ジャック・ニコルソンの館/映画感想 Home |
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ジャック・ニコルソン出演映画
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サブウェイ123 激突 『サブウェイ・パニック』(1974)のリメイク版。オリジナルはメチャクチャ面白い。ウォルター・マッソーのとぼけた感じが、乾いたサスペンスに独特な風味を加えていた。 ラストのオチがウォルター・マッソーらしくてねぇ、観ている側は思わずニヤリ・・・。サスペンスのうちにユーモアをただよわせた演出が大いに楽しめる映画だった。犯人役のロバート・ショウは犯罪者だけれど根っからの悪人には見えなかったなぁ。 その『サブウェイ・パニック』がリメイクされたと聞いて観に行った。ニューヨークの地下鉄がハイジャックされるという話。ロバート・ショウが演じた、冷静沈着な犯人グループのリーダーはジョン・トラボルタ。これが直ぐにキレる凶暴な男になっていたのにはびっくり。おまけに投資会社の元社長だという。彼と対決する地下鉄の職員をデンゼル・ワシントンが演じている。オリジナルではウォルター・マッソーが公安警察官として犯人との折衝に当たっていた。 オリジナルを意識しつつ、違えて撮ろうとしたのだろう。地下鉄をジャックした目的、人物設定、世相がことごとく、オリジナルと違っている。映画のトーンは鋭利でスタイリッシュ。この変化というのは、たぶんに舞台が70年代から現代に変わったということが大きな要因であろう。前作はパニック映画の盛りのころに公開された。観客は事の次第をかたずをのんで見守ったものだ。あの雰囲気を現代に持ち込んでも受け入れられないだろうし、リメイクする意味もない。だから、オリジナルとはガラリ切り口を変えたのだと思う。 ニューヨーク、ベラム駅。1時23分発の電車が4人の男にジャックされた。犯人グループは先頭車両を切り離し、先頭車にいた乗客と運転士19名を人質にとる。ライダー(ジョン・トラボルタ)は無線で運行指令室に犯行を告げた。これを受けたのが地下鉄職員ガーバー(デンゼル・ワシントン)。この時から、ふたりの駆け引きが始まった。 この映画はたいへんうまいところへ観客の興味をもっていって、前作ファンにも若い世代にも受け入れやすいように作ってある。両作に共通しているのは「無線を通じた駆け引き」なのだが、本作は人間描写の魅力を作品のポイントとして押さえているから、前作では分かりづらかった犯行の動機も明らかにされている。また、人物に目を向けているからこそ、ラストのデンゼル・ワシントンとジョン・トラボルタが実際に相まみえるシーンが生きてくるんだと思う。トニー・スコット監督の技あり!と言ったところか・・・。でも、私は『サブウェイ・パニック』の方が好きだけどね(爆)。 【作品情報】 原題:The Taking of Pelham 123 監督:トニー・スコット 製作:トッド・ブラック、トニー・スコット、ジェイソン・ブルメンタル、スティーブ・ティッシュ 製作総指揮:バリー・ウォルドマン、マイケル・コスティガン、ライアン・カバノー 原作:ジョン・ゴーディ 脚本:ブライアン・ヘルゲランド 撮影:トビアス・シュリッスラー 美術:クリス・シーガーズ 編集:クリス・レベンゾン 音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ 製作国:2009年アメリカ映画 上映時間:1時間45分 配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント |
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