。デートに出かける前に鏡を見て「ヘアが気になったら”あなたも私もヘア・チェック〜♪」の鼻歌は絶対!!ジャックのアドリブだと思うのですよね(笑)。

ウルフでのミシェル・ファイファー

しかし、良いことばかりではありませんでした。狼に変身した時の記憶がないのです。血の付いたシャツ、そのポケットから人の指が出てきて・・・。全身に狼が乗り移ってしまえば、完全に正気をなくすかもしれない。次第に強まる自分への恐怖。

ウルフで変身するジャック・ニコルソン

特殊メイクを担当したリック・ベイカー はアカデミーメイクアップ賞を計6回も受賞しているメイクの第一人者です。メイクの魔術師によって、世にも恐ろしい姿にされてしまったジャック(汗)。ほとんど原型を留めぬ容姿になりながらも、眼光鋭く目だけで怒りと哀しみを表現するところは流石。大きく、強烈な演技を見せています。ローラを他の狼男から守るため、自らの意思で狼に変身したウィルの心には”迷いのない愛”があります。狼へと姿を変えても魂は不変なのですね。この映画は古く粗野なものと新しく空想的な世界を織り交ぜ、新しい形で狼伝説を語っています。


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作品INDEX】

リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(60)
忍者と悪女(63)
古城の亡霊(63)
旋風の中に馬を進めろ(66)
銃撃(66)
爆走!ヘルズ・エンジェルス(67)
聖バレンタインの虐殺/マシンガン・シティ(67)
白昼の幻想(67)
ジャック・ニコルソンの嵐の青春(68)
イージー・ライダー(69)
晴れた日に永遠が見える(70)
ファイブ・イージー・ピーセス(70)
愛の狩人(71)
キング・オブ・マーヴィン・ガーデン(72)
さらば冬のかもめ(73)
チャイナタウン(74)
さすらいの二人(75)
Tommy/トミー(75)
おかしなレディ・キラー(75)
カッコーの巣の上で(75)
ミズーリ・ブレイク(76)
ラスト・タイクーン(76)
ゴーイング・サウス(78)
シャイニング(80)
郵便配達は二度ベルを鳴らす(81)
レッズ(81)
ボーダー(81)
愛と追憶の日々(83)
女と男の名誉(85)
心みだれて(86)
イーストウィックの魔女たち(87)
ブロードキャスト・ニュース(87)
黄昏に燃えて(87)
バットマン(89)
黄昏のチャイナタウン(90)
お気にめすまま(92)
ア・フュー・グッドメン(92)
ホッファ(92)
ウルフ(94)
クロッシング・ガード(95)
マーズ・アタック!(96)
ブラッド&ワイン(96)
夕べの星(96)
恋愛小説家(97)
プレッジ(01)
くたばれ!ハリウッド(02)
アバウト・シュミット(02)
N.Y.式ハッピー・セラピー(03)
恋愛適齢期(03)
ディパーテッド(06)
最高の人生の見つけ方(08)
幸せの始まりは(10)