さて、パートIIIは古いカートリッジの画像からスタートということにしよう

OrtofonのSL15という、MC20より古いカートリッジを厚木さんからいただいた

とても心温まる音だとパートIIに書いたが、SL15でレコードをきいてから、向こう側に見えるMC30superできくと「MC30ってなんてシャキッとしているんだろう」と感じる

このカートリッジ一個しかないとちょっと困るのだが、音楽性とは何かという事を考えさせられる

☆ 磯部さんと一緒に柳澤宅を訪問した帰り、柳澤さんがクルマでスタジオまでおくってくれたので、「ちょっと僕の音もきいていきますか?」ってことになった。

「音が立ってない」と彼は言う。「弦楽器は滑らかなだけじゃダメなんだ。擦っている感じをリアルに再現するには、まず音が立っていなければならず、甘い音はその後で良い」と言われて、僕は半分「そうかなあ?」と思うのだが、先ほど柳澤さんのお宅ですごい音をきかされているので、あまり論争をする気はしなかった。

この寒い日に寒さ満点のStudioK'sで、ほとんど丸一日鳴らしてなくて、スイッチを入れたばかりの音に文句言われてもなあ、という気もしたのだが、多分彼は充分ヒート・アップした状態でも同じ感想を述べるだろうと思い、僕は黙っていた。

「きれいな音だし、SNも良い」「だけどそれだけじゃダメだ。男性ボーカルをきかせてくれ」などの注文に応じて、あれこれかけるが、なにしろ夜の12時を過ぎているから音量も限度がある。もちろん自信のないソフトは選ばず、LPを中心にあれこれかけた。OrtofonのMC30superでチェロの曲をかけると「おいしい音だなあ」という感想も出てきたので、アンプがあたたまった頃を見計らって、なにしろ僕はアーム3本フォノイコ3台だから、例のごとくまだ誰も持っていない「綾戸智絵 Life」のLPを三種類の音で再生して「どれがお好き?」とさりげなく逆襲に出た。いつもの通り1)MC30super 2)L0.4 3)STUDIETTO+ZYXの順だ。

すると彼は、なによりSTUDIETTO+ZYXによる「音の広がり感」に驚いていたようだった。僕は、「こんなに違うのか」と言う柳澤さんに「そう、今Dr.Y氏のところで修理中の、運が良ければ2002年中には柳澤邸に戻ってくる「GOLDMUND REFERENCE」に良いカートリッジをあてがえばこの世界が手に入るのです」と言った。僕の場合、LPは7〜8種類ぐらいの音が楽しめるが、CDの再生は今の状態からさらに上を目指すと多分10倍の出費を余儀なくされる。だから「大きな不満がなければあえて上は目指さないでいるのだ」と言うと、「確かにそれはそうだ」ということになり、彼の中では多分「山本さんの音はいくつかの不満はあるものの、それに目をつぶれば美しく安定した状態」ということになったらしい。僕としては「元々中庸を目指してるわけだし、それはそれで大いにけっこう」だと思った。

そして、それからあれこれ話をして柳澤さんが帰途についたのは明け方の4 時近くだった。おそらくどこかの駅からタクシーで帰った磯部さんと三人合計で約140才、認知した子供の合計7人、バカみたいというか、バカそのもののオヤジたちである。まあ、私たち3人は正月からここを読んでガハハと笑った人の代表だけどね。

暮にSISの大野さんと電話で話していて、「柳澤さんに音が立っていないと言われた」と言うと、「まあ今はしょうがないですね。今度スピーカーでも替えてひどい音になったら、メチャクチャ言ってあげればいいじゃないですか」と教えてくれた。僕はそれは良い考えだと思い、「柳澤さん、スピーカーを別の物にしないかなあ」と心待ちにしている。

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2001年末に富田さんが秋葉原でiPod(アイポッド)を買ってスタジオに持ってきた。要するに5GBのHDを搭載したMP3プレーヤーなのだが、さすがにアップル製だけあって非常に美しく、質量185gとリモコンほどだ。外付けHDとしても使え、5万円近いものだが、4年前には単なる5GBのHDがそれぐらいだったなあと、不思議な気分になった。安くはないと思うが、MDと違ってメディア不要、入れ替え不要でCD100枚分ほどを記憶し、ウオークマンのようにきけるのなら、特に高価というわけでもない

その時に、僕はiTunes(アイチューンズ)というアップル製のMP3ソフトを使って手持ちのCDをMP3に圧縮してみたのだが、これがけっこう楽しめる音質だった。曲名その他をキーボードで入力出来るし、CDをMP3で読み込みつつ、すでに読み込んである音楽を再生できるあたりが面白い

 

皆さんがいつも見てくれているStudioK'sHPは、このような環境で日々更新されている

ディスプレーに隠れて見えないが、裏にあるG4 CUBEは、ファンがなく、世界一静かなパソコンだろう。僕はMacを使いながらオーディオを楽しみたくて、昨年の夏、オークションでCUBEを手に入れた

iTunesでちゃんと音をきこうと思い、ディスプレーの裏にあったG4 CUBEに付属のスピーカーを前に出してみた

これで、まあまあ楽しめる音が出たものだから、ちょっと欲が出てきた。危ない予感、、、

 ☆↓こうなってしまうところがオーディオ好きの性ってやつだろう

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僕はサウンドステージ派であるから、当然スピーカーはフリースタンディングにしたい

それで、結局ディスプレーを左右入れ替えてしまった。裏はケーブルがゴチャゴチャなので、約2時間ほどを費やした

ここまで至ると、スピーカーの音質に不満がでてくるので、SoundSticksが欲しくなるのが人情ってやつだ。足下には、ウーハーを置くのにおあつらえ向きのスペースもある。しかし、何だってこんなことになってしまったのだろう? 富田さんのせいだな、きっと

☆ 左の青い物体はDENON DL1000、100Aのケース(FRのキーパーみたいな物で、すごく豪華)の中に入っていたスポンジです。 正解者第一号は三重県在住の佐々木英人 様

☆金城さんならディスプレーの画面にミニソネックスを貼るかも知れない。でも、それでは画面が見えないので、僕としてはできるだけディスプレーを後ろに下げたくなる。すると、左側の旧型StudioDeisplayが邪魔だ。液晶にすればセッティングの自由度はさらに向上するので、ほとんど使っていない17インチCRTのStudioDeisplayは売りに出す事になるかなあ。 2002.1.3

昨日、札幌の小野さんという方からメールが届き「iTunesはインターネットに接続しながらCDを挿入すると、自動的に曲目やアルバム名を表示する事は知っていますよね」と書いてあった。MP3にそれほど興味のない僕は、まるでわかっていなかった。例えば、カセットやMDにコピーした際に曲名や演奏者を書くのは面倒な作業で、これが自動的に入力されるとしたら夢みたいだ

iTunes2の初期設定で「必要な時にインターネットに接続」にチェックを入れ、試しにCDを挿入すると、本当にインターネット上のデータベースで調べてきて、上図のように自動的に曲目や演奏者が表示される

これには感動した

そんなわけで、持っているCDをどんどんMacに読み込ませて、年末と正月はこれをきいて過ごした

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まあ、まあ、どうしてこんなことをやり始めるんでしょう?

CUBE付属のスピーカーとキーボードを富田さんに引き取ってもらって、僕はSound Sticksを買う事にした

それで、富田、SONY佐藤、山本の三人で秋葉原へ繰り出してSound Sticksを買ってきた

あべ@ewe です

山本さま、ご無沙汰しております。

K's webも笑いあり涙?ありで、素晴らしいですね(笑)。
運営はタイヘンでしょうけど。。。

個人的には最新のトミタ/サトウ組のPC用SPセッティングの絵が
ハマってしまいました。心の底から尊敬の念を込めて申し上げる
のですが、「
ビョーキ」ですね(笑)。僕も仕事でG4 cube、家で
G4 Powerbookという組み合わせになったのですが、あの付属SPの
セッティングを詰めようとは思いもしませんでした(笑)。

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お問合せのLIFE(LP)の発売日ですが、ちょっと今、どうせならLOVEとい
うアルバムと一緒に出そうかという話しがあるのと、印刷物をUS組
立てするかどうかという2点で遅れています。

こちらにも問い合わせを頂くのですが、「春頃には」という回答を
差し上げています。

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これはテクニクスの10F10、ここまでくるとかなり本格的な音になり、良い事も増えるが、同時に様々な問題が生じはじめる。例えばアンプをもっと質の良い物にしたくなったりするわけだ。この後、暗室で使っているJORDANの8cmのユニット使ったSPも試そうかと思ったが、それは断念して

こうなる

クラゲのようなサブウーハーは机の下に置いた

時々、高い音がビリつくので、もう少しアンプが高級ならなあと思うのだが、これは「あまり音量を上げない」方が良いってことみたいだ

左側のTFTディスプレーはシャープの16インチだが、右側のapple純正Studio Displayを基準に見ると、故障しているのかと思うほど色が悪く、そしてちょっと斜めからみると明るさが変わる。ナナオのはもっとヘンだった。もちろん両方とも新品なのだが、オーディオと違って画像は一目瞭然だから困る。調整の仕方が悪いのだろうか ?

メインのシステムをほったらかし、こんな調子で一週間以上過ごした。きいていたのはほとんど「カエターノ・ヴェローゾのライブ:Noites do Norte ao vivo」だった。TATUYAさんも書いている通り、僕はスピーカーからの距離が遠い状態を好んでいる。ちなみに、離れてきくのが好きな人の代表は富田さんで、どんどん後ろへ下がる。岡崎さんや大野さんは僕のリスニングポイントより1.5mぐらい前でききたいと言う。それはともかく、Macで音楽をきく「DTA」はニアフィールド・リスニングそのものだから、カエターノは僕の目の前正面で歌い、僕はコーラスする聴衆と一体化した。これに一週間はまった。そして、iTunesだとソフトのかけ替えなしに何時間も音楽をき続けられる。HPの更新などをしながらこのように音楽を楽しむと、メチャクチャ肩が凝ることもわかった。LPをかけて片面が終わる都度、たとえ15歩でも歩いた方が体には良い。

そんなわけで今日からは、SDサウンドのパワーアンプに電気を通して、また左耳で音楽をきいている。これだと肩は凝らない。でも、カエターノもガル・コスタも、対面したければいつでも目の前にやって来るわけだから、これはこれで素晴らしい事だ。iTunesに費やしたHDの容量は約3GBで、昔のようにHDが全部で350MBなんて時代では考えられない。

☆今日確かめた最新情報だが、あと一月ぐらいでSDサウンドの新型パワーアンプの試作機が出来るらしい。3パラのステレオ機で出力は8オームで60Wぐらいらしい。デザインも変わるし、音も余裕が出るだろうと期待している。

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今日はこんなカタチのパワーアンプをきいてみている

皆さんをお待たせしてるやつがそろそろ出てくるらしい

セレクターとボリューム付きのパワーアンプなので、最初はSDサウンドのステレオ機と交換して、中高域に使ってみた。次に、SDサウンドの4パラを中高域にして、CECのAMP71を低域に使ってみると、これは良い組み合わせだった

SDサウンドOTLの美しい音色と、トランジスタアンプの力感溢れる低域が楽しめる

CECのAMP71はA級という事になっているが、通常のA級アンプとは異なり、あまり熱くならない

☆StudioK's HPは予告無しにページが更新されているので、あちこち探検してみて下さい。 2002.1.10

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☆iPodの箱はとても美しいので、捨てられない人もいるようだ。iPod with 低周波治療器なんて作っても誰も買わないだろうな。

☆Sound Sticksは、色々試した結果、かなり音が良くなってきた。サテライトSPを約10時間ほどメインのシステムにつないで、限界に近いパワーを入れて鳴らし(慣らし)たり、LPをきいてみたりして、どの程度の物かを確かめてから元に戻した。音はMacからの送り出し音量を大にして鳴らすのが良い。この場合、起動音や警告音が(最低に設定しても)異常なぐらい大きくなってしまうという不便はあるのだが、音に関しては昨日あたりから非常に楽しめる状態になってきた。この状態ならSound Sticks 2万円は大変安い買い物だと言える。でも、一人しかいない職場とか家庭なら良いけれど、この音を複数で出していたら多分耐えられないだろう。

> > SoundSticksはますます快調で、僕のメインシステムより原本さんの音に近いバランスです。

だって、おなじ「ラインソース型」ですものね(笑)。一度、チューンナップされた音を体験させてください。

これまたビョーキ会話だ。SoundSticksはかなりのところまできていて、あと一歩って感じだ。このところ昼間はほとんどこちらできいている。それでも一日平均4〜5時間はSDサウンドのアンプにも灯がともっていて、普通の使い方よりは激しいだろう。三台の真空管パワーアンプを一日10時間以上使うのは、色々な意味で辛いものがある。GOLDMUNDのmm8を(常時通電で)使っていたときより、電気代は一ヶ月で3.500円ぐらい上がった(僕は5.000円ぐらいと予想していた)。この程度なら、月に一枚スカのCDを買わないとか、タクシーに乗らないとかで、3.000円浮かすのは可能だけど、真空管だって寿命があるだろうし、僕のBGMのために電気をそんなに使って良いんだろうか ?という気はずっとしていた。

僕のカエターノ・ヴェローゾ好きはかなり重傷で、かつてのケルン・コンサート級、まさにヘビー・ローテーションそのものである。カエターノのライブビデオを3本ほど見ると、色々な魅力がわかってくる。麻薬的とも言える歌声と表情はもちろんのこと、現代的な美術が好きみたいだなとか、基本的には立って、あるいは椅子に座って歌うのだが、その合間のちょっと滑稽にも見える踊りと言うかアクションも実はなかなか魅力的だと思う。ダンスと言うより舞踏、暗黒舞踏とかに共通する一種土俗的であやしい動きなのだ。カッコ悪さが妙に格好良いというか「かわいい」感じがする。特に均整のとれた体とも思えないが、やけになまめかしい感じの上半身、善も悪もみんな受け入れそうな目、ウーム。。。。そんなわけで、一昨日からは、セロ弾きのおじさん夫妻と坂本龍一が作ったCDを二枚買ってきてきいている。

僕にとってブラジル音楽はなじみが薄く、せいぜい「セルジオメンデスとブラジル66-77」、「ヴィラ・ロボス=ブラジル風バッハ」、あとは当然アントニオ・カルロス・ジョビン、あたりってことになる。去年小林悟朗さんが、「カエターノのビデオ(ライブ)を見て、どんなかなと思ったら、音楽も映像も水準が高くて、こりゃ日本は軽く負けてるぞと思った」みたいな事を言っていた。確かにそれは言えていて、ちょっとうらやましい感じとか、妬ましい気持をおぼえる。「Noites do Norte ao vivo」のビデオかDVDが出たら絶対見てやるぞ。 ところで、カーロス・リベラってブラジル人だったかなあ?

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1/17に机の上はこうなった。スピーカー中心のセッティングと考えてもらって良いだろう。ここまでする必要があるのかどうかはわからないが、そろそろ色々な人にきいてみてもらおうかと思っている

インプレッション第一号は川崎さん

去年、あんなにパーセル&ST2のケーブル類を吟味していた岡崎さんは、路線変更で潜行中。あそこまで到達して僕を驚かせた柳澤さんも変化がありそう。富田さんは元々変幻自在だからよくわからないけど、今はMacにはまっているので、意識はそちらにいっているかも知れない。僕は去年の11月からの状態をどこまで維持できるかを課題にしている。あれこれやって音を変えるのは、しばらく休みにしたい。SDサウンドの新しいパワーアンプがきても、出来れば今の音の延長であって欲しいと願っている。放っておけば維持できそうなものだが、実はそうでもなく、同じ状態で一日数時間づつきいていても音は微妙に動いていて思うままにならない。

☆先週のアクセス総数は約12.000件だった。もう少ししたら一日平均2.000アクセスが当たり前になるのかも知れない。パートIやパートIIを読んでくれている人の数が予想より多かったのだが、これはパートIIIが始まったことを知らないのではなく、新しい読者が増えているのかも知れない。

☆金城さんにきいたら、オーディオ・ベーシック誌は徐々に売り上げを伸ばしているらしい。この、本が売れなくなっている時代に少しでも実売部数が伸びるというのはすごい。そうそう、「ディスプレーの画面にミニソネックスを貼るかも知れないなんてひどい。僕なら枠に貼る」と言っていた。 2001.1.18になったばかり 

先週の金曜日の夜遅く、川崎さんがスタジオに来た。その感想が届いたので僕のページにアップした。ああ、眠い。

BENZMICROのREFERENCEというカートリッジは以前一度きいたことがあって、その時はRUBYの精密さもL0.4の力強さもない、穏やかでどっちつかずの音という印象だった。ごく最近、モデルチェンジした「REFERENCE2 SILVER」を試聴する機会を得た。これはかなり良い。現代版MC30superみたいな音で、こういう傾向の音に弱い僕はちょっと危ない。 2001.1.21

L0.4でよく鳴るLPをREFERENCE 2で再生してみた結果、L0.4に替わる物はなく、REFERENCE 2に近いカートリッジはいくつかあると判断したので、REFERENCE 2を手に入れるのはやめにした。

LPの再生に関して、やってみたいこと、確かめたいことはいくつかある。まず、トーンアームを10本ぐらい集めて集中的にきき比べてみたい。さらに、そこで勝ち残ったアームに対してカートリッジをこれまた大量にきき比べるなんてことが実現したら、これは楽しいだろうなあと妄想している。同じ条件でアームを10本取り替えてきくというのはなかなか大変な事で、多分20年とか以前、CDが存在しない時代でもそのような事はあまり行われていなかったと思う。何とかしたいものだ。SMEがちょっと問題だな。 

3月に出るオーディオベーシック誌の取材を終えた。取材は終わったけど、これから原稿を書かなければならない。僕は取材が終わる度、自分の音をきいてみる。勝ち負けとかそういうんじゃなくて、自分の音は何なんだろうと思う。それは鏡にうつした自分の顔のようで、自分自身が飽きてしまってはいけない。

☆撮影で共同通信社に行き、オーディオベーシック誌の読者ハガキを読んだ。その中に「山本耕司が出過ぎだ」という中央区民からのハガキがあった。OK、出過ぎないようにするよ。真面目な話、前号のようにに4ページのために3回も出向き、バカみたいに苦労して原稿を書くような企画はやってられない。その上出過ぎだと言われる我は悲しすぎだ。メールアドレスも控えてきたからお詫びのメールでも出そうか。

先日、夜、富田さんから電話があって、パーセルの代わりにPerpetualTechnologiesのP-1Aを使ったらまことに具合が良いと言っていた。本当かなあ? と、書いていたら証拠写真が送られてきた。ホントだあ。

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僕の知っている限りだが、富田さんは日本で一番最初にパーセルを買って使っていた人で、それはこのHPにも書いてきているし、読んでくれている人もいるので、嘘偽り無い事実だ。SS誌が取り上げたのはその約半年後だった

その富田さんがP-1Aを使ってみて「良い」と言うのだから、これはちょっと気になる人もいるのではないだろうか ?

見てくれてる人が増えると僕のHPも多少の影響力を持つことになるので、あからさまにあれよりこちらが良いというような内容は(元々書いていないけど)さらに書きにくくなる。でも、誰々が何々から何々に替えたという事実は掲載してるわけだから、そこから推察して欲しい。そして、機器を選ぶのはあなたでしかないのだから、ここでの事実を参考に自分で確かめてみてもらえないかなあ。P-1Aなんか、そう高価でもないし、買うか借りて試聴してみて、その結果を知らせて欲しい。良いか悪いかを一概に断定出来ないのがオーディオの面白さであり、このHPはそのあたりの追求ぶりと人間模様を描いている

岡崎さんと僕の会話にしても、全然違う選択をしているところが面白いわけだもんね


 さらに露出すべきです!

> 読者ハガキを読んだ。その中に「山本耕司が出過ぎだ」とい う中央区民からのハガキがあった

こうした投書がくるのは一流と認められた証です。
歯牙にもかけない人に、ふつうは、そんなことはいいません。
ですから、そのようなことを気になさらずに、さらに露出すべきだと思います。

なんて、わたしのほうが「出過ぎた」ことを申し上げまして、すみません。 2002.1.27 原本さんからのメール

 ネタにして遊んでるだけです

僕も金城さんも露出しすぎってのは、前号を出す前から自覚していて、
次号からはあんな風には出来ないと思ってるわけです。
でも、他人に言われるとちょっと腹が立ちますので、
このところあまり書くこともないし、
あの部分はHPのネタにさせてもらってるだけです。
本人からメールがきて、仲良くなれたりしたら、
また面白いじゃないですか。 2002.1.27 僕が原本さんに出した返事

 と、書いていたらご本人からメールがきた

山本耕司さま
 はじめまして。中央区在住の☆☆と申します。
 今日、「僕のオーディオ生活」を読んでいたら、
>「山本耕司が出過ぎだ」という中央区民からのハガキがあった。
という文章に目が入ってしまった。これは多分、私のことだ。でも、アンケートを
ちゃんと見て欲しい。面白かったベスト3には山本さまの記事をあげているはずで
す。それに、「僕のオーディオ生活」HPは、いつも見ていると書いたと思いますけど。
 HPでお書きになる位ですから、憤慨しているのは十分わかります。いまさらなが
ら、と言われるかもしれませんが、3本とも面白かったですよ、正直なところ。他の
雑誌で同じようなことを書いている評論家の先生方の記事の印象が薄いくらいです。
だから目立っているような気がしてあのような感想になってしまった。実際のとこ
ろ、先月号のオーディオベーシックは、「高島…」と「my audio life」が無かっ
たらつまらなかっただろうなあと思います。
 それで、アンケートには、軽はずみなことは書かないようにします。
 今後とも、HPとAudioBasicでのご活躍をお祈りしております。

.ほめるのもけなすのも難しい。音をきかせてもらった時など、いつも苦労している。(山本)


僕のところにあるカエターノ・ヴェローゾのCDは合計で11タイトルぐらいになった、みんないい。色々辛いことがあっても、この声をきくと心がなごむ。僕より10才年上のカエターノ・ヴェローゾがこんなにカッコいいんだから、僕も対自分比で少しは格好良く生きていけるかも知れないと思う。

カエターノ・ヴェローゾの事が掲載されている日本語のHPで、一番美しく、そして詳しいのは以下のURLのページだと思う

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http://www2.plala.or.jp/borabora/index.htm

☆珍しく、知らない人から「お茶の水調理研究所」にファンレターが届いたので、喜んでちょっと更新した。関係ないか ? 次号AB誌の原稿が書けずにHPの更新をしているのは、仕事が忙しくなると頭にきてサボってパチンコをやるようなもんでしょうかね。露出度は減らすにしても、何か新しい表現と言うか、自分にしか出来ない面白さみたいなものは追求したい。原稿の締め切りはあと一週間ほどなので、書き終わった頃に予告のページを見てもらうと、何か出ているかも知れない。

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本当は最近手に入れたSAECのアームを試したいのだが、ちょっと心の余裕がなく、出来ずにいる。すごく良い音だったらどうしよう。KENWOODのアームを使わなくなるかな。このところ昼間はずっとMacで音楽をきいているから、KP9010のオートリフトアップが半分どうでも良くなりつつあるのは確かだ。そうなると、他のターンテーブルでも良いのだが、他のターンテーブルを買うわけにもいかないし、色々なアームを取り付ける事を考えると、キャビネット付きはダメだ。製造中止になったCECの三本脚のターンテーブルを買っておけば良かったかな、などと思ってしまう。そんなわけで結局、KENWOODのターンテーブルを使う事になる。

☆TAOCのラックに直接マウント出来て自由な位置に移動してSMEでもSAECでもFRでもテクニカでもマグネパンでもMicroでもダイナベクターでも、何でも15分で取り替えられるアームベースが欲しい。何か良いアイデアはないだろうか?

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先日、AETの小原君が来て、新しい金属でスパイクと受けを作ったのできいてみてくれと言う。僕は正直あまり興味がないので、「好きにやってみそ」という態度だった

スパイクには8mmのネジ穴が切ってあるので、例えばTAOCのラックの脚にもつくらしい

一番音に影響が出そうなCDトランスポートの下に使ってみると「こりゃ困る」というぐらい音が変化する。何通りか試した結果、受けは使わず左の写真のようにスパイクを置いて、その上にトランスポートを置くことにした。ラックの棚板とスパイクの間に薄い布とかを入れると、さらにまた変化しそうだ

しばらく使ってみてくれと言って置いていったので、そのままになっているのだが、一週間も経つとこっちの音が当たり前になるので、そのうち元に戻してみようと思っている

 TATUYAさんからいただいたメールより抜粋

実は、昨日、川崎さんが我が家に来られて少し聴いていただいたのですが、その
時に、私の聴取位置と川崎さんの聴取位置が違っていて、私は山本さんの所でも
していましたように前のめりになる。川崎さんはソファーに深くもたれて聴かれ
る。以前からかなりはっきりと認識はしていたのですが、この70-80センチの位
置の違いが聴こえて来る音に非常に大きな違いをもたらすことを、川崎さんにも
確認していただきました。深くもたれて聴く音は、大人しくて、音は整っている
けれど、平板で奥行きがなく、音像も立体的でないのです。私たちは、今までど
うやら違う音を聴いていたようなのです。いろいろ話してみると、私が"深い音
場や立体的な音像"と言っていた意味が、実は川崎さんは何を指して私がそう言
っているのか分からないというところがあったようです。それを聞いて少し悲し
い気がしたのですが、それはそうだろうと思います。
富田さんの原本さんの感想、試聴ポイントに着く前の感想を読んで、私のところ
での昨日の出来事と重なって、原本さんと私の音は次元は違っていて、おこがま
しいのですが、印象深かったです。
川崎さんが帰国する直前になって、私が聴いている音と同じ音を聴いて頂けて、良
かったのですが、もう間もなく日本に行かれてしまうのは、ひどく残念です。
やはり一緒にやるから出てくるオーディオのよさというものは、格別です。

.川崎さんが去ってしまい、日本がうらやましいなあと山本さんのHPを見るたびに
思いそうな森内より。
PS:"中身は男か?”というのは、あの原本さんをつかまえて、なんてひどい話し
でしょう。私が厳重に厳重に抗議いたします(笑)。


メインのシステムと比較して、こっちの方が良いなんて言ってるわけじゃないんだけど、相変わらず僕はMacで音楽をきいている。昼間は特別な事がない限りSDサウンドのアンプにスイッチを入れる事はない。その代わり、きく時はちゃんときく事にした。昨日、柳澤さんがスタジオに来たので、彼にもSoundSticksをきいてもらい、「原本さんの音みたいでしょう?」と言うと、「何を横道にそれた事をやっているのかと思ったが、確かに普通はこれで充分だ」との返事がかえてってきた。僕は、みんなHDにコピーしてしまえばトランスポートも不要になって、振動問題などは影響を受けにくくなる筈だと、正月に菊池さんという人から仕入れたネタを柳澤さんに教えてあげた。バードランドの新しいDACについているIEEE1394の入力端子とコンピュータは接続出来ないのだろうか? あれはSACD用だから無関係かも知れないが、例えばコンパクトフラッシュにAIFFで記憶させて、そこから音を出すなんてことも可能になるのだろう。それは一体どんな音なのか? コンパクトフラッシュとスマートメディアでは音が違うのか? マイクロドライブは小型HDだから、多分僕がCUBEに入れ換えた流体軸受HDの方が音質では有利そうだなどと妄想している。またはiPodにCDを非圧縮モードで記憶させて、そのデジタルアウトを取り出すことが出来ればいいんだがなあ。

.SDサウンド製新型パワーアンプは、2月中に試作機が出来そうという情報が入った。白いシャーシで40KG6という球を12本使ったステレオ機で、以前の物より少し(と言ってもフッターマンとかカウンターポイントほどじゃなく)出力が出せるようにするらしい。このパワーアンプで、僕にとって最優先の中高域にあと少し余裕ができたらと、待ちわびている。


いやーまいった。例のゴールドムンドリファレンスがグレードアップして遂に完成!!
フォノイコ、プリはコニサー(この上にまだ3、0があるけど)4、0。  搬入の
予定を組んでいると、そこへdcsシステムもグレードアッププランの襲撃。dcsDDコン
バーター972とDAコンバーター954をそれぞれもう1台使って、モノラル化で聴
く。  しかもそれぞれ全てのデジタル機器にルビジウムクロック、クロノス
とdcs992(クォーツの1000倍の精度と云われる)を供給。しばらくの間、借りら
れるとのこと。全く迷惑?な話だ。ノイズ対策だけで大変!!dcsだけで5台、p0、
クロノス、アナログ機器、幸い電源は専用で6系統あるのでデジタル系とアナログ系
はもちろんきりはなしこれを期にコンセントもグレードアップ。引き回しも全てやり
直し、まさに1000万オーバー対決!!!!感想は後程。

なんじゃこりゃ? あんまり凄すぎて嫉妬に狂う読者がへんなメールをよこしたりするからなあ。困るのです。でも、きかせてもらいに行ってこようっと。

☆極悪人総代表だけ欠席だったけど、とても濃い面々で行ってきました。明後日は富田宅でP70、ヴェルディ、などをきき比べる予定だ。これも楽しみだなあ。こんな事が出来るんだから、少しくらい変なメールがきたりしてもいいわ。

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☆僕の方は今日やっとSAECのアームを取り付けた。あまりに美しくない取り付け方なので写真は無しだけど、このアーム=SAEC506/30は期待を裏切らない能力だった。そして、今日はすごく久しぶりに自分のオーディオで感動した。GOLDMUND REFERENCEが完成だって?  それはいいね、こっちはKENWOOD+SAEC506/30+ブーメスタで勝負だ。まあ、勝負ってのは半分冗談だけど、でもね、丸一日あれこれやった中で一番相性が良いのはBENZMICRO L0.4で、すごく流麗で精密な音が出たりする。別の表現をすると、要するに敏感さと深みが増したようだ。ただ、流石にこれだけの代物であるから凡庸さは薄く、組み合わせによっては「?????」というような音も出てきて、これはしばらく楽しめそうだ。

SAEC506/30は実効長297mmぐらい、通常のロングアームよりちょっと短く、セミロングアームというところだ。ロングアームってのはトラッキングエラーが少ないけど、長い分鈍感なのが欠点という事になるが、このアームは非常に敏感だと思う。

あとしばらくしたら、多分どのようなアームでもまあまあしっかりと取り付けられる器具が出来そうだ。これがうまくいけば、色々なタイプのアームを手軽に交換して試す事が可能だ。LPの再生はあれこれ面倒で、その反動か、このところ「CDはいいなあ」と思っている。

☆SoundSticksが僕に与えた影響は多分みなさんが思っているよりずっと大きい。普段こちらをきいていて、メインのシステムをきくと僕はかなり調子が狂う。要するに物足りないのだが、そうそう音の傾向を変えられるわけもなく「困ったものだ」=(今に見ておれ)と思っている。

我ながら情けない話だが、音にしても写真にしても、あれこれあれこれ悩みは尽きない。手に入れた物も状態も8週間足らずで当たり前になり、新たなる不満への土台となる。出鱈目にしろ稚拙にしろ、状況が動いているときは楽しく、それこそがアマチュアの楽しみであり、ヤマモト的生活そのものである。この一月半ほどは、珍しく動きが少なかったので、どちらかと言うと辛い日々だった。しかし、音も写真もそろそろ動き始めている。

☆富田さんのお宅でヴェルディをきいた。P-70とも比較した。ヴェルディだけだとちょっとどうかなと思ったりもしたが、そこに992が加わると「おお!」って感じだった。どうせならクロノスも入れてきいてみたかった。 2002.2.19 この後、柳澤、岡崎、佐藤という悪な面子が富田宅を訪れ、しかもその後でブツを柳澤宅へ運び込み、なにやら怪しげな事をやっていたらしい。この頃、健康路線の僕は水泳をやっていたので、これには付き合っていない。

☆スタジオにモノクロ写真を焼きにきている女子大生が持ってきた「新宿の母の占い」の本によると、僕の2002年は凶、来年は大凶だそうだ。ちなみに去年は大吉だったそうだ。彼女は次回「タロット占い」をしてくれると言って帰っていった。占いはもういいから、また「らぽっぽ」のポテトパイでも持ってきてくれ。

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これはPhaseTech Model P-1というカートリッジで(定価150.000円)先週から借りて使っている。製造 販売は協同電子システム(株)というところで、ビクターのMC L1000を開発した人たちが作っているらしい。と言っても、こちらはものすごくオーソドックスなタイプだから、L1000とは大幅に路線が異なる

茶色のボディは紫檀、ボロンのカンチレバーで、出力は0.25mv以上、針圧1.7〜2.0g 自重12g

LPを片面50枚ほどきいてみた、音はやや明るめでメリハリがあり、ピアノも弦もかなりいける、KENWOODのアームできいているので、明るさは2割増しかも知れない。アームやケーブルをうまく選べば、かなりいい線までいきそうな感じがする。トータルでは僕の持っているカートリッジの中でベスト5に入ってくる音で、どんどん良く鳴るようになってきたし、これなら気に入る人も沢山いると判断して紹介することにした

上のカートリッジはKP9010のアーム+LINTOをMITのケーブルで接続してきくと明るめの音になるが、フォノイコをブーメスタにしてブーメスタからプリへのケーブルをネグレックスにしてみたら、「超現代的ではないが、なかなかウエルバランス」に変身する。この様に遊べるところがLP再生の楽しみかな。

☆思うに、僕のシステムは毎日毎日12時間も鳴らし続けて、やっと要求に応える状態を維持していたらしい。今年になってからSoundSticksと半々できいていたら、やけに音が悪くなってしまっていた。それで、試しに一週間ほどガンガン鳴らしてみたら音は戻り、また自分の音が好きになってきた。先週はけっこう真剣に、「何か良いスピーカーはあるかなあ」と思っていた。

どんなトーンアームでも15分で取り替えられる装置はもうすぐ出来そう。これが出来てきたらいろいろきいて遊ぼう。やっぱり一番はSAEC506/30だな。これをしっかり取り付けることができたら、厚木さんがSPUのモノラルカートリッジを貸してくれる約束になっている。そして、手持ちのモノラル盤を全部きいてみる。カザルス、シュタルケル、ビリー・ホリディ、シェリー・マン、とても楽しみだ。

富田さんのところも柳澤さんもCDはすごいことを実験中だが、僕はずっと「本来お手軽だった筈のCDが、なんでこんなに大変になってしまうのか? 」という疑問を抱き続けている。クロックだけで200万以上なんて事になると、感覚が麻痺して「LINNのCD12って安いのかも」などと思ってしまう。一度彼らのところへCD12を持っていって比較をしてみたい。まあ、CD12が良かったとしても僕には買えないけどね。だから結局本当に安いのはTL-2+PerpetualTechnologies三点セットって事になって、そこから動けない。

借りてきいているカートリッジ PhaseTech Model P-1 は、最初、やけに明るく大ざっぱな感じだったが、LP片面100枚ほどかけると、あの明るい感じは消え、落ち着いた音になり、むしろ良い意味での重さが出てきた。一日目から直感的に「これはいけそう」と思っていたので、非常に喜ばしい変化だ。どこで売ってるのかは良く知らないので、興味のある人は045-932-2400 協同電子システム(株)に電話してきいて下さい。

富田さんによると、僕が使用してるDDコンバーター「P-1A」はかなりノイズを出している(周囲15〜20cmほど)そうなので、P-1AとP-3Aを出来るだけ離して置いた。と言っても、ラックの対角に置くという程度のことだ。何週間か前に、宮腰龍也さんがP-1AとP-3A用の自作電源ケーブルを送ってくれたので、今はこれでできいている。そのうち、オリジナルのケーブルに戻して比較してみようかと思っている。なにしろ僕はあまり敏感ではないので最低一週間ぐらいあれこれきかないと、音の変化に対する判断ができない。

SDサウンドの新型アンプは一応試作機が出来て、音質を調整中らしい。早くききたいなあ。そして、トーンアームもあれこれ試したい。SAEC 506/30はアームの支柱が長いのでTAOCの棚板に穴を空けることになるかも知れない。

新しいパワーアンプが届いた。本当に試作機で、これからまだまだ変化するので写真は掲載出来ないが、多分あと一カ月くらいで正式な製品が完成しそうだ。昨夜からきいているが、音は非常に満足すべきものになっている。僕はバイアンプにしているので、新しいアンプはKEF105の中高域を受け持っているのだが、どういう変化かと言うと「ヴェルディにdCSの992を加えた時のような感じ」って書いても、わかってくれる人はあまりいないかも知れない。似たような音だが、微妙なニュアンスや余韻がまるで違うので、とても高級なサウンドになった。そんな具合なので、クラシックのCDをきくのがすごく楽しい。 2002.2/28

新しいアンプが届いたものの、良いこと9割、?も1割ぐらいあるので、ここ数日はあれこれいじくっている。?を解決すると、最初は存在した良いことが消えて無くなったりもして、とにかく思い通りにはいかない。でも、こういう事を書いているときは?をほとんど解決した段階の事が多い。 2002.3.2

TAOCのラック(SSシリーズ)にトーンアームを取り付けるための装置が出来上がって、先ほどスタジオに届いた。思い描いた通りの素晴らしい出来で、スケルトンKP9010とこれがあれば、本当に15分ほどでトーンアームの交換が可能だ。しかも、かなりしっかりと取り付ける事が出来る。製作に協力してくれた人たちと「5個ぐらい注文が出せれば商売になるけど、まさかそうそう欲しい人ももいないだろうね」と話した。日本全国で5人いるのだろうか? TAOCに付くサイズだから、多分クワドラスパイアにもつくだろう。ゾウセカスはわからないが、プレーヤーを選べばGTラックでも使えるかも知れない。そんなわけで、今夜からはSAECの506/30でLPをきき始めた。すごく楽しくて大満足。それにしても個性の強いアームだ。やはりBENZMICRO L0.4との相性は抜群で、新型パワーアンプ+WE506/30の威力でL0.4からこんな音が出てくるとは想像できない世界だった。怖いのでOrtofonはまだ付けてみていない 2002.3.2

去年の11月頃好んでかけていたCDをひさしぶりにかけてみると、新型パワーアンプによる音質向上ぶりがよくわかる。自然体とでも言おうか、無理をして突っ張った感じが無くなった。とても微妙な変化なので、わからない人にはまるでわからないと思うが、毎日きいている僕には大きな変化だ。これで、バイアンプ導入後、なおまだ感じていた不満の大部分は解消された。今の状態でCDトランスポートをTL-0にしたらどうかとか、もっと高級なフォノイコだったらどうかなど、まだまだオーディオに対する興味は尽きない。でも、今はこの状態を楽しむ事にしよう。SAECにZYXクライオを装着してみると、これもまた異次元の音が出るし、新しいアンプになってからはCDばかりきいていて、まだSTUDIETTOの音もきいてない。さらに上級とされている機器を試せれば、それは確かに幸せだけど、それでもなおかつ残るであろう不満を解消するとしたら、新たに生まれ変わるしかなくなってしまう。 2002.3.6

この一週間の現実を書こう。SDサウンドの新型パワーアンプが届き、素晴らしい可能性を感じた。しかし、新しい機器が導入されてそのまま100%気に入った音になる筈などない。この一週間にやったことを羅列してみよう。スーパー・ツィーターを逆相接続にしてみた、スピーカーの間隔を狭めた、スピーカーを20cmほど奥に下げた、パワーアンプの電源ケーブルとプリアンプの電源ケーブルを入れ替えてみた、スピーカーの内振りをほとんどやめた、4種類のデジタルケーブルをあれこれ入れ替えた、スピーカーケーブル(上AET 下MIT)を入れ替えた、新型パワーアンプの下に黒檀のスパイクを置いてみた、スーパー・ツィーターの下に黒檀のスパイクを入れた。

やったことはこれだけあって、最終的にスピーカーの間隔と壁からの距離は元に戻し、SPケーブルはやっぱり上AETガイア 下MIT MH750に戻し、デジタルケーブルはTL-2からP-1AをAET アルチメイト・リファレンスの初期型じゃないやつ、P-1AからP-3AをAETオルフェウスにした。そしてスーパー・ツィーターは正相に戻した。その結果一週間前より満足度は向上した。やってみたものの、戻した事も沢山あるし、書き忘れていることも多分ある。そして、何故満足したのかは定かでない、単なる慣れの問題で、一週間放っておいても満足出来たのかも知れない。 2002.3.7

☆オーディオベーシック誌第22号が出来た。店頭には来週の月曜日から並ぶらしい。

厚木さんが貸してくれたSPUのモノラルカートリッジをSAECのアームに装着して音を出し始めた。モノラルのレコードなんて、そう沢山は持っていないので、まずシェリー・マンからいってみた。A面はイマイチだったが、針の掃除をしてB面をきく頃から突然音が生きた。大変気分良く「A GEM FROM TIFFANY」までを楽しんだ後、シュタルケルのコダーイをきいた。これはずっとフィリップスから出ていたCD(今は廃盤)できいていた。もちろんヨーヨー・マのSACDも良いんだけど、ちょっと違うんだなあ。モノラルの針を使ってモノラルレコードから奏でられたシュタルケルのコダーイにはやはり「ドキッとさせられる何か」があって、すごく新鮮だった。

SAEC WE506とSPUの相性が良いのか悪いのかはわからないが、ロングアームってことで許してもらおう(全体的質量とか見た目のバランス的なハナシです)。SPUは重たくて、ノーマルのウエイトではゼロバランスがとれず、面倒なのでWINDSを使って針圧3.5gにしてきいている。厚木さんはMMポジションできいてみてくれと言っていたが、僕はそれを忘れてLINTOできいた。モノラル初心者だから、使いこなしの不備はあると思うが、出てきたのはすごく良い音だったから極めて満足。

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ステンレス製 重量1.7kg  TAOCだけではなく、ほとんどのラックに対して取り付け可能。円筒形の部分をジョイント式にして高さ可変にしようと思っている

アバウトだが、とてもしっかり固定できるので、どんなアームでも(SMEは未確認)約15分で交換&調整ができる。アームをくわえている黒い物は写真用品でイタリア マンフロット社製のスーパークランプという物で、ヨドバシカメラで買える。これが二個とスーパークランプ同志をジョイントするダボで約10.000円

新しいパワーアンプを中高域に使うようになって、そろそろ2週間、音はこれまできいたことのないものになった。正直、一年前はここまで到達できると思っていなかった。そして明日は僕の(吉永小百合も)誕生日、ついに大台突入だ。極悪人の中では僕が一番年上で、今は潜伏中の極悪人代表O氏は僕と10才違いだったと思う。その他の皆さんは僕と4〜5才離れているあたりに沢山存在し、シカゴ〜大阪を縄張りにするKメンバーが一番若いのかも知れない。

先日SDサウンドの新しいアンプが届けられたとき、製作者の石上さんと一緒に音をきき、途中で電源ケーブルをSAラボにした。その時の音の変化はものすごいもので、石上さんは「中高域に使用しているアンプの電源ケーブルを一本取り替えただけで、音が広がり、低音の感じまで変化するのか」と驚いていた。部品や回路を変えたのならともかく、電源ケーブルでこれほど音が変化するとは信じ難い体験だったようだ。「このケーブルを付けて売ろうか」とも言っていた。

潜伏中のO氏宅へそろそろ危険な物が届くらしい。「うまくいけば来週あたり、CDvsSACDの比較試聴をやりませんか? 」という誘いの電話がきた。僕は「それでは試聴ソフトには綾戸智絵のLifeも入れてもらってCDvsSACDに加えてLPもいきましょう」と提案した。富田さんも早く自分の試聴記を書き上げないと、みんなこちらの新しい試聴記を見にいってしまいますよ。ああ、でも今はAB誌もSS誌も出たところだから、どちらも皆さんが雑誌を読み飽きた頃に感想を出してもらえば良いって事にしましょうかね。

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 やばい予感

今、僕のところにやばい物体がある。周囲の人は全員「故障したら修理に半年かかる上に、直っても同じ音に戻るとは限らない、絶対買うな」と助言してくれた。それにもかかわらず僕は、どうせ皿を食らうのなら毒までという気持になっている。どんな占いを見ても今年の僕は「凶」だらけで、事実あれこれひどい事が起きていて、どうやって乗りきろうかと思案中だから、せめてオーディオでは危険を避けるべきという気もする。だけど、あまりにすごい世界なので僕はいってしまいそう。これで弦楽器のLPをきくと、LINTOもAlephonoもみんな「なんて冷静な音なんだろう」と感じる。極めて演出された嘘くさい音なのだが、オーディオはどうせ嘘なんだし、これだけいい気持にしてくれば本望だ。ZYXクライオが、あの素晴らしい特性を失わずMC30superみたいに鳴るのをきくと、魔性さえ感じる。  2002.3.13

上の写真の代物 コニサー2.0 というフォノイコの存在はSS誌を読んで一応知っていた。僕はコニサーに対して、若いころSS誌を読んで「アンプが200万!! バカ言ってんじゃないよ」と腹を立てたのに近い印象を持っていた。「フォノイコが100万!! いい加減にしてくれ」僕みたいな貧乏人には縁のないフォノイコとしか思えなかった。でも、あれからそろそろ10年が経ち、コニサーも適当に古くなり、何とか手が出そうな中古価格の物に出会ったわけだ。それはともかく、ここ数年で僕も何台かフォノイコを使ってきたので、それらの印象を表にしてみよう。

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BenzMicro PP1
小さいのでスペースがない人や、これから始める人には良い。音も大きな不満はない。バージョンによって音が異なるらしいが、同一条件での比較をしたことがないのでよくわからない。何の調整も出来ない

LINN LINTO
世間で言われている程高性能だとは思わないが、これ以下のフォノイコは使いたくない標準的な音。僕のところできく限り、音はやや硬質というか意外にさっぱりしている。PP1同様いじるところはない

PASS Alephono
LINTOと比較では、太めで濃く、筋肉質な感じもある。僕にとっては割と標準的。天板をあけ、ディップスイッチで、MMとMCの切替や、入力インピーダンスの切替可能、ジャンパーピンでゲイン調節も可能

ADYTON Chorus
解像度が高く、ややクールな音。二台用意してmonoで使うと低音が太く重心の下がった音が出る。別電源

ブーメスタ
古い物だが、あまり古さは感じない。多分フォノイコという回路そのものが新しくはないのだろう。背面の端子に抵抗を差してインピーダンスを切り替える。ボリューム付きだし、あれこれいじれて面白い。別電源

さて、上記5種類と、新品だとLINTOが5台買える値段のコニサーを比較するとどうなのか。コニサーはどんなソフトもすべて良いというわけではないのだが、未体験の音楽が出現する場合がある。これが大変魅力的で、僕はこの魅力に逆らえないかも知れない。

☆厚木さんと一緒に原本さんの音をきかせてもらいに行った。前回とはまったく違う、圧倒的に強力な音になっていてすごく楽しめた。もちろん、僕の路線とは大幅に傾向が違うのだが、大好きだ。もう少し近所だったらなあ。

仮にコニサー2.0を導入するとよう。その場合、今あるフォノイコ、LINTO Alephono ブーメスターのうち1台か2台を売り飛ばさなければならない。さて、そうなった場合はどれとお別れしようか。

☆今日も色々な事が起きた。でも、多すぎて書ききれない。音は確実に良くなっている、と言うか、新しい表現が出来るようになっている。多分この状態なら、沢山の多様な価値観を持っている人に、より受け入れてもらえる筈だ。 2002.3.16


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 悪人「あ」の字 様

あんたのせいで善良な極悪人の僕は極道の極悪人になりつつある。もし、モノラルのLPなんか買い漁っている僕がいたら、みんな「あ」の字のせいで、この人が僕にハーマン時代のSPUモノラル(SステレオPピックUアップモノラルってのはおかしいので、正しくはCG25Dだけど、CG25Dじゃ誰もわからないから、やっぱりSPUのモノ)を貸してくれたりしたからだ

くそー、でも、そのおかげで3/16にはるばる福島からやってきた6人のお客は若者もおじさんも全員、目が点になり、硬直し、ひっくり返った。そして、僕はこのSPUを格安で譲ってもらい、「ジャズはモノラルだぜ、ほらね」なんて言いながら伝導するわけだから、こいつは彼の思うつぼって感じの展開である

僕はあまり高価な機器を使いたくないと思っている。現実に買えないという問題もあるが、高価な機器を使用して良い音を出しても面白くないし(まあ、実際には高価な機器だとかえって変な音になるあたりがオーディオの面白さでもあるが)、無理をせず、やれるところでもやれると思っている。最近やっとと言うか、ついにメジャーになったアーティスト(パン人間の)折元立身(おりもとたつみ)さんは、母親の世話をするという制約の中で、お母さんにでかい靴をはかせたり古タイヤを首からかけた作品を作っているのだが、才能のある人はどんな状況からでも良い作品を作っていける。そんな感じで、僕にとってコニサー2.0は試聴する気にもなれないタイプの無縁な機器だった。

コニサー2.0によって奏でられる音楽は、SPUとは正反対、上に記した5種類のフォノイコともまったく違う別世界で、僕はコニサーでLPをきくと昼間から目を閉じてLP片面全部をきき続けてしまう。サウンドステージがどうとか、細部がどうとかはどうでも良くて、ひたすらうっとりしてしまう。気がつくと、まるで夢遊病のごとく、ひたすらある種類のLPをかけ続ける僕がいて、その結果やっとカエターノ・ヴェローゾをきく割合が減った。

SS誌最新号にコニサー4.0の試聴記事が掲載されていて、二人の評論家が、多分同じ状態できいて感想を書いている。もちろん僕の状態とは違うわけだし、2.0と4.0という違いもあるわけだが、一人は僕と非常に似た感想を書き、もう一人はまったく異なる感想を書いている。色々な理由が考えられるが、どうしてこんなに評価が分かれるのだろうと興味深く感じた。

色々考えたが、コニサー2.0の音とはしばらく付き合ってみたいと思う。一年で飽きればその段階で別のフォノイコにするし、ずっと飽きないかも知れないし、それ以前に故障しておしまいかも知れない。コニサー以上にコニサー的な表現をするフォノイコが他に見つかれば、その段階で乗り換えるかも知れない。SPUもコニサーも、とてつもなく突出した個性をもった機器である事は事実で、これだからLP再生は楽しい。

コニサーと付き合っても良いかなと思う理由がもう一つあるとすれば。「高いんだから、全面的に良い」なんてことをまったく思っていない自分がいる事だろう。この10日間ほど使ってみて、夢見心地にもさせてくれるが、物足りない面も沢山発見した。僕は極めて冷静にコニサー2.0という個性と向きあい、自分の支配下において能力を発揮させられるという判断をした。カートリッジ一個でKEF105がJBLやアルテックに変身し、フォノイコ1台でKEF105がアマティ・オマージュに化けるなら、これは安い買い物と言えるのではないか。JBLをアマティ・オマージュのように鳴らすのは至難の業だし、逆もまた大変困難な事だ。   2002.3.21


なにしろ、15分でトーンアームを交換できるようになったので、久しぶりにマイクロのMA505sを装着した。これはブーメスタのフォノイコできいているのだが、SPUとの相性も悪くないし、今日広木さんと共にやって来た新しいタイプのZYXクライオとも意外にいける。広木さんが一緒に何枚かモノラルのLPを持ってきてくれたのでSPUできいてみると、これが良い。なんだかわからないけど、困ってしまうぐらい良い。これを言葉で説明するのは不可能だ。若いフィッシャー・ディスカウの歌う「冬の旅」なんて、モノラルだから当然1950年代の録音だけど、不思議な肉声感があり、きき惚れてしまった。世の中にはSPしかきかないとか、モノラルしかきかないという人が存在することは知っているが、それもよく理解できる。でも、僕の場合毎日こればっかりじゃ困る。

しばらくしたら、また、マグネパンのアームも出してきて音をきいてみよう。以前とはアンプも違うし、別の魅力が発見出来るかも知れない。敏感という意味ではマグネパンやウイルソン・ベネッシュのアームは敏感だろう。そして、SAECのアームも敏感だ。でも敏感の種類が異なるような気がする。マイクロのMA505sはあまり敏感ではないのだが、その甘さが魅力だ。今はこの音が新鮮でおいしく感じられるので、当分マイクロをつけておこうかなと思っている。STUDIETTO+ZYX+コニサーvsMA505s+Ortofon MC30super+ブーメスタはどう違うのだろうか? こればかりはやってみないとわからない。

僕はこのようにLP三昧なのであるが、極悪人の皆さんは近隣で集会をやっているらしく、ヴェルディ+エルガーPLUS1394なんてのを試聴して、その試聴記を送ってきてくれ始めている。最近の僕の音をきいた人からの感想も届き始めている。

「富田さんのトランスポート報告、中断したままだけど、どうするの?」

「う〜ん、今、仕事が忙しくて、書いてらんない」

「もう、みんなの興味は岡崎さん宅のヴェルディ+エルガーPLUS1394の方にいってしまって、富田さんの事なんか忘れちゃってるよ」

「まあ、雑誌と違って締め切りはないわけだから、そのうちね」

☆岡崎氏執筆による「SACDの地平」が連載されます。(1)って書いてあったから、多分(10)ぐらいまで続くのだろうと勝手に解釈していますが、どうなるんでしょうか。多忙のT氏も連載中です。原稿料は出ませんが、よろしくお願いします。


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 最近の状態

低域用パワーアンプが6c33のモノラル機になったので、より太く、弾力のある低音になった。電源ケーブルが付属のものなので、これを替えれば音はもう少し変化しそう

SDサウンド製アンプにはAETのTAITANあたりが標準装備になってもらいたいと思っているのだが、実現するといいなあ

スティリー・ダンの後ろの一群は川崎さんに買ってもらったLP。時間をかけて楽しませてもらってます

手前右一番上の茶色いCDは、ラムチョップ(メンバー14人!? ?)の「is a woman」毎日これをきいているという友人がスタジオに忘れていったので、代わりに僕が毎日きいている。これは買っても良いCDです 

実はこのところ僕のオーディオは極めて充実している。ソフトもあれこれあれこれ、ききたいものが沢山あり、大変楽しめる。そして、不満はほとんどない。昨夜から、電源ケーブルがAETになり、デジタルケーブルも製品版アルチメイト・リファレンスになったので、音はまた変化した。音を変化させる要因が二つあるので、僕にはどれがどうだかよくわからなくなってしまった。そんなわけで、こういう時は音を判断するためのソフトなど選ばず、純粋にききたいソフトのみをかける。音はものすごく良くなった事と、ちょっとだけ失ったものがあるみたいだ。アナログの充実ぶりは前代未聞だが、CDも確実に音が良くなっていて、ききたい音楽がありすぎて困る。

タモリの「戦後日本歌謡史」というLPがオークションに出品され、先ほど13000円になった。落札価格がいくらになるのか興味深いところだ(20.500円だった)。僕はこのLPを持っているが、帯も捨ててしまったし、ここに出ている物より価値は低い。非常に数が少ない物だという事は買ったときから知っていたので、将来こういう事になるだろうと予想していた。 2002.3.28

☆冷房も暖房も不要な季節だけ、例えば毎週水曜日の夜、夕食後〜11:00まで、StudioK'sで音楽をきく会を開こうかと考えている。最高に入っても8人なので、要予約って事になる。人数に余裕があれば毎週参加もOKって事にしたい。問題は水曜日に仕事が入ってしまった場合、どうするかってことくらいだろう。どうしようかなあ。

STUDIETTO+ZYX+コニサーの組み合わせで一番良いのはクラシックの弦楽器だが、不思議に思うのは、数枚ある「長岡A級外盤セレクション」に選ばれている弦楽器のLPがイマイチなことだ。そして、オワゾリールとかアルヒーフあたりのちょっと渋い音のLPがやけに艶やかに鳴る。STUDIETTO+ZYX+Alephonoならそんな事は起きないわけで、「よくわからん」と思う。そうそう、ASTREEのヴィオールはどんな時もよく鳴るので大変満足。

AETのデジタルケーブル、新型アルチメイトリファレンスでトランスポートとDDを接続したので、DDとDACは旧型アルチメイトリファレンスとAETオルフェウスの両方を接続してみた。切り替えてきいてみると、オルフェウスの方がしっくりするようだ。

考えていても始まらないので、明後日の夜からしばらくの間、毎週水曜日は午後7時から11時まで、スタジオK'sで音楽をきく会を開くことに決めた。誰も来ないのに時間を空けるのはあまりにかわいそうなので、要予約です。ききに来たい人はメール下さい。 2002.4.1 

昨日の昼間は久しぶりにモノクローム現像プリント講習会をやっていて、夜は厚木さんが音をききに来た。彼は「今ここで起きていること、山本さんがやっている事はオーディオの縮図だ」という感想を述べた。実は僕もそう思っている。そういう理由もあって、しばらく水曜日の夜はスタジオK'sで音楽をきく会にした。雑誌を読んでもピンとこない、オーディオショップの試聴でもイマイチわからない、そういう疑問がここで解決したら、オーディオはもっともっと面白くなるに違いないと思う。

☆数人の方から、水曜日に音楽をきく会への参加希望のメールを頂戴した。僕はこの反応の良さに感激した。しかし、ある程度リクエストに応える気はあるけれど、とりあえず最初のうちは参加者持参のソフトをかける気はない。でも、この催しはしばらく続くことだし、音を気に入ってくれて何回も参加という人がいたら、将来はわからない。それから、一人二人ではないので、手みやげもなしにして欲しい。金曜日からは写真展で、またお菓子がどっと集まるし、余ると本当に困るのです。「欲しいなあ」と思っている物をプレゼントしてくれる人のことは大好きなんですけどね。

☆近所の石丸には無くて、なかなか買えずにいたカエターノ・ヴェローゾとジルベット・ジルの「トロピカリア2 ドイス」をやっとのことで購入した。中身も録音も良い。このCDは随分前に「無人島に持っていくCD」の中で友人の柳田寛之さんがあげているのだが、遅ればせながら僕はやっとここまできた。昨夜わりと遅い時間に携帯電話が鳴り、表示を見ると「舞踏派」とある。「告白じゃないだろうね」と思いながら出ると「カエターノの最新ライブのDVDがHMVにあったので買った。出たら欲しいって書いていたので連絡した」との事だった。これは素晴らしい愛のお知らせだった。僕のG4 CUBEはDVDドライブがついているので、CUBEと17インチ液晶ディスプレーで鑑賞する。

 参加者持参のソフトは何に例えたら良いか ? 1) 多分、初見で演奏をするようなことに近いのだろう

「SPU、すごく魅力的に鳴ってるよ」と伝えたら、広木さんも厚木さんもとっておきのソフトを持ってきてくれた。僕はすごく感謝してるし、一緒にきいた彼らもご機嫌だった。でも、最初からこうはいかないかも知れないし、そのソフトにしたって一カ月貸してもらって、あれこれ調整すればさらに魅力を引き出せるかも知れない。

 参加者持参のソフトは何に例えたら良いか ? 2) 好きな人にさわられるのは快楽だけど、見ず知らずの人にさわられるのは苦痛かも知れないってことだ

上に書いた モノクローム現像プリント講習会 というのは、10:00〜18:00まで、定員8人(最高は10人)で、講習料は一人一日10.000円で行っている。参加者が撮影してきたフィルムを暗室でリールに巻いて、現像し、乾燥を待って、午後はプリントをする。初心者に教えるのは「これが引伸機で、現像液のピンセットは停止液に入れてはダメ、、、、、、、、、、、」というところからやるわけです。一回で終わらずに、じゃあ二回目はもっと大伸ばしをしようとか、三回目はスポッティングの練習も、という具合に、続けて参加の人が何人もいるから、参加者はすごく楽しんでいるようだ。イヤならそんなに何度も来ない。まあ、僕のところで3回練習すれば、「横浜のダークルーム」とかのレンタル暗室に行ってプリントをする事も可能だろう。未経験でいきなり貸し暗室を利用する心臓の強い人は、そうそういないだろう。

 参加者持参のソフトは何に例えたら良いか ? 3)商売ならある程度知らない人に触られても、まあしょうがないかも

StudioK'sにはモノクロプリントをやりに来ている二つのチームがあり、カーニバルとパラダイスという楽天的な名前がついている。各々メンバー(彼らは暗室や機器や薬品の扱い方についての講習済み)は10人ぐらい合計20人ほどの人が僕に年会費を払って、月に二回づつStudioK'sでモノクロプリントを楽しんでいる。その土日以外に彼らが一日暗室とスタジオを使う場合は一日3万円で貸している。作品展のためのプリントが間に合わない場合など、4人で借りて、一日で大四つ6〜7枚仕上げれば元は取れるだろう。全紙2枚仕上げればおつりがくる。カーニバル展やパラダイス展の時のスタジオ使用料は木曜日の夜搬入、日曜日夜搬出で、これは10万円という料金設定にしている。これも「一日約3万円でスタジオを提供」ということで辻褄が合う。

オーディオ機器を含めたStudioK'sを一日貸して欲しいという要請があれば、それはそれでこたえても良いのではないかと思っている。好きなカートリッジを持ってきて試聴するのも、好きなソフトをあれこれきくのも全部OKだ。STUDIETTOのカートリッジを交換なんてのは不可だけど、僕が持っているカートリッジをKENWOODのアームできくのなら、「どうぞ何でも使って下さい」って感じだ。使い方を覚えてくれれば、例の装置を利用してアームを交換してきくのも良いだろう。アーム以外は同一条件で、一日に数本のアームの音をきけるなんて、なかなか得難い体験だろう。

しかし、僕が何かデモンストレーションをしたり、という事になると、これは「スタジオを貸す」ではないので、一日3万円では安い。貸しスタジオなら管理人だけど、教えれば講師だし、自ら音を出せば表現者になる。今日から行う「音楽を楽しむ会」:夜とは言え3〜4時間の拘束、そして音を出す行為に値段をつけるとすると、これもやはり3万円では安い。デジカメでポートレート一枚撮っても3万円ぐらいの請求は下限だ。しかし、とりあえず僕は会費など取らずにこの会を行う事に決めた。

☆4月3日の水曜日にStudioK'sで音楽をきく会は5人の参加者があった。以前より音が強くなり、密度も上がっているので僕は非常に疲れた。もはや冷房が必要だったので、この企画は4月いっぱいで終わりにする。また、知らない人に無料で音楽をきかせてあげるのは4月で終わりにするつもりだ。

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 ダイナベクター XV-1

モデルチェンジでXV-1sになり、定価は35万になるそうだ。新型のsタイプは赤い部分が黒檀だとか

KENWOODのアームには、このところずっとフェーズテックのカートリッジをつけていたのだが、このXV-1に付け替えると、あまりに音が違うので、僕もダイナベクターの佐々さんも驚いた

XV-1はこのごつい姿からは想像できないような、上品でやさしい音だった。これに比較するとフェーズテックはかなりバリバリ鳴る感じだ。あれはあれで楽しめる音だが、ダイナベクター+KENWOODのアーム+Alephonoだと、コニサー調の音が出てくる。ZYXクライオとの比較でもダイナベクターの方が優しい音なのだが、去年借りた時は、現在のようにZYXとの違いは出なかった。ここ半年で僕の音もかなり進化してきているのだろう

☆その後、もう少しよくきき込むと、情報量が多く繊細で、メリハリ調ではなく深みのある音に好感を持った。大人の音だから、理解するのに時間が必要だった

不思議というか何というか、オーディオには学校も講習会も塾もない、きわめて密室的な趣味だ。陶芸もダイビングも写真もみんなスクールがあるんだが、オーディオにはない。で、結局たまたま行ったショップの店員とか、雑誌に書いている評論家、身近なマニアを先生にするしかない。こんな風だからオーディオに興味を持った人たちはかわいそうだ。こうなってしまう一番の理由は、音をきかせるプロがいないからだろう。高いレベルのお手本がないのだ。僕は写真を撮る事ができたので、オーディオ誌の取材に同席も出来たし、StudioK'sをつくってからは身近にいた優秀な人たちのおかげもあってここまできた。これはとても幸運だった。

例えば演奏会に行き、自分なりの感想を持つ。後日、新聞や雑誌で音楽評論家の批評を読み「御意!」という時もあるし、「、、、、、、。」の時もある。もちろん、僕が「御意!!」と思ったとき同時に「、、、、、、、。?」と思っている人も存在するのだろう。気にいらなければ次回からそのコンサートに行かなければいいし、その評論家の好みやきいているポイントがわかるわけだから、それはまったく問題ない。あまりトンチンカンな事を書く評論家は淘汰される。

何十年もの間オーディオ雑誌の試聴記を読んでいて、いつも僕は「わからない」と思ってきた。本当に書いてあるような違いや差が出ているのだろうかという疑問、仮に色々な違いがあるとして、Aという評論家はどのように感じるのか、同じ音をきいたBという評論家どうか。いつも想像するしかなかった。裁判だって密室だけど傍聴席ってのがあるじゃないか、オーディオ評論ぐらい密室度の高いものはない。とは言え、毎号5人か10人の読者に同席させたところで限度がある。オーディオ誌の役割は製品ガイド、技術の説明、色々あるが、一番は夢を与えることだろう。問題は、オーディオ愛好者全体のレベルを上げることなのだが、HPも含めて文字には限界がある。色々な体験や実践をもつ人と直接会い、音をきかせてもらい、話をする事を繰り返せば、一般的レベルはある程度向上するのではないだろうか ?

自分も将来イチローや中田のようになれるかも知れないと思っている野球少年やサッカー少年たちのほとんどは、いつかある時どこかでそれが夢であることを悟る。楽器の演奏にしても、写真にしても、レーサーにしても同様だ。「出している音くらべ全国大会」とか、「日米対抗音楽性合戦」なんてのはあり得ないし、現実に音を出すことを生業にしている人はほとんどいない。コンサートプロや賞金で暮らしているプロがいないのだから、それに対するレッスンプロもいない。だから、オーディオをやっている人は自分の音が「最新のウエアと最新のスキー板でゲレンデに出たへっぴり腰の初心者」なのか、「暴走族」なのか、「成功の確信を持ってヨットで太平洋を横断しようとしている人」なのか「方向転換が出来ず、湘南から館山まで行ってしまったウインドサーファー」なのか、誰もわからない。

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山本さんのKEFを初めて聴いた3年半前、外は激しい雨と雷が鳴っていた。そして今日、雨は小雨だが雷が激しく轟いている。何か特別な考えが頭の中をよぎるのを感じていた。 

私は、自分で日ごろLPをモノラルのレコードで聴いているので、いつか山本さんにもこちらの世界を覗いて見ませんかと時々声を掛けていたのですが、山本さんはどうもSPUカートリッジに良い思い出が無く、いつもさそいを断られていました。しかしサエクのアーム導入をきっかけに再度山本さんに「オルトフォンCG−25Dを貸します」と強引に押し付けてしまったのでありますが、このことがKEFからとてつもない音を引き出す引き金となってしまうなんて!!。

山本さんは、余り前置きを置かずにいきなりそのサウンドを聴かせてくれた。コンテンポラリー盤のシェリー・マン/クインテット、とにかく音の勢いが良く・スピード感抜群、トランペットはブライトに響き、リーダーのバスドラムは腹に刺さる。これをブラインドテストされたら100人中100人この音がKEF MODEL105から出ているとは判らないだろう。
今回は山本さんにお願いして、私が持参したJ・コルトレーンの「バラード」オリジナルMONOプレスレコードから「ALL OR NOTHING AT ALL 」を掛けてもらったのですが、いきなりエルビン・ジョーンズのジルジャンのシンバルの音がKEFから飛び出し、一瞬、ドッキ、としてしまい、ドッキとさせるのは私の専売特許ではなかったのではないかと、驚いたしだいであります。そして、山本さんもとうとう地動説を唱えられるようになったのかなと、心の中でニコニコと考えていたのでありました
山本さんも私も、KEFがここまでの音を出すとは微塵も考えられ無かったろうと思う。当の本人がそうなのだから、不意にこのステージの観客として演奏を聴いた人は、タバコの火で手に火傷をし、ある人はコップを落とし、口が開いたまま涎を流すのではないだろうか。このサウンドはそれほどに、強く・インパクトがあり・鮮烈だった。しかし、残念ながらこのタイプの音はなかなか言葉では語りにくいというか、聴いていない人たちに判ってもらうことの難しいサウンドだと思う。

さらに山本さんは、コニサー2.0という武器で私に攻撃を仕掛けてきた。スタジエッタ・ジックスを繋がれたコニサーはKEF・MODEL105をまた別の次元の世界に誘うのであった。アルフィーフのバロック音楽が清涼感と憂いを伴って響く。なかなかこうは鳴らないものだと思う。山本さんはコニサーを最高のヴァイオリン演奏家と認めているのですが、聴かせて頂いたリッキーリー・ジョーンズは音としては確かに甘いサウンドかも知れませんが、音楽としては大変味わい深い表現をしていたと思い、私はコニサーの音楽表現の高さをしみじみ感じておりました。
そしてまたさらに今度は、PhaseTech Model P-1をKENWOODとAlephonoで聴かせてくれ、オーデイオのサウンドを意識させる力感とエッジの効いたステージを展開させた。特にウィントンの初リーダーアルバム「マリサリスの肖像」では、彼のミュートトランペットが実に印象的に響き、彼は未だにこのアルバム以上のプレイをしてはいないのいではないかと思えたほどだった。

しかし、誉めてばっかりではありますが、本当に凄いのです。JBLから驚く音を出しても当たり前かもしれませんが、今までの話は総てKEFのMODEL105から出ているサウンドのことなのです。これだけの入口の変化をストレートに伝えているMODEL105のポテンシャルを引き出した山本さんには頭が下がります。
とうとう山本さんも地球の裏側の地に立ったのでは。後は山を登るだけですよ。(単独無酸素で!!)きっとこのサウンドだったら、原本さんも「やられた。!!」と思うのではないでしょうかね。

これからも良いMONOレコードを探してください、御健闘を祈ります。

                 厚木 繁伸

☆僕はオーディオベーシック誌で厚木さんのことを「地球の裏側の住人」だと書いた。SPU+モノラルレコードにより、最近の僕は地球の裏側の入口までは飛んでいけるようになった。厚木さんが棲息し、目指しているのはそのまた奥の秘境かな。(ヤマモト)

山本様

昨晩は長時間どうもありがとうございました。

私にとって山本サウンドは、「オールマイティ」で「何を聴いても楽しめ」、そして「ずっと聴いていたい」音でした。これらの表現は、ちょっと(大分?)誤解を招くかもしれません。すなわち、オーディオで良く出て来る言葉(サウンドステージ、ダイナミックレンジ、分解能、実在感 etc. )を使っていないので、「そういうところはどうなの?」、という質問が来るかと思います。この問いに対する答えは「そういうことは、すべて満足されていて、その上で最初に書いたような音です」、となります。決して「そういうことはともかく・・・」、ではありません。世の中には、ハマったソースの再生はすばらしいがそれ以外はダメとか、オーディオの約束事はとりあえず置いといて何故かとても感動できてしまう音とか、1、2曲ならいいがずっと聴いているのはちょっとね、というのも多いと思いますが、山本サウンドは違います。そのあたりのことは軽くクリアした上で、オールマイティで何を聴いても楽しめ、そしてずっと聴いていたい音なのです。

これはすごいことです。

何故こういう印象になったかと考えてみましたが、たぶん「何をきいても楽しめる」というのがポイントだと思います。昨晩は山本さんが、CD、LP(モノ)、LP(ステレオ)で様々なジャンルの曲を次々に聴かせてくださいました。聴いている時はあまり意識しませんでしたが、後で考えてみるとクラシック/ジャズ/ポップス・和/洋・新/旧、と非常に考えられた選曲であったことに気づきました。これらが、すべて楽しめたのです。こういう経験は初めてです。山本さんはHPで、「ずっと音楽を聴いている」と時々書いておられますが、その理由がわかりました。この音(音楽)ならば、そうしたくなります。(悲しいかな、私は自分の家では、せいぜい1〜2時間です。。。) これは、山本さんが、音と音楽に対して深い愛情を持ってシステムを作り上げられて来た賜物だと実感致しました。

なかなか他の方の(しかもすばらしい)音を聴く機会の無い一オーディオ好きにとって、昨晩は非常に貴重な体験でした。山本サウンドは、私がオーディオを続けて行く上で一つの明確な目標となりました。

機会があれば、また是非さらに進化(&深化)した山本サウンドをお聴くかせください。

.  石川 正樹



☆4/3の音楽をきく会に参加したから何通か感想を頂戴したが、代表で石川さんのものを掲載した。4/10についてはまだ参加申し込みはゼロなので、ききたい人はメールを下さい。5月以降はこのようなことを無料では行わないつもりです。前回参加の方も時間があれば、メールを下さい。

山本耕司様

先ほど達郎さんのオン・ザ・ストリートコーナー3を買ってきて、「やっぱり山本さんのところのようには鳴らないなあ」などと思いつつHPを見てみましたら…。

10日の参加申し込みがまだゼロですって?
もったいない。世間の人たちは何を考えているのでしょう(!?)。

それでは、是非また聴かせてください。何をおいても10日のスケジュールを空けますので。
よろしくお願いいたします。

  柳瀬俊也

☆水曜日の音楽をきく会には、毎回違うプログラムを用意しているので、多分すごく良い経験になると思いますよ。

仙台に住む親戚が欲しいと言うので、サウンドクリエイトにあった程度の良い中古ノーチラス805を貸してもらってスタジオで試聴した。以前きいた印象ではものすごく良いと思っていたのだが、予想をはるかに下回る鳴りかたで驚いた。もちろんKEFと同じにバイアンプで鳴らしている。これはノーチラス805が悪いのではなく、5年近くガンガン鳴らした事により、僕のKEF105が大きく育っているのだろう。それしか考えられない。きっと他のもっと大きなスピーカーを試聴しても似たような印象を持つ事だろう。英語と仏語の会話に堪能な70才になる叔母は、仙台のオーディオショップでノーチラス805を見て、試聴もしてきたらしい、先ほど電話がきて「これなら良い」と言うので迷わず買って送る事にした。

SDサウンドの新型アンプの製品版がやってきたので、明日の夜はこのアンプを低域側に使用する予定だ。音はちょっと変わったと思う。このところ音が非常に強くなってきていて、以前のようないい加減なセッティングを許してくれない。写真展のためにスピーカーを片づけて元に戻す際、試しに数センチ位置を変えた事が、新型アンプには良くなかったようで、その事に気づくのに丸一日かかってしまった。昨日までのアンプだとその数センチは大した影響がなかったのでわからなかった。 2002.4.9

☆4/17も8人になったので締め切ります。

StudioK'sで音楽をきく会の第二夜が終わった。昨夜の参加者は仙台から参加という人も含めて7人。ほとんどが初めて会う人たちで毎回雰囲気は異なるのだが、とても熱心であることに変わりはない。来週が楽しみだ。昨夜の参加者のうち何人かは「もし4/24に空きがあればまた来たい」と言っていた。4/24の予約は今のところ3名様で、初めての人が優先です。

ある程度デモンストレーション効果のあるソフトをかけることになるし、当然音量も目一杯のところで2時間半もソフトをかけ続けるのは非常に疲れる。多分参加者の疲労も大きい事だろう。家に帰っても眠れなかったという声もあったが、「そりゃ、そうだろうなあ」と思っている。

基本的に音楽を楽しむ会なので、機器を比較してどうのという事は行わない催しだが、それだけでもつまらないので、試みにフェーズテックとダイナベクターのカートリッジで綾戸智絵のLPをかけて、皆さんにどちらがお好みかを質問した。もちろん両方良いのだけれど、けっこう意見が分かれて興味深かった。当初ダイナベクターのカートリッジは一週間ということで貸してもらったのだが、事情を説明して返却を延期してもらったので、次回はブラインドできいてもらおう。まるで音が違うのでどちらが好みかを迷うことはないだろう。

やっとカエターノ・ヴェローゾの「ノイチス・ド・ノルチ ライブ」DVDを入手した。前回(ブレンダ・ミーニャ)&前々回(粋な男)のライブDVDとは違って、スーツではなくTシャツで出てきた。ちょっと太ったみたい。そして日本語の字幕がついているのが嬉しかった。CDは昨年末からずっときいていたので、曲の順番などはほとんど覚えているが、音だけではわからない部分がある。映像がつくと「やっぱり、こんなことやってたのか」なんて思えて最高だ。そして、相変わらずあのラジオ体操みたいな振りをやるんだけど、歌手ってのは歌が命で、カエターノの場合は歌が文句無しだから、転がってもおどけても、何をやってもカッコいい。

.その後でブレンダ・ミーニャのDVDを見てみると、やはりものすごく痩せていてとても妖しい感じがする。今回のライブでも相変わらず、腕やお腹を見せたりはしているが、あの妖しさはない。チェロのモレレンバウムはいつも素晴らしい演奏だし、打楽器隊の若者が、これまたいつもかわいい。もはや母国語で一緒に歌える歌手や歌を失ってしまった僕は、またまたブラジル人を羨ましく思った。


 モンキー占 によると、僕は

 野人派ゴールドモンキー  王者的存在  だそうだ 

少々のことでは動じず、いつも堂々とした態度の人物です。自由、平等、博愛をモットーに悠々自適に人生を歩んでいきます。何事も『成せばなる』と楽天的に構え、マイペースな姿勢を崩すことがありません。誰にでも誠心誠意、変わらない態度で接していきますが、ハッキリしたところもあり、誰に対してもへりくだることなく遠慮のない言動も見受けられる。目上の人に対しても、物怖じしない悠然とした態度で接するので、度胸のある人物と見込まれる反面、図々しく自信過剰と取られる事もありそうです。しかし、見かけほど気難しいタイプではなく、困っている人を見捨てておけず、手を差し伸べる慈愛心もあります。誠意のある義理堅いつきあいをするので、誠意のない相手の態度や物の言い方に対してはこだわります。
誠実ではありますが、周囲の人を軽くあしらうような面も持っているようです。理屈をこね過ぎるところはあるものの、常に常識的で偏りのない考え方を心がけているため、誰にでも通用する正論しか口にしません。正義と誠実を信条に筋の通った堂々とした説得力で押し切っていきます。ただ、自分の考えている事は周囲も共感してくれているはずだと、純粋に思い込んでいるフシがあり、自分のモノサシで人を計りがちです。全体を見渡すバランス感覚に優れており、足りないものを補ったりしてバランスの悪いところを整えていく。また、一度にあらゆる手段を講じ、全体をうまくコントロールして最後に統合していく手際は鮮やか。
お尻が重く、取り掛かりまで時間がかかるものの、やり始めるといつのまにか何でも器用にこなしてしまうマルチプレイヤーで、応用力や適応力に優れています。その場限りのいい加減な対応はできない責任感の強さがあり、やり始めるととことんやりぬく集中力を発揮しますが、のめり込むものが見つからないと、器用貧乏に陥ってしまいがちです。冷静で客観的な判断のできるタイプではありますが、なぜか自分のことには甘くなりがちです。しかし、陰ながらの努力を怠ることのない真面目な人物です。

. ウーム 当たっているだろうか ?


参ったなあ、先週あたりからちょっと危ない感じがあったのだが、KENWOODのプレーヤーのモーターが回転しなくなった。明後日の音楽をきく会はどうすりゃいいんだ。昼間、スタジオにプリントに来たカメラマン志望の女の子に「カメラが壊れて撮れませんでしたじゃ済まないから、仕事の時はカメラを二台持って行く」なんて話をしていたのだが、プレーヤーもバックアップが必要だとは思わなかった。「有料じゃないんだからいいじゃん」ってのもありだとは思うけど、この一連のシリーズの中でモノラルのソースをかける事はかなり重要な部分で、僕としてはこれが欠如するのは極めて不本意だ。だから、あと二日以内にどうにかしなければならない。こういう時に、焦って無理矢理何かをやると別の機器を壊したりするから、注意深くやらなければいけない。とにかく、借りているダイナベクターのカートリッジはケースに入れよう。

もしも神様がプレゼントしてくれるとしても、実はKENWOOD以外に特別欲しいターンテーブルが思い浮かばない。この二年間、よく使ったからなあ、元々が古いから壊れてもしょうがないけど、さてどうしたものか。アームは沢山持っているから、出来ればターンテーブル単体で、あまり背が高くなくて、デザインがスッキリしていて、単純に33回転と45回転が普通に回ってくれれば良いだけなのだが、そいつがない。あまり強力なDDは好んでいないので、弱めのDDかベルトドライブが良い。 ターンテーブルギャラリーを見ると、世の中にはこんなにいっぱいターンテーブルがあるのになあ、と思ってしまう。厚木宅から金城さんのところへ行ったガラード301とか、その結果金城さんちから出て、ある若者のところへ行ったKENWOODのKP1100とか、「どれか自分の物にしておけば良かったかな」などとセコい考えが頭をよぎる。あれらを素通りさせたのは、スケルトンKENWOODが健在だったからに他ならない。

☆この半日で数人の方から、プレーヤーを貸すという申し出をいただいた。ありがとうございます。でも、何とかターンテーブルを借りる事が出来たので、今週はどうにかなりそう。それにしても非常に疲れた。

☆柳澤和男さんはスピーカーをボクサーT2にしたらしい。そのうちきかせてもらおう。

第三夜が終わった。8人の人が集まり、とても楽しい夕べだった。残りはあと一回、4月はちょっと痩せた。

☆岡崎さんと電話で話をした。彼はヴェルディできいたSACDの素晴らしさに驚き、手に入れようと決心したらしい。そりゃ、僕も自分の装置でヴェルディ+エルガーPLUS 1394なんてのを試聴してみたい。なるべく多くの人たちと一緒にね。

今日の午後は撮影の予定だったのだが、昼前に連絡がきて延期になった。それで仕方なく午後はずっと音楽をきいていた。夕方すごく久しぶりにR・シュトラウスをきいた。ヤノヴィッツが歌う「四つの最後の歌」をきいて、10年ちょっと前は毎晩この曲をきいてウイスキーをコップに半分ほど飲んで寝ていた、そんな時期があった事を思い出した。こういう神がかった音楽は一人できくか、よほど受け止め方を共有できる人とじゃないと一緒にはきけない。あの頃と今とではフラストレーションの種類が異なるのか、今は酒がすごく苦手になった。かつてはHPの更新もなかったからなあ。

.
4
20

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 マイクロ DQX-500  1978年製

消費税送料込みで32.870円だった。これが高いのか安いのかはまるでわからない。5年も動いてくれればOKだ

ベリーズホーエー ナピックス店のHPでこのターンテーブルを見つけたものの、電源部に貼ってあるPLAYBOYのシールにビビって2日ほど悩んだ。でも、とにかくターンテーブルがなくちゃどうしようもないので思い切って電話をし、送り先を伝えると、お店の人が「あのHPをやってる方ですか? 」と言う、しつこく値切ったりしないで良かった

大きなキズは無いものの、古い物でけっこう汚れていたから、シールを剥がし、アチコチ磨きながらセットして、届いてからこの状態になるまで約1時間半ぐらいだった。

最初、付属のアームとMA505sを入れ換えようかと思ったが、けっこう面倒そうなの断念し、とりあえずBENZMICROのL0.4で音を出してみた。特に悪い音ってわけでもないけど、良くはない音だった。これでシェル交換式なら言うことなしだ

 4/24は8人の申し込みがあったので締め切ります。最終日なので、参加者持参のCDを一曲づつかける事にした。きいてみたいCD、もしくはLPを持参して下さい。


よっしーさんと交わしたメール

> 一応KENWOODは修理に出そうか、どうしようかと、
> 悩んでおります。

何となく、ではありますが、あのKPはStudioK'sの
看板の一つになっているような気もするので
(勝手に思うな?)
復活を望みたい気もします。

これはなかなかの説得力である。観光名所スケルトンKENWOOD ?

だが、このアーム+ZYXクライオの繊細な表現も捨てがたい。 BENZMICRO L0.4 だと妙にボヨヨーンとした音だったが、ZYXだと良い。あれこれLPをきいてみたくなって止まらなくなるような、魅力的な状態だ。一番感動したのが、ジョルジュ・ムスタキの「私の孤独」が入っているLPで、これは30年近くきいているが、昨夜が最高だった。線も端子も古いし、このアームの本当の実力はよくわからないが、ZYXクライオとの組み合わせは楽しめるものだった。こういう瞬間はレコード好き冥利に尽きる

 やっぱりもう一度KENWOODを手に入れて壊そうかなと思っている。そして、マイクロを予備にしておこうと思い始めている。

.

 札幌からのお客様、和田博巳さん。せっかくなので、和田さんにも極悪人になっていただいた。音をきいてもらったり、色々な話をしてとても楽しかった。和田さんと僕は、読者の立場でオーディオ誌と関わっているという共通点があるように思う。その事を和田さんに伝えると「そうなんですよね」と言っていた。

今日で「水曜日の夜音楽をきく会」は最終回なのだが、このところの睡眠不足がたたったのか突然風邪をひいたらしい。マジなはなし、昨夜は死ぬかと思った。今日は和田さんも見えるし、楽しみにしていてくれる人たちに中止とも言えないし、どうしようかと思ったが、何とかなりそうなので良かった。

☆パワーアンプが入れ替わり、プレーヤーが壊れ、CDトランスポートの位置も変更し、風邪もひくなど、色々な事があったけど、水曜日の夜音楽をきく会が終わった。選曲も毎回多少の変化があったし、音量も微妙に変化した。集まってくれた人たちには直接伝えたが、StudioK'sでオーディオと戯れる会員を募ろうかと思っている。年会費3.000円ですが、これは事務連絡費というところです。会員の特典はStudioK'sが主催する催し(年間10〜12回程度)のお知らせが届くことです。催しとは 1)音に関する実験 2)機器の試聴 3)ソフトを楽しむ会 などで、内容により参加費が必要です。飲み物付きの場合もあるし、そうでない場合もあります。無理しても10人ぐらいが定員ですので、場合により入れ替え制にもなります。入会したい方はメールで申し込んで下さい。今すぐは無理だとしても、会員数100人なんてことが実現したら、色々なことがやれる。

☆StudioK'sで水曜日の夜音楽をきく会は4 回で延べ28人が集まった。みんなすごく熱心で、僕は「ブームは去ったとか言われてるけど、オーディオも捨てたもんじゃない」と実感した。

風邪は一昨日の夜がピークだったようで、今日は少し元気になった。明日から新宿文化センターで行われる「タックスノット 20周年記念大合同展」の搬入に行く。まわりはゲイの人ばかりなのだが、作品はすごく面白そうだし、僕の作品はその中でどう見てもらえるかも楽しみにしている。なんか、あやしくていいでしょ。僕の作品の題は「愛しい」というものです。それと、かつて僕の作品をタックスノットで展示した時の作品はタックスノットHP内の展示作品を見るの97年12月 に掲載されている。作品と言えば、スタジオの壁にかけてある僕の写真「ランドスケープ」(ステレオサウンド誌に出たときの写真にも写っている)を、和田さんがとても気に入ってくれて嬉しかった。 2002.4.25

☆一日で、何人かの方から入会希望のメールをいただいた。中にはスタジオには来にくいような遠方の方からの申込みもあり、驚いている。名簿その他をどうするかを検討中なので、返事はもうしばらくお待ち下さい。

 3)ソフトを楽しむ会とはこういう構想

 単純に、自分がいつもきいているソフトを持ち寄ってきく、うまくならないソフト、特徴のあるソフト、何でも良いから、かけまくる。その体験を集まった人たちの共通の財産にする。っていうのもありだが、それは1)音に関する実験に含まれるべき行為で、3)の意味は以下のような感じです。

 僕の友人F氏は沢山のLPを所有していて、休日はそれらを楽しんでいる。若い頃から25年以上かけて集めたものだから、今では手に入りにくい物も多くある。彼に特別お気に入りの20枚を選んでもらい、自宅で楽しむように僕のスタジオに集まった人にきかせてもらいたい。ジャズの彼、モノラル盤のあの人、クラシックのHさん、という具合だ。

4月に4回行った 水曜日の夜、音楽をきく会の感想 はこちらです。

オーディオベーシック誌の取材と原稿書きをやっている。今回はけっこう大変で、予告も出せずにテキストエディタに向かっている。今度AB誌でアナログ特集をやるとしたら、僕はどんな企画をだそうかなあ、和田さんと一緒にレコードをきくなんてどうかな。だって和田さんはコニサーの音をきくと下半身の力が抜けちゃうみたいなんだもん、などど苦しまぎれの妄想モードに入っている。

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 左 壊れたスケルトンKP9010

 右 これからスケルトンにするKP1100

 やっぱりKENWOODが一番使いやすい

福岡に住む音在則孝さんのおかげで、KENWOOD復活です

マイクロは予備にとっておくことにしようっと

  StudioK's 名物スケルトンKENWOOD復活 

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☆おかげさまで前科二犯、新しくきたKP1100の方はアームリフターのオイルが抜けているらしく、DOWNのボタンを押すとアームがドーンと落ちる。アンプがステレオ機二台になったので、CECのトランスポートを下に置き、KENWOODのプレーヤーは右側のラックの上に置くことにした。こうすると、奥のアームが使いやすくて良い。ZYXクライオ+STUDIETTO+コニサーはまったくいじる気がしないのでこれは固定。KENWOODは例の装置でアームをあれこれ取り替えたり、フォノイコを取り替えたりするつもり。KENWOODのアームにはとりあえずBENZMICRO L0.4をつけてきいている。このカートリッジは長いあいだ使っているので、新しい状態になったときはまずL0.4できいてみる事が多い。

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マイクロのターンテーブルにオーディオテクニカのアームAT1010をつけて、音をきいてみたくなった

やめられない止まらない状態で、無理矢理取り付けて音をきいた。延べ5時間ぐらかかっていると思うが、出た音をきいてその苦労は報われたと感じた

こちらは軽量カートリッジ専用かな

原稿も書かずにこんなことをやってるのを金城さんに見られるとやばいかも

上のプレーヤーのインシュレーターはゴムがボロボロになっていたので、KP1100を破壊したときに余った物を使ってみた。AT1010というアームは華奢だけど、LP全盛期に作られ、単体でそこそこの値段だった物だから使っていて高級感があるし、やはり納得のいく音が得られる。音も操作感も、今売られているアームでこういうタイプは少ない。マイクロのターンテーブルは予備にするつもりだったのだが、しまっておくのも勿体ないので、こんなカタチにしてみた。この一週間はもっぱらこいつで楽しんでいる。

☆5/1は、StudioK'sに多忙な原本さんがききにきてくれた。その感想をアップしたので読んで下さい。

☆川崎さんの新居画像に加えて、僕の難癖と川崎さんの反論をアップしましたので、こちらもご覧下さい。長引きそうな予感あり。

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お、そうだ。旧聞に属するかと思いますが、今「パート3」を読み返していましたら、カーロス・リベラが何ですって? ブラジル人???
彼は「ベネズエラの太陽」ですよ。(いや、違う人のことなのかも知れませんね。)

それでは失礼しました。    柳瀬俊也

そうか、南米には違いないしブラジルとベネズエラは隣りだけど、日本と韓国がお隣りというのとは大幅に違いますね。カーロス・リベラも生きていれば55才ぐらいでしょうか? ギターを弾いて歌をうたっていましたね。矢吹丈は燃え尽きて灰になったので、生きているのか死んでしまったのかもわかりません。ところで、オーディオを題材にした漫画ってありませんねえ。僕はStudioK'sをオーディオの「トキワ荘」みたいなもんだと思ってます。女の人も一人いて「ファイヤー」なんてのを描くわけですね。でも、これを読んで笑える人はあまりいないかもなあ、、。 2002.5.7



例の装置でSAEC WE506/30を使えるようにした

やはりこのアームとBENZMICRO L0.4との相性は抜群で、非常に切れが良くしかもふくよかな音になる

困るのは、アームリフターがないから操作に少々気を使うことと、カートリッジに対する好き嫌いが激しく、ひどくキツイ音を出したりもする事だ。例えばフェーズテックのカーリッジがまるでダメで、信じられないほどキンキンした音になってしまった。L0.4に対してはこんなに包容力のある音なのに ???です

だから、WE506/30はカートリッジを沢山持っていないと良い面を引き出せないかも知れない

ゼロバランスは取れないけど、サブウエイト無しでSPUの針圧3.5gが出せるのは便利だ。その代わりスケルトンのZYXは自重が軽すぎて、SAECとかバンデンハルの重たいセラミックシェルにでも付けないと使えない

☆やっと、オーディオベーシック誌の原稿書きが終わったので、今日はとても解放された気分だった。それで、普段はきかないような、端っこに追いやられているCDをきいて過ごした。富田さんもSS誌に何か書いたそうなので楽しみです。忙しくて、今回は川崎さんのところぐらいしか予告のページが作れなかった。4月は水曜日にあんな事をやっていたために、火曜日の夜の水泳は全て休んだ。水曜日の夜と火曜日の夜は無関係のようだが、どうにも行かれなかった。

午前中にSISの大野宅へ遊びに行った。大野さんも最近はモノラルカートリッジでモノラルレコードをきいていて、今日はずっとモノラル盤をきかせてもらった。彼は「もし目の前に、1960年頃のオリジナル盤が二枚あって、もしステレオ盤とモノラル盤だったら、絶対にモノラル盤を取るだろう」と言っていた。わかるわかる。

☆カエターノ・ヴェローゾのLPを一枚手に入れたので、今日からきいている。もちろんすごく良い。やさしい歌声がさらにやさしくなり、加えて深みも出る。悟朗さんにきかせてあげたいけど、彼はLPがお好きじゃないようだから躊躇する。カエターノのSACDが出ればいいのにね。

SAEC WE506/30にダイナベクターのXV-1をつけてみた。これはすごく良い。歪み感が無く、強調された感じのない、自然できき疲れしない音で、僕はこのカートリッジを徐々に好きになってきている。目の前にカートリッジを10個並べられて一個あげると言われたら、ダイナベクターXV-1を選ぶかも知れない。ジャズとかロックをバリバリ鳴らすのならフェーズテックも捨てがたい。 2002.5.10

StudioK'sで音と戯れる会 入会希望者は今のところ23人、僕としては30人ぐらいでスタートしたいのだが、今のところちょっと足らないかな。でも、100人を越えると収拾がつかなくなるような気もする。収拾がつかなくなった場合の優先権は会員番号が若い人を優先にする場合がででくる。これは決して不公平ではない、というのが僕の考えの基本にある。先に協力を約束してくれた人より後の人を優先したら、こっちの方がよほど不公平だ。と、「やまもと@脅しモード」でした。

StudioK'sで音と戯れる会 は25人ほどで正式にスタートした。僕は一月に一回(8月を除く)会員に対してスタジオを貸す事にした。営業的行為がらみでどこかのメーカーや代理店がスタジオ代+αを払ってくれれば会費は無料だし、そうでない場合は会員の負担になる。定員は10人だが、集まれる人は集まって話をしたり、機器の試聴や実験をしたり、その場で起きた事や体験を共有できたらと思っている。また、ダイナベクターのカートリッジやZYXのカートリッジなどを試聴したい人には貸し出そうかと思っている。不慮の事故が起きたらその時考えましょう。StudioK'sはオーディオショップではないので、もし気に入った場合はショップから買うのが良い。ショップから借りると色々期待されたりもするが、StudioK's経由の場合はそれがないのが良い面かも知れない。

☆色々な事が一段落しつつあるので、今日からしばらくバイアンプをやめる事を試みている。このあたりがオーディオの不思議なのだが、しばらくパワーアンプ二台で鳴らしていたら、1台に戻してもけっこう鳴るのだ。このまま3カ月ほどすると、またやっぱり二台じゃなくちゃダメって事になるのかも知れないし、よくわからない。わからないので当分アンプ一台で鳴らしてみよう。1台で済めばそれに越したことはない。 2002.5.12

☆さっき柳澤さんから電話がきた。僕はまだ行ってないけど、すでに極悪な連中が行き、智恵を出したり腕力を貸したり、いじくりまわしたりした結果「ボクサーT2はすごい事になっている」と柳澤さんが言う。ウナギイヌ君ことサザーランドのパワーアンプも集団で捕獲したらしい。こういう使い手を選ぶ機器はふさわしい人の所へ集まるのが良い。JBL4355からT2への移行に関しては「岡崎さん宅でSACD(ヴェルディ)をきいたことがきっかけだった」と言う。僕は5年かけてやっとKEFが最大限の能力を発揮しつつあるので、仮に誰かがもっと高い能力のスピーカーをプレゼントしてくれたとしても「また何年もかかるのはちょっと困る」のだが、柳澤さんみたいに、やるだけやったら一気に次にいけるってのは、一種の能力というか才能なのかも知れない。極悪な連中にいじらせて、音が良くなったらそれを喜べるのもやはり才能のような気がする。「山本さんにきかせると、いろいろ書かれちゃうから、もう少し待ってくれ」という話だった。楽しみだなあ。でも、オーディオはそういう超弩級のものをきいた後でロジャースのLS3/5Aをきいてもけっこう楽しめるところが良いんじゃないだろうか。

実は昨日、上の電話の後、柳澤さんがスタジオに来た。僕は「こいつはやばい」と思ってアンプをバイアンプに戻した。LPをかけると、「あれー、こんな音もあんな音も出るのか、山本さんも欲深だなあ」とか「ずるい」みたいなことを言っていた。ウナギイヌを3セット持っている上に、某所からもう1セット奪ってくる人の方が欲深でずるいと思うけどね。と、健闘をたたえ合った。 2002.5.14

その時に富田さんもチラッと来たので、彼にダイナベクターのカートリッジXV−1を託した。僕が今まできいてきたカートリッジの中でもっともトータルバランスの良さを感じる物なので、富田さんがどういう感想を持つかが楽しみだ。僕はXV−1があるとそればかり使うので、他がきけないのだが、貸し出してしまったのでSAEC WE506にはL0.4をつけ、テクニカのAT1010にはオルトフォンのSL15をつけた。久しぶりのSL15はなかなかの味わいで、多分SACDを欲しがっている人がきいたとしても「なんだかホッとする音でいいね」ということになる。また、針圧計を持ってないと出来ないワザではあるが、KP1100のアームに付いているウエイトを逆に装着すると何とかギリギリ針圧4gぐらいが出せる事を発見したので、KENWOODのアームにはモノラルカートリッジを付けっぱなしにする事にした。 2002.5.14

 週間ホームページアクセス状況集計
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http://www.246.ne.jp/~studio-k/
解析期間:2002/05/05から2002/05/11まで
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全体の概要

(Go To: トップ: 全体の概要: 日付別リクエスト数: ドメイン別リクエスト数: ファイル別リクエスト数)

総ページリクエスト数 17260 この数字は過去最高か二番目ぐらい、どこかにリンクされたとしか考えられない

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日付別リクエスト数

(Go To: トップ: 全体の概要: 日付別リクエスト数: ドメイン別リクエスト数: ファイル別リクエスト数)

日付 : リクエスト数: 割合(%):
----------:-----------------:------------------:
2002/05/05 1898 11.0 
ここまではここ半年間こんな数字だったのだが
2002/05/06 2318 13.4 
ここからずっと平均2500は異常だ、一体どうしたことだろう
2002/05/07 2622 15.2 
2002/05/08 2359 13.7
2002/05/09 2514 14.6
2002/05/10 2679 15.5
2002/05/11 2870 16.6

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ドメイン別リクエスト数

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ここへのアクセスが増えるのはわかるが、これだけが原因とも思えない
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☆心因性による「更新めんどくさい病」で休んでいる間に、僕のオーディオは原因不明の音質向上があった。理由はよくわからないが音は確実に良い方向に変化した。4月の状態と比較すると随分な変化だ。

一番の変化はコニサーのフォノイコだ。借りてきて初めてきいたのは3月の半ば頃だったから、約2カ月前のことだ。通電開始二日三日〜一週間は音が変化するのは当然として、それから、約一月ほどは似たような音だった。4月に4回やったStudioK'sで音楽を楽しむ会では、毎回集まった人たちにコニサーの音はきいてもらった。この間にパワーアンプも替わっているのだが、コニサーから出てくる音は、やや響きが長く、弦楽器が麻薬的に艶やかに鳴るというものだった。反面リッキー・リー・ジョーンズの「恋するチャック」なんかをかけると、音に切れはないし低音もぼやけ気味で、良く言えば上品でおっとりした表現だった。ところが、今は以前のようなぼやけた音ではなくなった。この二ヶ月間電源は一度も切っていないのだが、通電二ヶ月後にこれだけ変化する機器には初めて出会った。STUDIETTOは一度だけTAOCのラックから降ろしたが、カートリッジはもちろんそのままだし、針圧も変えていない。コニサーの位置は一ミリも動かしていない。

そんなわけで4月は4月で精一杯の音だったが、又、新たな精一杯が始まっているようだ。

☆参加者から会費を徴収して、CDやLPなどを楽しみつつオーディオ機器の試聴をする集まりの開催に対して、随分以前から 山本様、「プロのレコード演奏家」は法的に存在し得ません。だってどのCDにも著作権あるでしょ。公にそんなことしたら著作権協会の人が使用料取りにきます。(これは架空セカンドオーディオのDr. ODRADEK氏) という風にアドバイスしてくれる人がいた。先日も別の方からメールをいただき、僕は場所の提供とは言え、会費を徴収するとお縄を頂戴ということになるのだろうかと心配していた。

有名なオーディオ評論家氏が、あるソフトをすごく良いと思って雑誌や試聴会で紹介したとする。結果、そのソフトが何千枚何万枚売れようが、彼のところにソフトメーカーからリベートがくるなんてことはないだろう。そして彼が「ほらね、こんなに良いんだよ」と言って他人にきかせ、そのきかせた行為を有料にしたとたん 公にそんなことしたら著作権協会の人が使用料取りにきます。ってことになるらしい。これはちょっと理不尽な気もする。

第三者的に見たら、宣伝してあげてるのになんで ? とさえ思う。実際、4月の「音楽をきく会」の時も、演奏&録音が良いと思うソフトをかけたわけで、沢山の人から「さっきのソフトは何か」ときかれたから、ソフトの売り上げにも少しは貢献した筈だ。もちろん宣伝料を要求するつもりなどないが、せめて著作権の使用料とチャラにしてはもらえないものだろうかと、素人の僕は思う。

しかし、どうせなら正々堂々とやりたい。闇で金を取っているんじゃ、もらう方も払う方も気分が悪い。そこで、JASRACに電話をして状況を説明した。1)集まる人数は通常10人程度、どんなに多くても15人を越えることはなく、会費は無料の時もあり、有料でも2〜3.000円、つまり一回の集まりで最低なら2.000円そして最高でも45.000円を超える事はなく、2)回数は最高に多くて月に数回、ゼロの場合もある、3)ソフトをかけて音楽を楽しみもするが、オーディオ機器の試聴という目的もあるので、同じソフトの同一部分のみを繰り返し再生する場合もあり、4)良いと思っているソフトをかける事がほとんどなので、ソフトへの宣伝効果は大いにある、5)飲食店ではない、6)納得のいく金額なら、著作権使用料を払う気持は充分にある、と説明した。JASRACの担当者は「該当するケースがないので、上部組織に伝えて検討する、しばらく時間をくれ」との返答だった。


僕は、著作権を無視してよいなどとは思っていない。このHPにしても、無断でコピーして引用したり、写真を使用されるのは困る。だから、JASRACに対しても著作権使用料を支払う気持はある。しかし、現実問題として一回5.000円とか1カ月6.000円なんて金額は到底払えるものではない

じゃあ、いくらが妥当かというのはわからないが、僕としては年間10.000円以内ならOKだと思っていた。まあ、有料と言ったところで、大儲けを目的にしているわけではないので、そんなもんでしょう

そしてJASRACから「電気店におけるBGMと同等の扱いをする」という連絡があり、提示された使用料は僕がOKだと思っていた金額以下だったので、「喜んでお払いします」と答えて、左の写真のように申請した

プリアンプのパスラボ×1から二本だしているパワーアンプへのケーブルのうち、低音用をストレートワイヤー「クレッシェンド」からワサッチ105Uに替えてみた。これは借り物なのだが、欲しくなっている。 2002.5.21

機器を交換したり、あれこれいじって音が変化している状態が一段落すると、良いソフトが欲しくなる。そんなわけで今週は新しいソフトばかりきいて過ごした。

三月の末に僕はこう書いた。

SS誌最新号にコニサー4.0の試聴記事が掲載されていて、二人の評論家が、多分同じ状態できいて感想を書いている。もちろん僕の状態とは違うわけだし、2.0と4.0という違いもあるわけだが、一人は僕と非常に似た感想を書き、もう一人はまったく異なる感想を書いている。色々な理由が考えられるが、どうしてこんなに評価が分かれるのだろうと興味深く感じた。

この二ヶ月間でのコニサーの音は大きく変化し、結果的としてこの両方の評論家の感想と同じだったことに気づいた。あの頃のコニサー2.0はとにかく夢見心地の音だったのだが、現在の状態だと決してほわほわした音ではなく、情報量が多く切れの良い音になっている。落ち着くまでにこんなに音が変化するんじゃ、従来式の雑誌の評論は成り立たなくなってしまうのではないか? と心配するほどの変化だ。カーグラフィックの長期テストみたいな事をやらないと、正しい評価は出来ないって事か。Webはそういう事にもう少し対応できるのかも知れない。 2002.5.22 

あれこれやり尽くした感もあるので、ここらでもう一度全体の構成を見直したくなっている。明日は会員になってくれた人たちが初めてスタジオに集まる。さて、どんなことになるのやら、楽しみです。 2002.5.24

5/25の集まりは、初めての人も多かったので、まずあれこれ音をきいてもらい。それから、いくつかの実験をした。一番興味深かったのは24bitの音と16bitの音をきいてもらったことだった。どちらが24bitでどちらが16bitかは当然ふせておいたし、bitの切替をやっていることもふせて、音だけをきいての判断をしてもらったが、良い悪いというより好き嫌いがわかれた事が面白かった。

コニサーの音が変化したのは僕としてはちょっと不満だ。あのちょっと病的とも言えるあぶない感じを取り戻したくて、少しいじってみようかなと思っている。多分、電源を抜いてしばらくそのままにしてもう一度電源を入れれば、あの音に戻ることだろう。でも、それはそこで安定せず、同じことを繰り返すことになり、まるでダイエット、そしてリバウンドを繰り返すようなものだ。それに電源を抜くのはいつでも出来るわけだから、今の状態のままで、あの音に近づける事を考えている。 2002.5.27

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あれこれ試したい事がでてきたので、機器はこのようになった。アンプもバイアンプをやめて、1台に戻した

トータルではバイアンプの方が良い。何というか、圧倒的な余裕が違うと思う。でも、シングルアンプの良さもあるので、この良さをいかしつつ、バイアンプをさらに越える状態に出来ないものか、というのが次の願望だ

ここまで機器の配置を変えると、電源の取り方も変えなければならないし、最低でも半日かかる。一体型CDプレーヤーなら、左のラックは二段で済むのだが、高さは三段の方が使いやすい

パワーアンプが1台の場合、プリ-パワー間のケーブルは「借り物のワサッチ」にするのが一番良い具合だった。するとストレートワイヤー「クレッシェンド」の1.2mが1ペア余ってきたので、これをSTUDIETTO-コニサー間に使ってみた。以前のあの感じとは異なるのだが、ちょっとあぶなくはかなげな感じが少し戻ってきたので、しばらくこの状態できこうと思っている。

P-1Aによる24bit化も「クレッシェンド」も、やや大げさに一言で言えば「出るものは全部ドバッっと出す」状態で、場合によっては行き過ぎになるし、好みが分かれるところだ。それでもバイアンプの時は、その圧倒的な余裕によりバランスを保ち「普通の音」でいられた。ところが、アンプをシングルに戻すと、そのバランスが崩れ、「ワサッチ」でバランスを取り戻したようだ。本当はドバッと出ている状態でうまく調整した方が結果は良いに決まっている(調整できればの話だが)。だからバイアンプにまでしてやってきたのだが、これはこれで限界が見えたと言うか、あまり強力なアンプにするとKEFの限界を超えてしまう。それで、ちょっと引き返して、別の道を歩むことにした。

僕がこんな風にやっている間、当然下の看板にリンクされている皆さんもあれこれやっている事だろう。そろそろ、何か報告がきたり、遊びに行ったりって事がありそうだ。乞う、ご期待。 2002.5.30 

ブーメスタのフォノイコと愛用のカートリッジを携えて原本宅を訪問し、ここで僕は色々な事を体験し理解した。意外だったことや予想通りだったこと、とにかくオーディオはわけがわからなくて、そこが最高に面白い。 2002.6.1

最近買うレコードと言えば、モノラル盤が多い。以前なら「チェッ、モノラルかよ」と思ったものだが、最近は「おお、モノラルだ」と思うようになったのだから、変わればかわるものだ。今日はボブ・ディランの古いLPを買った。 2002.6.3

そういうLPやCDをききながら、昨日から古い「BRUTUS」を読んでいる。今まで買った沢山の雑誌は99%捨ててしまったが、僕は創刊号〜200号までのほとんどと、その後も時々買っていた300冊近い「BRUTUS」を捨てておらず、機会があったら読もうと5年間スタジオの隅に積んでおいた。第8号「贅沢は(素)敵だ」には究極のコンポとしてJBLの4343やスレッショルドのステイシス1、パラゴンにマランツ7など、高級オーディオ機器が出てきたりもする。37号にはマッキントッシュのXRT20も紹介されていて、この頃ステレオサウンドの読者ではなかった僕は、このスピーカーをBRUTUSで知った事を思いだした。 2002.6.5 

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300冊のBRUTUSを読むっていうのはこういう状態

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JASRACから利用許諾書が届いた

それほど莫大な金額ではないから、料金を頂戴して音をきいてもらいたい人は、やれば良い。あまりにひどい音なら誰も行かなくなるだろうし、何度も何度もききたくなるような魅力的な音を出せる人の所へは、沢山の人が訪れることになるだろう。金をとったから悪いという言い方をすれば、日本で仕事をしている人は、全員悪人ってことになる

僕はかつて長い間手話通訳をやっていて「ボランティアは無償であるべき」とか「いやそんな事はない」という議論の中にいたのだが、似たようなものだろう

モノラルカートリッジとモノラルLPによる再生は快調だ。ずっとハムが出ていて、こんなもんかなと思っていたのだが、最近ハムが出なくなった。CG25DはKENWOODのアームに付けて、パスラボのAlephonoに入れているが、ほとんど固定なのでAlephonoを真っ直ぐに置いたのが良かったのかも知れない。トランスやフォノイコを使った際に出るハムノイズは置く場所で消える事もあるのでよくわからない。

ニューヨークにいる友人からメールが来て「トップページを見て驚いた。ニューヨークに来る前に山本さんが遊びに来たとき、カエターノをきかせたんだけど、覚えてる?」と書いてあった。いや、申し訳ないがまったく覚えていないのです。シルクスクリーン作家の彼が文化庁の金で奥さんと一緒にNYに行ったのは5年前だ。確か一年間の筈だったが、行ったきり帰ってこない。僕は、日本で売っていない「粋な男ライブ」のDVDがニューヨークでは買えるらしい、見つけたら買っておいて欲しいと頼んだ。カエターノのアルバムのLPもあったら買っておいて欲しい。エストランジェイロとシルクラドーライブのLPは買ったけど「ノイチス・ド・ノルチとか粋な男のLP」なんてのも存在するのだろうか? 2002.6.8

バイアンプをやめてみた結果は、軽快な音になったのが良い点、ソフトによっては音に厚みがなくなったのが不満な点だ。軽快なまま音に厚みを持たせるにはどうしたら良いのだろう? 2002.6.10

と、書いていたら、これを読んだ原本さんから、

スーパートゥイーターのレベルを少し絞ってあげれば、必然的に中域は厚味を増しますが、そうしますと、山本サウンドのもっとも魅力的な部分が失われてしまうおそれもありますので、非常に難しいですね。

というメールが届いた。だからというわけでもないのだが、半年ぶりにPT-R9のコンデンサーを0.47から0.33マイクロファラッドの物に取り替えてみた。これは正解だったようで、ききやすい音になった。ソフトによってはちょっと物足りない気もしなくはないが、それを言うとソフトごとに切り替えたくなる。本当はSPターミナルからPT-R9を接続しているSPケーブルも試したいのだが、丁度良い長さの物がないし、面倒なのでやっていない。AET GAIAの3.6mならあるんだが、、、お茶の水から新宿へ行くのに山手線に乗るような音になりそう。

先ほど柳澤さんと電話で話をした。「GEMへのケーブルをMITにしたら音が変わってしまい、それまでの調整が水の泡って感じで元のバランスに戻らない。こんなに手のかかるスピーカーは初めてだ」と言っていた。彼は面倒がらず、ここもMITにするところが偉い。「色々楽しめていいじゃない」と言ったら「こりゃ、楽しみというより苦しみだ」との事なので「15年楽しむにはそれぐらいじゃないとダメかもね」と言った。まあ、柳澤さんの事だから年内にはかなりのところまでいくんじゃないかな。「そろそろききにきていいよ」と言ってたから、心臓の強そうな女性でも伴って遊びに行こう。 2002.6.11

今夜は東京文化会館でボローニャ歌劇場「セヴィリアの理髪師」を観た。ずっとずっと待っていたオペラで、僕の2002年6月はサッカーよりはオペラだったから、すごく楽しんだ。休憩時間にワインを飲んでいると、「やっぱり」っていう感じの知人に出くわし「楽しいね」「ほんとに」とだけ話してわかれた。トライアングルと鉄琴を買ってきて、CDに合わせて叩きたくなってしまう。ロッシーニは娯楽のホームラン王です。 2002.6.12

向かって右のスピーカーの奥の方に積んであったBRUTUSとTARZANと「数冊の太陽」、それにSS誌など合計500冊ほどをどかして、空いた場所にLPを置くことにした。するとさすがに音は少し変化する。でも、今は出てきた雑誌が床の上に散らばっているから、これらを片づけた時にはまた音が変化する事だろう。 2002.6.13

久しぶりにZYXの針圧を計ったら、ちょっと軽めになっていた。針圧はずっといじってないのだが、STUDIETTOのウエイト調整はすごくいい加減だから狂うらしい。それで、約2gに調整したらますます立派な音になった。こういう立派な音の筈じゃなかったのだが現実だから仕方がない。深窓の文学少女と付き合ったつもりが3カ月でトライアスリートに変身したような感じだ。もちろん元が元なだけに、ちょっと筋肉質にはなったが弦楽器の演奏は他の追随を許さない。まあ、これを楽しむしかないという事らしい。コニサーがこれだけオールラウンドに鳴ってくれるなら、CG25Dはともかくとして、SAECのアームや他のカートリッジは無くてもいいかと思ってしまう程だ。 

ついでなので、コニサーからプリアンプへのケーブルも「ストレートワイヤー クレッシェンド」にしてみた。これは正解だったようで、立派な感じは残しつつ、時々「オヤッ」っていう感じの今まできいたことのない表現が出てきた。でも、こういう太いケーブルがSTUDIETTOからコニサー、そしてコニサーからプリへ2セットもぶら下がる状態は美しくないと思う。また、ケーブルが高価すぎるのもちょっと気になる。だけど、音はかなり良いので仕方がないかな。 2002.6.14

結論としてコニサーのフォノイコは、あの4月頃の麻薬的夢見心地の音ではなく、情報量が多く、切れがあり、柔らかさと力強さの両方を兼ね備えた音だという事を受け入れるしかないようだ。それならそれで僕にも考えがある。電源ケーブルをAETにしてやったら、またまた音は先に進んだ。4月にStudioK'sであの音をきいた人たちが、今のコニサーから出ている音をきいたら何て言うのだろう。あまり機器は替えていないのだが、音はどんどん変化している。 2002.6.15

今週は色々な変化がありそう。6/22の午後はスタジオで音と戯れる会なのだが、参加者の皆さんがアッと驚く事になる予定だ。

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クレルのアンプを使うのは初めてだ

KRC-2は、OTLアンプとうまくやれるのだろうか?

CDとはどうか、コニサーとはどうか、SAECのアーム、モノラルLPの再生、ブーメスタとの相性はどうか?

僕は要求が多いので、まだわからない なんて言うのは真っ赤なウソ    半日あればすぐわかる

パスラボはパスラボで良かったわけだし、この新しくはないプリアンプが(ラックスが扱っていた頃の製品)、総合点でそれを越えるのだろうか? 

なんて書いているときはもうすでに結論が出ていて、これはいくしかないようだ

 ああ、どうして人間は眠くなるのだろう? 僕はもっと音楽をきいていたいのに

僕は暗室でモノクロームのプリントをやると、よくこんな風に思った。もし72時間寝ないでいられる薬があったら、72時間ずっとプリントをやり続けるのではないかと思う事が度々あった。今は、幸か不幸かプリントに関しては「こうすれば、こうなる」という事がわかってしまったので、徹夜で暗室作業もなくなった。 オーディオはわからないことだらけで楽しい、楽しくて楽しくてやめられない。 2002.6.19

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コニサー導入の際、フォノイコ4台は使い切れないので僕はLINTOを出した。LINTOなら欲しい人もすぐに見つかるだろうし、再び手に入れることも簡単だと思ったからだ

クレルのプリアンプKRC2はフォノイコ(コニサーの上の段は電源ではない)付きだったので、フォノイコがまた4台になった。クレルのフォノイコはプリから電源を供給するものなので、これは使うとして、ブーメスタとAlephonoのどちらかは持っていても使わなくなる

色々考えた結果、音の良い悪いではなく(音はどれも良い)、欲しい人がいるかどうかとか、ラックの埋まり具合とか、そんな理由で、僕はAlephonoとお別れする事にした。そういうわけで、右の写真のように以前に比べるとスッキリした状態になった

バイアンプの時はパスラボの×1とストレートワイヤー「クレッシェンド」ですごく良いバランスだったが、パワーアンプ1台でやっていこうとすると、良い面と不満な面が出てきた。この状態でけっこう悩み、ものは試しって感じで(もしやという直感はあった)クレルのプリにしてみたら、これはまことに具合が良かった。もちろん、失ったものがゼロではないが、トータルでは最も良い状態だ

クレルのプリって、SS誌を読んでも特に高い評価はされていないから、興味すらなかったが実際にきいてみると、とても音色の良いアンプだった。また、プリアンプとしては異常なほど熱くなるので驚いた。GOLDMUNDのパワーアンプよりはるかに熱い

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プリパワー間のケーブルを何にするかはとても興味深い問題を含んでいる。「クレッシェンド」を攻めの音とすると、借り物の「ワサッチ」は守りの音だと言える。可能なら、攻めの音でまとめたいのだが、そうもいかなかったりして難しいところだ。明日の参加者にはこのあたりをきいてもらってどっちが良いかを調査してみよう。昨日まではワサッチだったが、今日からはクレッシェンドにした。僕としてはクレッシェンドでいきたいと思っている。 2002.6.21

6/22はスタジオに6人の人が集まった。4月の催しとは趣旨が違うので、僕の音をきいてもらうというよりは、あれこれ実験をしてみている。例えば、モノラルのCDとLP(同じ内容)をきき比べたり、リスニングポジションを変えたり、スピーカーの位置を変えるとどうなるのか、などを実験し体験てみている。スピーカーを2mも後方にセットするなんて、僕自身も未体験でけっこう面白かった。何度も来ている人は、だんだん僕の音や音の出方に慣れてきている筈なのだが、こちらはこちらであれこれ大幅に変化しているので、記憶と現実の違いは面白いかも知れない。 2002.6.23

*川崎さんが円筒形を無くした状態の写真を送ってくれたので、レポートと共にアップロードした。

バイアンプ+パスラボ×1の状態と比較して、失ったものの一番はモノラル再生時のハードさと押しの強さだと思う。今はもっとまろやかな音に変化していて、これはこれで良くて、だからすごく不満ってわけでもないのだが、あのアッと驚くスピード感や切れの良さは少し後退した。

電源の取り方を変えてみたら、たいそう良い具合のところがあって、CDの音は確実に良くなった。明瞭度が上がり、しかも少し音が前に出てくるようになった。このところずっと音に広がりがなかったのが悩みだったのだが、これもやっと解決した。それと、フォノイコ(ブーメスタ)の位置を少し動かしたらハムが消えた。調子に乗って動かし過ぎるとまたハムが出ることもわかった。よしよし、これでさらに楽しめるぞ。 2002.6.24

クレルのプリアンプの導入、そして置き方や電源のとり方の変更により、特にCDが良く鳴るようになったので、ここ数日はCDをよくきいている。去年の夏、CDトランスポートを四機種比較した時、一番気に入ったのはCECのTL-0だったが、今はあの時出ていた音を遙かに越えている。トランスポートはTL-2のままだし、DD&DACもそのままだ。CD関連での変化と言えば、デジタルケーブルをAETのアルチメイトリファレンスの製品版にしたことと、強化電源とのケーブルを宮腰さんケーブルに替えたことぐらいだ。もちろん、今の状態でTL-0をつないでみればさらに高級なサウンドが展開されるのはわかっている。でも、10万〜15万ぐらいで入れ替えられるか、磯部さんが使っているバークレーデジタル×1並みのデザインならともかく、今更高価なCDトランスポートってのもなあ、って感じもする。

CECのトランスポートは良い面を沢山持っているので、TL-2とTL-0の中間みたいなタイプを出してくれればと思うが、おそらくダメだろう。金色でカッコ悪いのしか出そうにない。音も、ちゃんとわかって作っているのかどうかは、やや怪しい。ショップなどで「TL-1はアナログ的な音づくり」だという説明をきく度に「それは、違う」と思う。ちゃんと再生したアナログの音はもっと激しく、静かで、空気が動くような存在感があって、スピーディで色彩が豊かなのだ。アナログに一番近いのはTL-0だが、これは定価180万、現在最終ロットを売っているが、クロック端子も付いておらず、多分実売100万ぐらいだろう。そして、買えそうな価格帯の機種はみんな金色になってしまった。あの金色を買って毎日使うユーザーの身にもなって欲しい。僕はCECのトランスポートを愛しているが、金色だったら絶対に買わない。 2002.6.25

僕のところで使わなくなったAlephONOをどうしようかと思った。しまっておいても良かったのだが、フォノイコは3台もあってスペアにとっておく必要はない。原本さんに「送ったらきいてみる?」ってきいたら「是非」という返事だったので、AlephONOは原本宅へ送った。すでに書いたが、先日ブーメスタと愛用のカートリッジを持って原本宅へ遊びに行き、色々きかせてもらった。本命のモノラルカートリッジは、期待した鳴り方ではなかったが、最新ステレオカートリッジはどれも素晴らしい演奏で、僕は最高に楽しんだ。原本さんも次の日に「痛快な体験だった」というメールをくれたほどだった。

色々文句を並べたが、クレルが入って以降CECのTL-2+DD+DACからは今まできいたことのない音が出ている。しなやかだしタメがあるので「CDもこんなに良い音が出るのか」と思わせられた。欲深な本心を言うと、さらに高級トランスポート&DACだったら一体どこまでの表現になるのだろうと、ちょっと気になる。でも、それではと考えてみても、やっぱり「どうしても欲しい」と思うトランスポートは見あたらない。今日は、昔お世話になった人が亡くなったという連絡がきた。今から20年ほど前、僕に初めてまとまった写真の仕事をくれた人だ。僕はその8ページの写真から成る一冊のパンフレットを持参し、ある写真スタジオに雇ってもらった。享年58才とか、それをきいて「やっぱり、イヤな事は絶対やらずに暮らそう」と思った。そして午後はR・シュトラウスのオーケストラ伴奏付き歌曲と「メタモルフォーゼン」をきいた。 2002.6.27

いま、カエターノの「極上の男」が、
魂がとろけそうなほど色っぽい音で鳴っています。
いまだかつて、自分のシステムで、
このようなたまらない感じでカエターノが鳴ったことはありませんので、
いよいよもって、おお、やばいなあ……と思うのであります。
と、「カエターノ三義兄弟の末子」になりそうな 原本さんでした

何がやばいのだろう、山本&小林の義兄弟になること? 確かにこれはやばいかも、それとも仕事が進まないこと? 僕も昨日から「トロピカリア2」の一曲目ハイチがすごい感じで鳴るようになりました。途中右の奥からジルベット・ジルの声がすごく立体的に出てくるのです。以前はあんな風にはきこえなかったからなあ。

TLシリーズを所有の青山逸郎さんという方からメールがきて、色々教えてくれた、例えば

リッドをオープンにしたまま再生すると良い(TL-1においてはTL-0に近づくという
噂、噂です。)とか、いろんなテクもありますが、もし、山本さんが気紛れででも
TL-2のスタビ実験をされ、その感想が聞けたらうれしいです。

この話は以前もどこかで聞いたことがある。空気がこもると音が悪いと言って、ほとんどスケルトン状態のTL-1を使っている人とかもいるらしい。僕はどうもそういう細かい音は違いが良くわからなくて、割り箸をテープで貼り付けて、リッド(蓋ですね)を空けたまま再生をしてきいてみても、それから各種スタビライザーも、多分ブラインドだったらわからないと思う。 2002.6.29

音と戯れる会も発足して約2カ月だ。会員数は30人、色々なタイプの人が集まっていて、一色ではないところが良いと思う。みんなKEFを使っているとか、発言力の強い人が機器を替えると右にならえみたいなのはどうかと思う。スタジオに集まるだけではなく、メーリングリストなどによる情報交換も始まっていて、貸し出せる機器は試聴のために巡回させるし、時間の経過と共に会員同士の交流もありそうなので、今後が楽しみです。 2002.7.1

R・シュトラウスの「ばらの騎士」だが、CDは非常に種類が少ない。先日BRUTUSを読んでいたら、ある時期黒田恭一さんが音楽の事を2ページづつ書いていて、「C・クライバー様 あなたはまだ父上を越えていないのではないか」という意味の事が書いてあった。父上と言えばエーリッヒ・クライバーなわけで、僕は二人とも面識がないのでどっちが偉いのかわからないのだが、「確かにうちのガキが40才になっても僕を越えることはあるまい」などと考えていた。

シュワルツコップという歌手を好きかどうか、僕は正直それほど好きではない。非常に性格が悪いなんて言う人もいるが、本当かどうかはわからない。StudioK'sのヤマモトは機嫌が悪いとイヤな奴だとかいう噂だって出ているかも知れなくて、有名な演奏家ともなれば最低それの1000.000倍以上興味関心を持たれているから、悪く言う人も同じ割合で多く存在する。オーディオ評論家に対する悪口もひどいもんだけど、個人的に付き合ってだまされたって人が多くいるわけでもなかろうに、、。それはともかく、僕が中学生の頃、ヤマハホールとかで上映していた、あのカラヤン=シュワルツコップ版「ばらの騎士」は確かにきれいなんだが、ちょっとお人形さん的なところが引っかかる。

神田駿河台下の三角地帯に「マーブルディスク」という中古CD&LP屋がある。一時間もLPを漁ると手が真っ黒になるような感じの店だが、内税だし値段はユニオンより安い。ここでベーム指揮とエーリッヒ・クライバー指揮(当然モノラル)のばらの騎士LPを見つけて買ってきた。で、きいてみたのだが、子が父を越えたか越えてないかの判断などつかない。僕は「ばらの騎士」が大好きなので、どれでも好きみたいだった。そういうわけで一日一回〜二回きいているが苦にならないどころか楽しくてたまらない。クルマの中には「表:クライバーのLDからのハイライト版 裏:カラヤン+シントウ+バルツァのハイライト版」というカセットが作ってあり、ロケの時などよくきいては一人恍惚状態になっていたものだった。

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で、僕はあまり無理をせずに手に入る「ばらの騎士」を集めてみようと思い立った

茶色いジャケットがE・クライバー盤で、この写真ではよくわからないが、第一幕で元帥夫人とオクタヴィアンが楽しそうな事をしている絵が描いてある、僕は特に若い女性を好んではいないので、絶対にマルシャリンだね。まあオクタヴィアンは17才のガキだからしょうがない。僕も10代は同世代の女の子に言い寄ってはふられていた

左はベームのもの、青いCDはオークションで買ったC・クライバーの海賊盤的ライブ(1974年のもの)

この他、HMVでハイライト版を注文中

実はこのところかなり激しい引きこもり状態で、外へ行く気がしない。そして、かつて、ギャラももらわず写真を撮るのが楽しかったように毎日々々料理をやっている。このあたりはトップページから入っている人だと、わかってくれていることだろう。僕にとって写真とオーディオと料理は、アート、宗教、哲学ぐらい近しい関係で三者一体みたいなところがある。次につくりたいのは何かなあ、「鯛ご飯」だろうか。でも鯛って養殖物と天然物があって、値段も味もかなり違いがある。それに大量に出来てしまうので、一人二人じゃ食べきれず、作れない。と、オーディオは変化がないので「僕の調理生活」になってしまった。やっぱり将来はStudio食堂K'sになるのだろうか? 週に一回か二回、夜だけならやってもいいのだが、毎日だと他の事に影響があるから無理かも知れない。

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なんだこれ?

上の物が来て、なかなかいい具合だ。でも、この三日間は忙しくてあまりきけなかった。それで夜中まできく事になってひどく睡眠不足だ。この小さいのでもかなりすごいのに、もっと大きいのがやってきたらどうしましょう。 2002.7.9

先ほど川崎さん宛に出したメールに僕はこのような事を書いた。

今週僕の装置から出ている音は、ものすごく普通で、普通で濃くて、
やさしくて、本当にずっときいていたいなあと思う状態です。
元々あまりないけど、誰かと張り合おうとか、そういうのが消えていく感じがします。 
2002.7.10

上の物たちの感想は、次号オーディオベーシック誌に書くことになっているので、ここには書けない。素晴らしい状態なので僕としてはどんどん書きたい気持でいっぱいなのだが、HPと雑誌の関係も辛いところである。あと二ヶ月ほどお待ち下さい。

オーディオベーシックの取材で福島の吉成宅へ行ったので、足をのばして一関まで行った。ベーシーの音は素晴らしかった。噂には聞いていたけど、その何倍も素晴らしかった。他にお客はほとんどおらず、僕たちはスピーカー正面の一番後ろの席に座る事が出来た。3時間ほどきかせてもらい、最後の曲の途中で涙が出そうになって困った。10年以上前、小笠原で「シーカヤックでホエールウオッチング」をした時、ものすごく近くでクジラを見たカヌーの元日本チャンピオンが、突然ボロボロボロボロ泣き出した事があった。僕はやっと彼の気持を理解した。 2002.7.13

ベーシーから須賀川を経てスタジオに戻り、アンプのスイッチを入れ、二日間留守にした間に届いたメールを見て、上の文をアップロードし、その後でバッハの無伴奏チェロを5分ほどきき、僕はスイッチを切って家に帰った。 2002.7.14 

自分の音はものすごい安定期に入っているようで、あまり試したいことが無くなってしまった。それで、ひたすら音楽をきいている。原稿書きもしなくちゃいけないのだが、あまり部屋にこもらず、なるべく出かけようと思っている。須賀川の吉成宅も6カ月で着々と音が良くなってきていて、彼のウィーンアコースティックT-5が本領を発揮するソフトだと「これはかなわないかも知れない」と思った。やはり、スピーカーを可愛がって毎日鳴してあげるのが一番だ。 2002.7.15                                  

ベーシーの衝撃はなかなかのもので、こういう時は駿河台下のマーブルディスクに行って、笑えるLPでも買うに限る。今日はここで「スコット・ジョプリンのラグタイム集」を二種類発見し、レヴァインのとノンサッチ盤のとどっちにしようかと迷い、ノッサッチ盤を買った。他にも欲しい物はあるし、僕の愛聴盤を見つけたりすると誰かのために買っといてあげようかなんて思う。でもまあ、あの中から見つけて買う人はそうそういないだろうからと思って、放ってある。 2002.7.16 

先日お借りしたケーブル群、もう一度よく聴きなおしました。
カルダス、PAD、ACデザイン(各々定価10万円ほど)
も一緒に聴きました。

トランスペアレントは、どうしても好きになれません。ツヤっぽくて美音
なんですが、なんか音がうわずっているような、お尻のあたりがむずむずと
落ち着かないような、たとえて言えば、すごい美人だけれどしょせんは
銀座の高級ホステスにお世辞を言われているような感じでした。

それに比べるとワサッチくんは、とても自然で、音楽のおいしいところを
さりげなく、しかし的確に「さあ、どうぞ」と提示してくれます。少し軽いかな
という感じもしますが、そのへんはスピーカーケーブルの変更などで
なんとかなると思います。ほかではPADがなかなかでした。

それにしても、10万円出してケーブルを買ってしまう自分にあきれて
しまいます。「俺はいつからオーディオマニアになってしまったんだ!」
と自分を責めています。でも、一度聴いてしまったものは引き返せない
んですよね、これが。特に10万円という、無理すれば払えないこともない
金額だと。やはり山本さんは極悪人だ! (44才 会社員 既婚 子供一人)
 

          2002.7.18 

どうも、先週の強行軍のしわ寄せが一週間後に出てきたらしく、体調が悪い。それで、「今夜あたり柳澤さんの音をききに行くね」と言ってたのだが、音、すごそうだし、こんな具合じゃあそこの音を受け止めるのは辛そうだと判断して延期する事にした。 2002.7.19

部屋の響きについて、ある程度スタジオ内に物が増えた段階からあまり気にしなくなっていたのだが、ちょっとだけ考えてみる事にした。それにしても今はあまりに体調が悪いので、やる気が出ない。まあ、ボチボチやることにしよう。

AB誌の撮影で共同通信社へ行き、傅さんに会って色々話をした。その中で一番驚いたのは「マーク・レヴィンソンがセックスに関する本を出して、それがベストセラーになっている」という話だった。「ほんまかいな」という感じだったが、一緒にいた金城さんも「そうそう、あれには驚いた」と言っていたし、本当らしい。StudioK'sHPにもそういうコーナーを新設しますかね。 2002.7.20

暑くて、オーディオも辛い。仕事を依頼されないと写真を撮る気にもならない。すご〜くばかばかしいカメラとかがあれば、面白がって使うんだろうけど、そんなカメラはないからなあ。キヤノンF1は新プロジェクト専用にしてしまったので、なんか可愛い一眼レフが欲しい。出来るだけB級なカメラが欲しいので、やはりコニカAcom1かな。SISの小島さんが死蔵させているディアドルフの8×10でも借りてきて遊ぼうか。モノクロで顔とかヌード写真を撮って密着プリントしたらきれいだろうなあ。うーん、どっかに全長1.5mほどのトーン・アームとかそういうのないのかなあ。 2002.7.22

アナログ機器に関する、1.5mのトーンアームみたいな奇想天外なアイデアがありましたらお知らせ下さい。

何人かの人がまとまって小林悟朗宅を訪問したという情報が入ってきた。色々進化しているらしい。 2002.7.23

富田さんに手伝ってもらって仕事をしたので、久しぶりに富田宅の音をきかせてもらった。すごく高級というか、ゴージャスなところが僕の所とは随分異なる。「最後にきかせてもらったオペラのアリア集は(古いLP)ぞくぞくするほどリアルで美しかった」と同行した金城さんが言っていた、僕も「あれにはかなわん」と思った。サーロジックのサブ・ウーファーが来てからずっと、CDばかりきいていたので、今日は朝からLPをかけている。 2002.7.25

何人かの人から「ライラのパルナサスがオークションに出ているね」と言う話をきいた。いくらで落札されるのだろうかと、興味深い。僕は火曜日の夜水泳をやっていてコニカのカメラを落札しそこねた。でも、あの夜は1時間で約1.500m泳いで(キックのみ200m、バタフライ25mづつ75m、背泳200m、平泳ぎ200mクロールのプル200m、その他はクロールという内容)飛び込みの練習も12本やっていたんだから、しょうがないなあ。そんなわけで、原稿書きには苦労しているが体調は戻りつつある。 2002.7.25 

昨夜、チャイムが鳴ったのでドアを明けると、そこには川崎さんが立っていた。僕は丁度食事中で、しかもその後は第三者に見せられない撮影の準備中だったので、申し訳なかったがスタジオに入ってもらう事が出来なかった。川崎さんには僕も色々伝えたい事や、あれこれあったのだが、残念でした。 2002.7.26 

戯れる会の第三回目が終わった。今回はピッタリ10人の人が参加だった。サブ・ウーハーON OFFの試聴などなど内容はとても沢山だった。 2002.7.27

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7月の初め、HMVに注文を出したばらの騎士のハイライト版が届いた

左 1978年録音 元帥夫人:ヤノヴィッツ ゾフィー:ルチア・ポップ 男爵:クルト・モル 歌手:パバロッティ 妙に堂々としてる

右 1977年録音 オクタヴィアン:素敵なフレデリカ・フォン・シュターデ 歌手:ホセ・カレラス

この頃パバロッティとかカレラスが歌手をやっていたというのが興味深い

左のCDは何と「ばらの献呈」の場面や、男爵がワインを飲みながらWith meと歌う場面が入っておらず(なんてこった!!)、その後のドタバタも入らず、いきなり最後の三重唱になる。オクタヴィアンとゾフィーの二重唱のホントに一番最後のところが無茶苦茶音程フラットだし、ライブなので、うまく歌えてなかったんだなきっと

8月の5日から10日を、すごく久しぶり、多分10年ぶりの夏休みとして、テントとシュラフを持ってバイクに乗ってどっかに出かけるってのはどうか。実はオーディオ行脚で、あちこちのお宅を訪問するってのも良いかも知れない。免許は自動二輪限定なしのがあって、ヘルメットと手袋はあるがバイクはない。そうするとやっぱり青春18きっぷかなあ。

でも、この期間もオーディオだと休みにならないから、やっぱり山登りにでも行きたい。登りたい山はどこか? まだ行った事がなくて死ぬまでに一度行きたいのは「雲ノ平高天原」だけど、あそこは最低一週間必要だ。富士山は二回行ったことがあって、一度は自転車を担いで登り、ブルドーザーの道を下った。北岳へは三回行ったことがあって、30代は北岳-間ノ岳-農鳥岳をテントで夜行一泊二日とか、北岳夜行日帰りとか、鳳凰三山夜行日帰りなんてのをやっていた。北岳とか笛吹川東沢は何度でも行きたい。そうだな、やはりこの期間はオーディオから離れる事にしよう。 2002.7.28

元祖極悪人代表が大阪へ行き、川崎さんのお宅を襲ったという情報を得た。襲撃される方はさぞかし怖かったことだろう。岡 俊哉氏は初のStudioK's関係者として、日本における川崎さんの音をきいた人となった、だが感想はまだ届かない。

僕はこのところCDばっかりきいている。これはサブ・ウーハー効果だろう。体調も戻ったので明日の夜はボクサーT2をききに行く予定だ。 2002.7.30

StudioK'sは5年前の8月から発足した。だから、今日でちょうど5年、明日から6年目に突入する。5年前の8月はものすごく忙しくて、ここで初めて音をだしたのは8月の末だったと思う。それから5年間、こんなに毎日あれこれ考えて、色々な試みをしているのに、まだまだ足らないらしく、徐々にではあるが、音は良くなっている。ソフトも、僕が知らないものが山ほどあるに違いない。飽きない程度に変化して、いつもいつも楽しめるソフトに出会えれば嬉しい。今夜は柳澤さんちでボクサー2だ、しっかり腹ごしらえをして行こう。 2002.7.31

お待たせしました、昨夜、厚木さん&金城さんと共に柳澤邸に行ってきて、先ほどスタジオに戻った。なるほど凄い。凄いがちょっぴり安心もした。凄くて安心もしたが、末恐ろしいとも思った。正直、ああいう人たちと張り合うのはやめよう。ゴージャスな富田サウンド、ミドル級世界ランカー柳澤サウンド、岡崎さんちもそろそろすごいことになりそうだし、あなたたちはそれぞれの道を追い求めて下さい。僕は本当に普通の音、一日12時間きいているこのスタジオでの生活と一体の音を追求していこう。あまりお金をかけずに、長く使える物は長く使い、いろんな工夫をして、パートIの冒頭に書いたように、きき疲れのしない、空気みたいな、それでいて十分練られた音をつくっていこうと心に決めた。 2001.8.1

そう言えば、「エアーD1なんかポイだもんね」なんて言ってた人がいたなあ。ポイするならStudioK'sにポイしてくれないだろうか。ポイした暁には、その代替品の音を確かめに行ってきましょう。

僕はSACDに興味が出てきた。ユニバーサルグループからソフトが出るという話を聞いたのは随分前の事になるが、あれはまだなのだろうか、ソフトがせめて10.000タイトルぐらいになってくれないとやる気が出ない。廉価版SACDプレーヤーでもSACDのソフトをかければ、ものすごく音は良くて、多分相手がP0s+dCSでもいい勝負って印象だから、ソフトが増えたら適当な値段で適当な大きさの「SACD専用、従来CDかからない機」を出して欲しいくらいだ。 2002.8.2 

さて、明日から、山が呼び、海もまねく夏休み、HPの更新はないから見ても無駄です。新しいカメラを買って出かけようと思ったのだが、残念ながら手に入らなかった。8/5-10までは今ポケットにある36.000円でやれることをやろうと思っている。山の一つや二つ登ってくることは可能だろう。 2002.8.3

東京はどうしてこんなに暑いんだろう? ちょっと異常だ。暑すぎると音楽をきく気にもなれないのだが、夏の間にうんと音を良くしておこう。そうすれば、きっと秋は楽しいぞ。そして、実は怒濤の更新が始まりつつある。 2002.8.11

この夏休みの間、遠出もしたが、スタジオにも何度か来た。スタジオには来たけど、僕は旅の途中で湯島という島に寄ったのだと考えて、電話がかかってきても出ず、メールもほとんど出さず、HPの更新もしなかった。これは実に新鮮なことで、その代わり日頃やろうと思っても出来ずにいたことをやる事にした。それで、この期間中はずいぶん色々な事をこなす事ができて良かった。オーディオに関しては、久しぶりに接点磨きをやったことかな。おかげで音はさらに優しい音に変化した。 2002.8.12

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ニューヨークの友人に頼んであった、カエターノ・ヴェローゾ「粋な男ライブ」のDVDが送られてきた。去年の12月、磯部さんのお宅を訪問した際、小林悟朗さんが持ってきて見せてくれたものだが、何故かDVDは日本で売っていない。「シルクラドー ライブ」のDVDってのもあるのなら、これも欲しい。粋な男もシルクラドーも友人のVHSを見たことがあるんだけど、英語の字幕を出すことが出来るからどうせ買うならDVDだ。しゃべっているところなんか、ポルトガル語じゃまるでわからない。この他CDやLPも買い続けているので、発売されているカエターノのソフトに関しては2/3〜3/4ぐらいは揃ったと思う。とにかくカエターノは全部良い。そして、あの眼には降参です

こんな風にボサノバばかりきき続けていたものだから、今売られているステレオサウンド誌の中で和田博巳さんが紹介していた、「BUDDY&JULIE MILLER」というCDはとてもアメリカ的ではまってしまった。こちらはカーディガンズとラブサイケデリコを同時にきいているような気分になる

サブ・ウーハーが入ってから、CDばかりきいていたが、夏休み以降はLPをきく時間を増やしている。ちょっと前から、10万円台で買えるカートリッジ5機種を比較試聴というのをやっていて、あれこれきいてみている。今日きいているカートリッジはフェーズテックで、これはピアノには大変良いのでピアノ曲をきいている。 2002.8.14

アナログに関して整理すると、今は 1)ZYXクライオ+STUDIETTO+コニサー 2)OrtofonCG25D+SAEC506/30+ブーメスタ 3)KENWOOD KP1100+クレルのフォノイコ+カートリッジ色々、という状態できいている。もしかすると、この状態はほぼ固定かも知れない。プリアンプがクレルのKRC2になってから、以前よりふくよかで暖色系の音になっているが、それはCDだけでなくアナログ全般にも及んでいるようだ。

そういうわけで、アナログはほとんどいじるところがない。デジタルに関しては、CDトランスポートをTL-0にしたらどんなだろうというのが一番の興味で、その上で例えばDACをエルガーPLUSにしたらどうかというのが究極の組み合わせである。しかし、これが実現するのはどう考えても5年はかかりそうで、特にDACが無理だと思う。それで、9月の音と戯れる会はP-3AのノーマルとP-3A(改)の比較試聴というのをやろうと考えている。とても庶民的で好ましい企画だ。あちこちの掲示板などで、このDACの改造は話題になっているが、実際にノーマルと(改)を同一条件で、しかも複数の人が同時に試聴はしていないだろう。あとはSACDだが、もう置く場所がないので今のところどうにもならない。でも、SONYのSCD1できいていた「アパラチアワルツ2」や「ブルース・クエスト」も、もう一年間近く聴いていないわけで、もし今の状態できいたらどんなだろうなあと思っている。 2002.8.15 

色々な願望や野望はさておき、オーディオはちょいと金がかかる。その点、料理は似たような行為ではあるがオーディオほどの金はかからず、なにより食べられるのが良い。どちらも創造的な部分を楽しむことに変わりはないから、花より団子と言うつもりはない。一昨日、竹書房「まんがくらぶ」副編集長西田氏(音楽とオーディオが大好きな人です)からの依頼で天然酵母を使ったパン作りをしている先生のお宅を取材した。僕はスタジオにも大きなトーストを浮かせているほどパンが大好きで、友人たちは、よくあちこちのパンを買ってきてくれる。そして「東京は美味しいパン屋が沢山あるから、買った方が良い」と考えて自分ではパンを焼かずにきた。

ピザを焼くときに自分で台を作ると、これは大変美味しいのであるが、僕はその際使う「ドライイースト」の臭いが好きになれず、いつも「この臭いはイヤだなあ」と思ってきた。また、お茶の水調理研究所にも書いたが、美味しい食パンもなかなか手に入らないので、この際だから、StudioK'sの空気中に飛んでいる天然酵母を捕まえ、それを使って二日に一回ほど食パンでも焼いて、あのドライイーストの臭いから逃れようかと思い始めている。先日取材したパンの先生は、北海道の出身の40代半ばの女性だが「プロレス大好き、パン作り=格闘技」という豪快なタイプで、ちゃきちゃきの江戸っ子かと思った。ところが、パンの味は極めてクセのない物で、この味をスタートに自分でアレンジしてみたら面白いかも知れないと思った。オーディオもだが、魅力的な先達との出会いは大切で決定的だ。そんなわけで、「まんがくらぶ」副編集長西田氏とは

> 毎日は無理でも二日に一回ぐらいは焼くだろうと思いますので、
> ちょいとトライしてみようと思っています。(やまもと)

これまた素晴らしいです。ぜひパン勝負しましょう(笑)。

こんなメールを交わしているので、秋にはStudioK's 製パンが食べられるかも知れない。うまくいくといいなあ。まあ、「僕のオーディオ生活パートIII」にいきなり入らず、トップページも見てやって下さいませ。オーディオ以外にも楽しいことは沢山ある。 2002.8.16

今日から三晩連続でStudioK's 設立(というか、潰れずにやってこられた)5周年記念パーティ&ミニ陶器市だ。トップページでも告知している通り、ビール100リットル準備しておりますので、遊びに来たい人はどうぞお出で下さい。でも、暑いし、オーディオが好きなお客様ばかりではないので、大きな音は出せない。多少の食べ物やらスタジオ内の準備をやっていて、今は午後5時半なのだが、大体の準備を終えた。そこで、さて何をきこうかと考えて、久しぶりに「マニタス・デ・プラタ」のLPを大音量でかけることにした。カートリッジはフェーズテックだから、こういう激しい音楽にはバッチリだ。一足お先にビールを飲みながら、大変気分良くきかせていただきました。さあ、また準備をしよう。 2002.8.16

スタジオに来る途中でサウンドクリエイトに寄り、LINNの新しいプリアンプを見た。とにかく小さくて良い。コムリ+クライマックス(Stereo)+CD12+新しいプリという組み合わせの音をきいてきた。1.000万コースだし、自分ではこういう組み合わで欲しいとは思わないが、すごく簡単にある水準を越える音が出るので、こういうのもありだろうと思った。夏の間だけこのパワーアンプを使うとか、CD12とSACDプレーヤーにするなんてのは、あこがれる状態だ。 2002.8.19

長い長い夏休みを持て余したのか、夕方SISの大野さんがやってきた。大野さんにも、僕の音はもう随分長い間きいてもらってない。その間にフォノイコが替わり、パワーアンプが替わり、プリアンプがクレルになり、サブ・ウーファーまで追加された。サブ・ウーファーのON・OFFは、「耳できこえるほど鳴ってはいないのに、なんでこんなに変わるんだろう」と言っていた。 2002.8.20

パーティ&ミニ陶器市の片付けは、思いの外時間がかかり、スタジオの中は水曜日にしてやっと元に戻りつつある。それで、今日からKENWOODにはZYXクライオをつけてきいている。やはりADプレーヤーはシェルで簡単にカートリッジ交換が出来るタイプのアームを一本持っていたい。そして、カエターノのLPはどんどん買って毎日きいている。だが、趣味のカメラはまだ買えない。 2002.8.21 

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天井と床の響きを調整するために、天井のある部分に布を取り付けてみた

スピーカーの上あたりに「スカイライン」も取り付けてみたいとは思うのが、あれは固形で撮影の時ライティングの妨げになる。でも、これは布なので、あまり邪魔にならない

もう、取り付けてから数週間経つが、音は確実に良い方向に進んだと思うので、これは採用する事にして、ここで紹介することにした

こういう吸音タイプは、やりすぎると響きが無くなって、音の生気が失われるので、必要最低限にとどめるべきだろう  2002.8.22

部屋の響きの問題は使用機器と同じくらい大きいのだが、あまり解明されていないので、センスの良い人とそうでない人の差が大きいようだ

SDサウンドの石上さんから電話が来て、僕が今使っているパワーアンプ「トップストーンi−1」も日々改良をしていて、音がさらに良くなったはずなので、今度持って行きたいとの事だった。戯れる会の時に合わせてきき比べてみようかなあ。P-3Aにしろカートリッジにしろ、複数できいてみた方が面白い。それにしてもSDサウンドの真空管OTLアンプは安定している。4月から、毎日平均12時間ぐらいスイッチを入れているが、まったく問題など起きない。i-1はダイナミックオーディオ サウンドハウスにも試聴機がおいてあるし、非常に良いアンプなので、興味のある方は是非試聴をしてみて欲しい。 2002.8.24 

この夏は割と南国的な音楽をきいて過ごす時間が多かったが、あと二週間か三週間経って涼しくなると、少しはストイックなタイプの音楽もきけるようになってくる。今日は「トロピカリア2」のLPが送られてきたのだが、郵便受けに入らないと言う理由で持ち帰られてしまい、きくことが出来なかった。残念。パン作りはまだ酵母が起きたかどうかもわからず、ちょっとナーバスな時期だ。 2002.8.26

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やっと「トロピカリア2(ドイス)」のLPが届いた。この半年間、CDで一週間に3回ぐらいかけ続けてきたアルバムだ。これのLPをZYXクライオ+KP1100+ブーメスタという購入価格20万円トリオできいてみると、やはりというか残念というか嬉しいというか、表現力に関してはLPが勝る。STUDIETTO+コニサーという特殊な装置できかなくても、LPは切れが良く、しかもリアルだ。ギターの弦をはじく音が違うのだ。まあ、それがLPの持ち味であり、そこを比較するとどうしようもない、それにしても何とかCDをこんな感じで鳴らすことは出来ないものだろうか?

CDでこの音が出るなら、当然CDをきくが、LPのジャケットの大きさは捨てがたいものがある。特に気に入っているジャケットだったりすると、そのために数千円なら出してもいいかな

最新のライブでも歌っている「トレイン・ダス・コーリス」が入っている、大好きなアルバム「コーリス・ノーミス」

コーリス・ノーミスは「色たち、名前」そしてトレイン・ダス・コーリスは「色彩の電車」、とても視覚的な題名だし、ジャケットも凝ったものだ

写真ではよくわからないかも知れないが、LPのジャケットは変形で、左の写真だと CORES, の所は穴が空いていて中袋には切り取られた穴に合わせて字が書いてある。右の写真もやはり四角く切り取られていて、ジャケットの内側にも印刷が施されている。それなしでも最も美しいジャケットだろう
 

富田さんは、愛用してきたエアーD1に「今まで楽しませてくれて有り難う」と感謝して、デジタルトランスポートをGOLDMUND EIDOS38 EVOLUTIONにした。僕は8月の初旬にきかせてもらっていたのだが、ますます厚く豪華な音になっていた。CDの音だけでなくDVDの映像も素晴らしいので、購入に踏み切ったらしい。夏休みの間に遊びに行ってこようと思っている。 2002.8.27

StudioK'sで音と戯れる会々員は8月末現在37人になった。会員数が100人を越えると収拾がつかなくなりそうなので、今のような方式は100人くらいが限界かも知れないと思う。みんなオーディオが大好きだから、月に一度の例会には今のところ6-10人が集まっている。参加費2.500円の例会だが、毎回参加する人もいるので、内容はそれを上回っているのかも知れない。会員が増えて、月に一度では集まりきれないなんて事になれば、僕にはもう土日の休みがほとんど無いので、もし会員の皆さんが集まりたければ、あとは平日の夜しかない。土日は仕事という人もいるから、それも良いのかも知れない。 2002.8.29 

サーロジックのサブ・ウーハーがやって来てからというもの、自分の音にまるで不満がなくなってしまい、僕は自分の装置を何もいじらず7月8月を過ごした。これじゃ、HPに書くことがなくなってしまい困ったなあと思っていた。しかし、さすがに二カ月も経つと至らない面が見えてくる。LPの音は元々がいい加減だから、どうでも良いとして、CDできくクラシックのピアノが一部やけにキンキンするのだ。こいつは何とかしなくてはいけない。僕はアンドラーシュ・シフが弾くシューベルトの即興曲(作品90)と「楽興の時」が入っているCDを好んでいて、これはベーゼンドルファーが使われている。シューベルトとベーゼンドルファーはよく似合うのだが、僕のイメージするベーゼンドルファーともちょっと違ってきこえる。他は何も問題がないんだから、多分ケーブル類の問題だろう。 2002.8.31

それで、DAC-プリのインターコネクトやデジタルケーブルを入れ替えてきいてみている。デジタルケーブルの変更である程度改善するものの、今のところこれといった決め手がない。音が気に入らないと言っても全体の95%ぐらいはOKで、あるソフトのある部分をある程度以上の音量(かなり大きい)で再生した場合の話だから、そういうソフトは音量を下げてきけばいいやと思いながら(しかし、絶対に解決してやる)と思ってもいる。意外に問題は別のところに潜んでいるような気もするが、まだわからない。 2002.9.1

僕は今までカルダスのケーブルってのを一度もきいた事がないのだが、熱烈にカルダスを好んでいる人が一人いて、まあ、僕もきいてみたいと思ったからなんだけど、そちらから差し向けられたカルダスのピンケーブルを近い将来試すことになりそうだ。まあ、色々なケーブルを試すのは悪いことじゃないし、その事で問題が解決したり前進するのなら助かる。なんて書くと、カルダス一味の極悪あねごは「しめしめ」なんて思っているらしい。

「柳澤さんがJBLからボクサーT2にした理由という原稿を書いてくれている」という噂はずっと前にきいていた。しかし、締め切りがあるわけでもなし、原稿なんか書くより音出してる方が好きな人だからなあと思っていた。今朝、スタジオに来てメールを見ると、その原稿が届いていた。けっこうな長さなので、何回かに分けて掲載予定だ。 2002.9.3

僕の最近の音について色々不満を書いているが、久しぶりにマイケル・ジャクソンをかけてみると、以前よりずっと良い。歪み感が少ないので、どんどん音量を上げていくと、昼間でもご近所からクレームがつきそうなくらいだ。4月の水曜日に集まった方々にきいてもらった時とは比較にならない程スケールが大きくなったと思う。だから、やはり大まかに言えば不満はない。でもほんの少し、気になるソフトが存在するので、そこを解決したいと思っていくつかの試みをやり始めている。

スーパー・ツィーターはこのHPを立ち上げた頃からずっとパイオニアのPT-R9を使っている。最近はほとんどいないが、昔は初めてききに来た人に「スーパー・ツィーターつけているんですね。どうですか?」なんてよく言われた(必要だからつけてるに決まってるだろうが)、耳をつけてきいてみている人も沢山いた。写真展などでKEFを片付ける度にPT-R9なしできいてみるのだが、KEF105だけの音では三日もたない。コンデンサーは容量や種類を変えて合計7つ試したが、昔からずっとコンデンサー1個で接続している。ここにもっとちゃんとしたネットワークを入れたらどうなるのか? これで気になっているピアノがキンキンするCD(今のところ二枚だけなんだが)問題は解決するのだろうか? なんてことを考え始めている。 2002.9.4

僕が今使っているSDサウンドのパワーアンプ「TOPSTONEi−1」は約50wの出力だが、石上さんの話では球に負担をかけずに65w〜70wの出力を取り出せるようになったそうだ。僕のスタジオは広いし、KEF105が4オームなので、録音レベルがやたらに低いソフトの場合(「ForPlay」とか「グラン・ブルーのサントラ盤」)はフルボリュームになる。マランツ8Bも似たようなものだった。「i−1」の出力が上がり、しかも「ほんの少しだが大人しい音に変化している」との事なので、これは良いかも知れないと期待している。 2002.9.5

明日からは裏磐梯で恒例のキャンプ、Pouch Meetingだ。この催しを始めた頃、僕の興味はひたすらカヤックで、二艇持っていって漕いでいた。その後、自転車で檜原湖二周の時代もあり、今は何もせず散歩とか軽いジョギングぐらいにしている。もちろん料理はイヤと言うほどやるが、長い間キャンプをやり続けているので、カレー、焼きそば、バーベキューは作らないことにしている。今までで一番受けたのは、おでんとか、餃子の食べ放題かな。この催しは10年以上続けていて、毎年来る人もいるし、時々来る人もいるし、年に一回だけ小野川湖で会う人もいる。Pouch MeetingはこのHP同様、僕の財産だと思っている。

キャンプで三日間スタジオを空けたので、今日は久しぶりに音楽をきいている。とても良い音だと感じるのは、久しぶりだからか、スタジオの床に三日間の雨で濡れたテントやシュラフを干してあるせいか、それともスーパー・ツィーターに入れた新しいネットワークによるものだろうか。今日は東京も雨降りで、少し涼しく音楽がとても自然に入ってくる。涼しくなったら何をきこう。写真機材同様、一年に一度もきかないソフトは処分の対象にしているので、僕が持っているソフトの総量はあまり変わらないが、中身はかなり入れ替わっている。 2002.9.9

昨日からKENWOODのプレーヤーにはダイナベクターのカートリッジをつけてみた。この組み合わせはなかなか良い。スーパー・ツィーター用ネットワークも今週いっぱいくらいで音が安定するだろうと思って、色々なタイプの音楽をずっとかけている。こんな時、レコードをきいている途中でコンビニに行っても勝手に止まってくれるから、KP1100は重宝する。 2002.9.10

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いきなりここで紹介するのもどうかとは思ったが、こんな物が出来上がった

食べてみたが、今のところ腹もこわさずにいる

オーディオで言えば、初めて音が出た状態だから、まあこんなものでしょう

僕が思い描いていた物とは大幅に異なるのだが、味はそれほど悪くはない。でもまだ他人には食べさせられない

「まだききに来ちゃダメ」ってところだ

  

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粗熱をとってから、切ってみた状態はこんな感じで、前途多難と言うか、楽しみが増えたと言うか、ちょっと複雑な気分

こねるのが足らなかったらしく、ちょっとキメが粗いものになってしまった。それにまだ酵母が安定していないみたい、今後のバージョンアップに期待

 2002.9.10

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昨日は原本さんちに行って、カートリッジの試聴をさせてもらった。ユニバーサル型のアームを使っている人じゃないと、カートリッジの交換が面倒なのだ。素晴らしいサウンドを堪能させてもらったので、報告はまた今度。 2002.9.12

帰りに原本さんがカルダスの「クロス」というピンケーブルを貸してくれた。これで僕をカルダスのウィルスに感染させようとしているらしい。夜遅くスタジオに戻り、翌朝8時半に歯の治療を予約しているというのに、僕はプリ-パワ−間にこのケーブルを入れてきいてみた。せっかく貸してくれたのに申し訳ないのだが、このケーブルを「もう絶対に返さないからね」という気にはならなかった。原本さんの音を長時間楽しんできて、少々疲れ気味だったせいなのか、それとも僕の波長とカルダスが合わないのか、これはまだわからない。そして、下の写真の通り、今日の午後はSDサウンドの改良版パワーアンプが届いたので、いつも使用しているケーブル「ストレートワイヤー クレッシェンド」に戻して試聴した。カルダスは近い将来、DAC-プリに入れてみよう。

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ほとんど同じアンプの比較試聴をするのに、その前日プリ-パワー間のケーブルを入れ替えてしまっては判断を誤る要素を増やすことになる

事前にきいた話では「やや大人しい音になった」とのことだったが、それはとんでもない間違いで、僕のところでは、「明快で力感が溢れ、音場が広い」こんな感じだった。それでいて、もちろんイヤな音を出したりはしない。とにかく、声がリアルだし、ノリの良い音に変化しているので、今まで使っていたアンプがトロくて眠い音にきこえる

何かが進化し熟成する様子を見たり、それに立ち会うのは大変楽しいものだと思った

  2002.9.12

8月は音と戯れる会がなかったので、サーロジックのサブ・ウーハーを壁に押し込んだ状態でみんなにきいてもらうのは今回が初めてだ。そして、パワーアンプも改良版になったし、カートリッジもいっぱいあるし、色々楽しんでもらえそうな9/16である。

パワーアンプの改良版を丸一日きいた。ソフトによってけっこう激しい音も出してくるので、微調整が必要なようだ。以前のトロくて眠い状態は、あれはあれで極めて安定した良い具合だった事みたいだ。だからと言って後戻りが出来るものでもない。試みにプリ-パワ−間をカルダスにしてみると、これは丸くおさまる方向に行く。以前のワサッチ的な方向だ。原本さんのところではカルダスにすると「熱」を感じる音になるそうだから、装置や部屋が違うと別の面が出るらしい。僕としてはクレッシェンドの攻めの音を保ちつつ、何か手だてを考えて折り合いをつけたいと考えている。明日は趣味用のカメラが届くので、それを待ちながらSTUDIETTOからコニサーのところにカルダスを入れてみよう。ケーブルを貸してくれた人は、「こんなのダメだから返す」って言うのと、「メチャクチャ気に入ったから、もう返さないよ」って言うのでは、どちらが嬉しく、どちらが困るものだろうか。 2002.9.14

以前、使っていないストレートワイヤー「クレッシェンド」をSISの大野さんに貸してあげた事がある。その後で柳澤さんにも貸したが、二人とも「クレッシェンド地獄」に落ちはしなかった。大野さんはともかく、柳澤さんは名前からして気に入りそうなもんだが、特別ピンとは来なかったらしい。あの余っているクレッシェンドは今、戯れる会の会員のお宅をAETのSPケーブル(GAIA)と共に巡回している。今日はやっとコニカFS-1+40mm f1.8 が手に入ったので、これもいじりたいし音もあれこれやりたいしで楽しくてしょうがない。フードやキャップも買いたい。ちなみに僕はレンズ保護のためにUVやスカイライトフィルターを付ける事を好んでいない。そして出来るだけシャープな画像が欲しいからフードを付ける。この二つはごく当たり前の事で、デジタル系とアナログ系でコンセントを分けたり、極性を揃えたりするのと同じだ。そして、レンズキャップのお勧めはタムロンで、主要レンズのキャップは全部これにしている。これはレンズフードをつけたままでもキャップの脱着がしやすい。 2002.9.15

改良版パワーアンプの微調整に約8時間かかった。パズルのように電源ケーブルを入れ替えたり、色々やったが、最後の決め手はパワーアンプの足の下にそう薄くはないゴムを敷く事だった。解決したから書くけど、実は改良版パワーアンプにしてから、ものすごく良い面と困った面があって、困った事の一番はSTUDIETTO-コニサーから今までになくきつい音が出る事だった。今は昔のような音に戻った、と言うかあの響きの良さを取り戻し、それに加えて力強くもなったのでホッとしている。 やれやれの 2002.9.16

P-Tec社のP-3AとP-3A(改)の比較試聴はなかなか興味深かった。紙を貼って完全にブラインドで行い、セットした人もどちらが改造版だか知らないという状態で聴き比べ、どちらが好きかを挙手してもらうとほぼ五分五分で好みが分かれたりして最高だった。改造版に対し、僕のノーマルP-3Aは117vに昇圧して使っているので、その違いなのかも知れない。クオリティの差と言うより音の傾向が違うみたいだった。じゃあ、117vで改造したらどうなるかという新たな疑問も生まれつつある。

半分はDACの試聴で、もう半分はカートリッジを聴き比べた。1)オーディオテクニカAT33PTG 2)DENON DL103R 3)オルトフォンSPU 4)シェルター901 5)ライラ ヘリコンで同じソフトをきいてみた。4)5)は定価15万以上だからある程度良いのは当然だが、僕の予想に反して(?)意外に良かったのが2)と3)で、これは発見だった。これから新たにアナログを始める人からカートリッジの相談を受けた時はDL103Rをすすめる事にしよう。

P-3AとP-3A(改)の比較試聴についての詳しい内容は、こちらをご覧下さい。 2002.9.17 

今回、SDサウンド改良版パワーアンプ及びプリアンプを支えるものとして、黒檀のキューブ+1mm厚のゴムを使ってみた結果、音は確実に良い方向に変化した。真面目なはなし、ゴムのインシュレータなんかよりスパイクの方が絶対にカッコいいと思う。僕は特にスパイクを好んではいないが、かと言って、ゴムをはさむ自分も想像さえしたことがなく、面白い体験だった。9/16の会がなければ、ゴムを挟んではいなかっただろうと思う。やはり、一月に一回会員の皆さんに音をきいてもらう(それが機器の比較試聴を目的にするものだとしても)っていうのは、非常に大変なことで、緊張するし、前日や当日の午前中や開始直前まで、あれこれ考えたり行動していたりする。これは、そういう体験を持っていない人にはわかってもらえないだろうなあと思う。とにかく、鍛えさせてもらっています。多分、昨日初めて来た人は「StudioK'sではいつもこんな風に鳴っている」と理解するのだろうと思うが、そうでもないのである。 2002.9.18

今週は割と忙しくて、毎日撮影やら打ち合わせや試聴がある。来週はいつもの通りヒマになりそうだから、きっと沢山音楽をきく事ができることだろう。今の音はとても気に入っていて、何をきいても新しい発見がある。特にCDの音が良い感じになり、KEFとTL-2でここまで到達できるとは思っていなかったので、すごく嬉しい。だけど、パンはちっとも上手く焼けないので断念しそう。 2002.9.19

パン勝負の相手である、西田氏のHPはこちらで、どう見比べても西田氏のパンの方が美味しそうである。くそー。どうしてやろう。

インターナショナルオーディオショウの撮影で国際フォーラムに行った。色々な人に会えて面白かった。ステラヴォックスジャパンのブースで楢大樹氏が講演するというので行ってみると、いるわいるわ、知り合いが沢山いたので驚いた。つまり極悪人が群で存在していたわけだ。和田博巳さんにも会えたし、Dr.Y氏はみんなに冷やかされていた。リンのブースで講演をしていたベイシーの菅原氏は、講演後ライカの一眼レフで、ノースリーブのリン社員らしき女性を撮影していた。写真を撮るのが楽しそうでうらやましいと思った。

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けっこう新製品があったが、エレクトリの部屋で見た美しいCDトランスポートは一度使ってみたいと思った。でも、めちゃくちゃ高そう。それと、STUDIETTOもKENWOODも、そしてCDトランスポートまでもスケルトンになるのは、整いすぎて性に合わないと思う。ま、買えないのが丁度良いってことだろう。でも、原本さんからきたメールを読んだら「あれはSACD/CDプレーヤー」と書いてあったので、僕は「えー、あれはSACDもかかるのか」と思った。でも、デジタルアウトはどうなっていてDACは何を使えばよいのだろう。 2002.9.20

> 原本さんからきたメールを読んだら「あれはSACD/CDプレーヤー」と書いてあったので

大変失礼いたしました。METRONOME TECHNOLOGIEのKALISTAは、CDトランスポートです。
現時点で、SACDは再生できません。訂正していただけますよう、お願いいたします。
(原本薫子)

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ここまでのメール、そのまま掲載してくださって結構です

ん? いつも勝手に人様のメールを乱用しているから、そのまま掲載OKとはありがたや、ついでにいただいた画像もレタッチして掲載

という事は、やはり高級SACDプレーヤーはヴェルディか、いつか自分のシステムできいてみたいものだ  2002.9.22

今週は忙しくて、オーディオに関しては何もせず、ただひたすら好きな音楽をきくだけだった。撮りたい写真も何種類かあるんだけど、なかなか進まず、先週女子中学二年バドミントン部員ペアとフルセットの試合をして(本気でやって勝ったものの)痛めた膝にアイシングをして、ヒビが入って腫れた歯の根を抜き、パンは一回しか焼けず、ほとんど料理らしいこともしないで過ごした。今週は「誰か仕事くれ〜」っていうぐらいヒマなので、あれこれやれそう。

うーむ、完全に負けているではないか。パンの話です。竹書房西田氏のHPを見るとクロワッサンらしき物の写真が掲載されている。僕はまだ元種さえちゃんと出来たかどうか怪しい段階だから、ちょっとあせる。音をききに来て「ほとんどノーコメントの人。KEFにしちゃいい音だなんて言う人。とても楽しんでくれる人」色々いる。「いいですね、まいったなあ」なんて言って帰っていって、実はビックリのすごい音を出している人なんかもいる。ちょっとあせるなんて書いておいて、そろそろ会心のパンが出来上がってたりすると嬉しいんだが、どうだろう。今日は粉をこねていて少し粉の感じが変わったというか、いつもは手にくっついてお手上げ状態になるが、今日はそんな風にならなかったので、なんとなくおいしいのが出来上がりそうな気がする。今後、パンの話題は「お茶の水調理研究所」で展開予定、トップページの怪しい人は無人島CDとプーホ・ミーティングに登場している。 2002.9.23

昨日からサーロジックを44hz以下で使ってみている。今までは41hzでカットだったので、ちょっと下半身が大きいような感じになるのだが、慣れるとこちらの方が良いのかも知れない。ソフトによって、大きく違いが出たりでなかったりする。ついでだから、試しにその上の47hzとか50hzにもしてみよう。

AB誌の記事に「サブ・ウーハーを使うときはアナログ再生にご注意」と書いた。実際ソリのあるレコードやバチバチとノイズが入りまくるレコードをかけ続けるとSW1600のヒートシンクが触れないくらい熱くなる。でも、LPの時もサブ・ウーハーONの方が良い場合が多いので、注意しながら自分の責任においてONにしている。 2002.9.24

ありゃ〜!キヤノンからフルサイズ受光素子のデジカメEOS-1Dsが出た。こいつはオーディオどころじゃないかも知れない。1110万画素だって。オープンプライスだが、値段は100万かなあ、フルサイズなら初めて本気で使えるデジカメかも知れない。先日のインターナショナルオーディオショウで、オーディオ評論家のM氏と「オリンパスのE-20を買ったが、ピント合わせが不満でキヤノンに買い替えた」「D-60ですか?」「そう」「わあ、お金持ちだなあ、僕は商売道具だからE-10でいいの」「おいおい」みたいな会話を交わした。その後リンのブースの前で再びその話になり、僕が「F-1、T-90、EOS-1、1nと使ってきているから、D-30とか60のファインダーとシャッターの感じじゃ体が受け付けない。唯一使えそうなEOS-1Dだって多分二年もたない」と言うと、M氏も「やっぱりフルサイズじゃないとね」「そうそう」という展開になった。やはりオーディオ好きはカメラが好きだ。先方は「カメラ好きはオーディオが好きだ」と思っている事だろう。 2002.9.25

先週小林悟朗さんと原本さんが富田宅を訪れ、原本さんんからその感想をいただくことが出来たので掲載しました。噂によると最近あちこちで機器が故障しているらしいが、僕のせいじゃないよ。パン5号は少し進歩した。

9月の初め頃、問題にしていたシフの弾くシューベルトをきいてみると、ちょっと耳につくところもあるが、ほとんど問題ない音になっていた。アンプも違うしゴムも挟んだし、サーロジックのハイカットも今は44hzだし、改善の理由は不明だが、良くなったんだから嬉しい。そんなわけで、また音に対する不満が無くなって、あれこれ音楽を楽しんでいる。

SS誌144号巻頭の特集は「音を描く10のキーワード」で、これは「なるほど、わかっていそうでわかっていない」と思わせられた。製品の紹介などに比べると少々あつかいにくい題材でもあり、高級オーディオの歴史をつくってきたSS誌ならではの企画だ。僕はオーディオ雑誌に原稿を書いてはいるがオーディオ評論家ではなく、このHPにしてもオーディオ評論というよりオーディオファイル評論みたいな事をやっている。そう考えると、僕が使い始めてそろそろ認知されつつある言葉の代表はやはり「極悪人」だろうか? 「オーディオファイルを描くキーワード」としてはちょっと格が落ちるなあ。 2002.9.26 

しばらくきいてみた結果、サーロジックのハイカットは44hzでいこうと思い始めている。37hzと41hzも随分な違いだったが、よくきくと、41hzと44hzがまたものすごく違う。44hzまで出すと低音の量感が増すと共に少々音が重くなる感じで、良く言えば重量感が出るとも言える。41hzに戻すとやや寂しかったり、わずかにディップを感じもするので、今は44hzで少し音量を絞るというところで落ち着いている。LPをきいても低音が膨らみすぎるなんてことは起きず、調整と言っても割と微妙なところをやっている。

何故だかわからないが、今日は突然「モーツアルトのレクイエム」をききたくなった。この曲はモーツアルトにしては重いのと、どうも「アマデウス」の最後のシーンを思い浮かべてしまって「なんだか嘘くさいなあ(映画の最後のところがですよ)」と思ってしまうので普段はきかないものだから、なかなかCDを見つける事が出来なかった。確か二枚はCDがあるはずだと思って、CDラックから探し出してきいた。ついでにクラリネット協奏曲と五重奏曲も見つけてこれもきいた。レクイエムはベーム、クラリネットはブリュッヘンのCDだ。涼しくなるとききたい音楽が変わるようで、今日あたりからクラシックが復活だ。 2002.9.27

SAECのアームには久しぶりにOrtofonのMC30superをつけた。これがすごく良くて、泣ける。高性能を楽しむのにもちょっと疲れたので、この秋は和みたいと思っている。 

それにしても、そろそろ10月だっていうのに、今日はスタジオ内でやぶ蚊を5人で10匹ほど撃墜した。ものすごく元気が良くて、スピーディな蚊が多く、全紙のモノクロプリントをしにきていた人たちのなかに7カ所食われた女性がいた。よほど美味しかったんだろう。でも、何だかわからないが異常だなあ。

最近、僕のところに届く原稿が減っているので、自分自身のこと(つまりこのページ)と自分がききに行った場合以外は殆ど更新が出来ずにいる。昨日は原本さんから画像が届いたので久しぶりに更新した。また、金城編集長から感想を頂戴したので、佐藤さんのページも更新した。原稿をくれる人は神様です。 2002.9.30

今度の戯れる会は10/14なのだが、会員である西田氏制作のパンを持ってきていただいて、どちらが作ったパンかは言わず集まった方に食べてもらってはどうかと提案している。でも、あちらがクロワッサンでこちらは食パン風だと、作者はすぐわかる事だろう。とにかく、わけがわからず作って、失敗したり成功したりしている段階は非常に楽しい。「あ、あいつあんな道具を手に入れたぞ、やばいなあ」なんて思ったりして、オーディオと同じだ。パン6号はなかなか上手に出来たので写真を撮る間もなく食べてしまった。

10/12の午後はStudioK'sで(株)サーロジック主催のサブウーハー試聴会を行う事になった。サブウーハーの効果を中心にした試聴なので、デモは一回1時間ぐらいだと思うし、座れる人数は最高10人なので、希望者が多ければ当日二回あるいは三回のデモを行うことになると思う。サーロジックのサブウーハー(またはStudioK'sの音)に興味のある方は、サーロジックのHPから申し込んで、是非この機会においで下さい。

今夜は友人からピアノのリサイタルの撮影を依頼された。テンペストなんか弾くから台風が来るんだよ。去年もこんな事書いた記憶があるが、本当に嵐の中でテンペストを弾いていた。彼のピアノは正直あまり上手ではなく、途中で何度も止まりそうになりハラハラした。ただ、ところどころものすごくきれいな音だった、もちろん音だけじゃなく、そこで目一杯演奏してるわけだし、やはり生は違うと思った。デジカメは音が小さいので演奏会には良い。しかし、何故だかわからないが今日届いたEPSONのPM-4000PXでロール紙のオートカットをやろうとするとうまくいかない。このプリンタはA4に印字して見ると感動的に美しい(モニタの色とピッタリ合っている)。PhotoShop6.0から7.0にしてそれまで使っていたPM3300cはメチャクチャな発色になって苦労していたが、4000PXは何もせずこんな風に思い通りの色になって、しかも褪色しないなら、一丁作品でも作ってやろうかと、写真に対してのやる気がものすごく出た。だが、これと撮影と原稿書きのおかげで昨日から5時間ぐらいしか寝ていない。スタジオ内は散らかり放題だし、もう限界。どうして24時間はこんなに短いのだろう。 2002.10.2 午前2時半

なんとかオートカットも出来るようになった。やれやれ。プリンタが新しくなったら、昨日まで愛用してきた古い機種を全く使う気がしなくなった。邪魔だからPM3300はさっさと誰かに安く売り飛ばそう。オーディオもコンピューターもカメラもみんなそうだ。方式が違うタイプやうんと古い機種は別の魅力があるけど、新しいタイプの機器(つまりデジタル関連機器かな)は、新しい物が古い物をどんどん越えて行く。ものすごく濃い音が出るとか、新しい物が持っていない個性があるようなタイプは、古くても残るようだ。 2002.10.2 昼

サブウーハーの設定は44hzが上限のようだ。その上の47hzにすると低音が出過ぎて違和感を感じる。音量を絞ると他が物足りなくなるので、44hzに戻した。こんな風につまみ一つ二つで低音をコントロール出来るということは素晴らしい。

このところ、LPはずっとOrtofonのMC30superできいている、この古いカートリッジの再生音はとても魅力的だから、大切に使い続けよう。とにかくKEF105との相性が良いらしい。弦の音はこれを良いとすると他のカートリッジは全部ダメってことになるし、古めのジャズにも良い。MC30superはSAECの506/30につけたので、KENWOODのアームにはモノラルカートリッジでもつけよう。今度、モノラルカートリッジを5機種ぐらい集めて試聴してみたいものです。(なにかの企画でそのうちやりそう)

涼しくなるとクラシックで、今日はベートーヴェンのピアノコンチェルトと武満徹の「ノヴェンバー・ステップス」をきいた。ベートーヴェンはサイモン・ラトルとブレンデルのCDだ。5曲ある中でどれが一番好きかというと、ずっと以前は3番だったけど今は4番かな。10年ほど前に、E・フィッシャーとフルトヴェングラーのレコードをきいた時から4番を良いと思うようになった。モーツアルトは常識的な路線で20.21.22.23.27番あたりをよくきいている。 2002.10.3

厚木さんのところへ遊びに行き、ダイナ サウンドハウスの3階で「サイモン&ガーファンクル」の古いライブをきいていると、中に「アンジー」が入っていた。アンジーと言っても、1970年初めに流行したロッド・スチュアートの元妻アンジ〜ではなく、ポール・サイモンがギター一本で演奏する、歌の入らない、ちょっとブルースっぽい短い曲で、僕はこの曲がとても好きだ。確か青森に住む日本人ギタリストの自主制作CDの中にもこの曲が入っていて、そのギタリストはCDのライナーノートに、「ポール・サイモンはこの曲を突き放したように弾いている」というような事を書いていた。確かにその通りで、僕はそこを好きなのだ。自主制作CDの彼のギターはもっとまともで堂々と穏やかな感じがして、これもまた良くて、もう一度ちゃんときいてみたいから誰かこのCD持っていないかなあ。SISのお客が持っていて、一回だけきいたCDなのです。

じゃーん、パン8号またまた失敗。うまくいきかけているんだが、あと少しだ。対決まであと10日しかないので何とかしなくちゃ。この3回ほどでわかったことはオーディオともよく共通している。おいしいパンを作ろうと思って、バターたっぷり、木の実にドライフルーツ、牛乳も入れて、やはり塩味も必要なんてのをやると、音に良いからと言ってインシュレーター三段重ねみたいな状態になって破綻する。欲張ってはいけない。パンの味や焼き上がりは誰でもわかるが、オーディオの場合は、失敗かどうかがわからない点が問題だと思う。このあたりの解決方法は、本人がたくさんの良い音をきく機会と、良い音を知っている(で、同時に好意的な)人にきいてもらって感想を求めるしかない。もちろん、小学校から開成高校のとなりにある学習塾に通っても、全員が開成に合格するわけじゃないので、あるところ以上は努力だけでは追いつかない世界でもある。

今日はずっとMacで音楽をきいていた。思うところがあって、SoundSticksのサテライト部分を再びテクニクスの10F10にしてみた。Macでの音は多分ここらがベストだろう。それを確かめたかった。iTunesの使い方も少しわかって、正月に同じ事をやった時より再生音は格段に良くなっている。Macからこんな音を出してきいている人はそういないだろうと自画自賛している。 2002.10.4

10月だと言うのに異常に暑いので、今日も半分はMacで音楽をきいていた。SoundSticksのサテライト部分より10F10の方が能率が高く、クラゲみたいなサブウーハーのボリュームを最大にするとテクニクスの10F10ともバランスがとれるので、非力なSoundSticks内蔵アンプに対する負担が軽くなり、結果的にこちらの方が音質は向上するというわけだ。

それにしても、音の出るHPってのは好きになれない。唐突に音が出るので何が起きたのかと驚くし、iTunesで音楽をききながら音の出るHPに出くわしたりすると、とてつもなく大きな音が出るので、二度にそのHPは見に行かなくなる。とにかく、訪れると自動的に音の出るHPで心地良いと感じた事は一度もない。作っている人は多分そういう事をわかっていないのだろう。

昨日はG4CUBEのOSを再インストールした。データのバックアップをとったり、あれこれ設定し直したりで、夜中までかかってしまった。おかげで、PhotoShop7.0の起動時間は約1分かかっていたのが15秒ほどになったし、EPSONのPhotoQuickerなんて起動に4分から5分かかっていて、最初はフリーズだと思って再起動したほどだったが、これも30秒ぐらいになった。4月に「アイワン」で、と言ってもSDサウンドのアンプじゃなくて、液晶ディスプレーの色を合わせをやったのだが、この後しばらくしてから起動に時間がかかるようになった。アイワンのせいだけじゃなくて、他の何かとのからみも考えられるので、このあたりはケーブルの組み合わせ同様、中で何が起きているのかは計り知れない。 2002.10.8

今週は体調がイマイチだ。季節の変わり目、特に秋の初めは一年で一番体が不安的になる。そんな時に「海辺のカフカ(上)」をスタジオに置いて行った人がいたので、つい読んでしまった。読み始めたら止まらなくなってずっと読んでしまい、明け方寝るとひどく苦しい夢を見た。しかも、次の日はOSのクリーンインストールをやっていたし、他にも色々面倒な事や腹立たしい事もあって今週は心も体もズタズタ。変に耳鳴りまでしてきた。こんな時はフランクの「前奏曲、コラールとフーガ」でもきくしかない。

という状態なのでパン焼きなんて最悪である。仕方がないので、次回は大変不本意ながらドライイーストを使ってパンを焼いてみようと思っている。これは、自然酵母という路線からは外れるが、理想を追求した結果が不味くては話にならない。ピュアじゃなくなるという点では、トーンコントロールやイコライザーを使って音を整えるようなものだろうか。とにかく最近パンの臭いには妙に敏感になってしまい、純粋にパンを味わえなくなっている。だから、どのような事があっても録音だけは絶対にやらないでおこうと決意した。 2002.10.9

ここ三日間、耳鳴りというか、低い音が頭の中で異常に響くので、いまひとつ音楽を楽しめない。原因は軽い風邪、急に涼しくなった事による体調の変化、疲労、睡眠不足、まれにある腹立たしい人間関係、などの複合だと思う。明日はサーロジックの試聴会だと言うのに、低音を楽しめないのはちょっと困る。明日の僕は主催者ではなく管理人さんだから気が楽ではあるが、まあ、徐々に良くはなってきているので、明日は気にならない程度まで戻っていると良いんだがなあ。

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ZYXのカートリッジを売っている広木さんが持ってきてくれたLP。真ん中、Lee U Fanのジャケット、山下和仁の「モダンコレクション」は状態の良い物を買ってきてくれた。すごく嬉しい。これはオークションでも探したが、超高値になってしまい買えなかった。今まで持ってたちょっとノイズが入る方は欲しい人に譲ります

左はカラヤン+シュワルツコップのバラの騎士。時代がかっているジャケットがすごい。マルシャリンの胸のところにあるのは、オクタヴィアンの左手じゃないよな、と言っても女同士だからなあ。右もばらの騎士ハイライト版。これは1969年のLPで、この頃僕は17才で、オクタヴィアンと同い年だった。他の友人よりはませていたが、こんな美女とはお付き合いしていなかった

広木さんが言うには、ZYXでもモノラル針は作れるそうだ、考えたことも無かったがそれは当然そうだろう。ある程度太い音じゃないと受け付けないだろうと思うのだが、一体どのような音が出るのだろう。中塚さん「ZYXクライオmono」を作ってみてくれないかなあ。 2002.10.11

今日はサーロジック社主催のサブウーハー試聴会で、7人の人が集まった。管理人だもんねと言っていたわりには疲労した。やはりある程度大きな音で、長時間きいてもらうのは疲れる。多分参加した方々も同じだろう。もう僕の土日が殆ど埋まっているので、月に一回ぐらいしかこういう事も出来ないから、あとは平日の夜にやるしかない。希望があれば主催者であるサーロジックのHPの方へメールでも出してあげて下さい。 2002.10.12

LPの再生に関してはほとんど行き着いていて、どうにでも楽しめる。それで、今日からは集めたOrtofonのカートリッジを一個づつきいてみる事にした。だから今はチタン色のMC20MkIIをきいている。とても穏やかで、今の体調にはピッタリの音だ。明日の午後は「戯れる会」だけど、いつもは目一杯あれこれやるので、明日はあまり張り切らず、お茶+おいしいかどうか不安なパンを試食の時間もつくる予定。

本当はCDの音をもっともっと追求したいが、なにしろ先立つものが不足している。許されるのならトランスポート5機種を比較試聴したい。ついでにそれらと同時にLINNのCD12を試聴できたら最高だ。愛用のTL-2、TL-0、オラクル、GOLDMUND EIDOS、メトロノーム、ききくらべたいのはこの5機種だ。理想は満足のいく一体型CDプレーヤーと満足のいくSACDプレーヤーの二台体勢が一番好ましく、さらに理想を言えば満足のいく一体型CD/SACDプレーヤーということだ。

ダイナ、サウンドハウスの厚木さんは店長になったそうで、殺し屋ではあるが、店長と訂正しよう。厚木さんのフロアは今、ADKのラックをやめて全部クワドラスパイアになり、LINNの製品がいっぱい置いてある。今日の午後はLP12+CELLOのフォノイコ+LINNの新型プリ+クライマックスソロでウイルソンのシステム7を鳴らしていたのだが、この音はなかなかのもので、色々参考になった。ショップでこういう体験をするのは極めて珍しい。 2002.10.13

MC30superは独特の世界で僕を魅了するが、MC20MkIIはもっと自然で普通で穏やかだ。今日の午後は戯れる会で、西田氏とのパン勝負があるので、朝10時にはスタジオに来て二次発酵をさせている。今きいているのはアンドラーシュ・シフが弾くバッハのインベンション、DECCAのLPをMC20MkIIできいていると「これ以上何もいらない」と思う。それはカエターノのSACDが出ても多分僕は買わないだろうというのと同じだ。そのためにSACDプレーヤーを買ったりはしない。楽しみは年齢と共に増す。しかし、それは同時に、抱え込み捨てられないものが増えている事を意味する。 2002.10.14

10月の戯れる会が終わった。今回も定員ピッタリの10人、僕を含め11人であれこれ楽しんだ。前半は参加者持参のソフトをかけ、それからパンを食べ、後半は電源ケーブルを何本か試聴した。パン勝負と言っても勝ち負けはないし、まだお互いそれほど高いレベルではないので、ある面はあちら、ある面ではこちらが勝るというようなものだった。ただ、やはり本番ってのは重要で、勝負とか言ってみんなに食べてもらうという目標がなければ、ここまで至らなかったと思う。西田氏はズッシリしたタイプだったし、僕は出来る限りふんわり焼きたがっているのが特徴だった。とにかくゼロからやり始めてここまで来たわけだから、お互いの健闘をたたえている。そして二人が焼いたパンの殆どは集まった11人のお腹に収まった。 2002.10.15

耳がおかしくて、低い音がヘンに響くのは少し良くなったが、まだちょっと頭が重い。先ほど久しぶりにお茶の水ユニオンへ行ってレコードを買った。ユニオンで買ってしまったので、マーブル・ディスクにある全集物はまた買う事が出来なかった。10月の半ばだと言うのに半袖で外を歩いて暑いのだから、やはりおかしい気候だ。今日はMC30(金色で昔定価99.000円だったやつ)でLPをきいている。久しぶりに「NEW GRASS REVIVAL」だの「TONY RICE UNIT」だの「DEVID GRISMAN」だの「SAM BUSHU」だのという、一緒にきく仲間がほとんどいない音楽をきいた。この貰い物のMC30はずっと使っていなかったので、最初はくすんだ音だったがLPを10枚ほどきくとだんだん良い音になり「これもいい」と思う。寝込むような事はないが、体調がイマイチなので、こんな時はMC30のような暖かい音のカートリッジで音楽を楽しむのは悪くない。 2002.10.16

二日目に入ったMC30は本領を発揮し始めたようで、クラシックの弦楽器などをきくと「これはすごくよい」と思う。30superはもう少し艶が乗るのだが、あそこまでの感じではない。カートリッジをはじめとするアナログ機器は「生き物と付き合う」みたいな感じがあって、不可解な事も多いのだが、慣れてくるとそのへんはとても楽しい。

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今回は大量生産に挑戦。両方ともうまく焼けて、おいしさ3割増(当社比)

酸味ほとんどなし

本当にパンを買わなくなっていて、9月からコンビニで食パンを買ったのは2回だけ。市販のパンを食べると「なんておいしく、しかも手軽に買えて、どうしてこんなに安いのだろう」と思う

じゃあなぜ手作りをするか、と言うと、まあ行きがかり上ってやつでしょうかね、オーディオにも通ずるところがあって楽しい

自作アンプや自作スピーカーは食べられないけど、パンはちょっとぐらいヘンでも食べちゃえば証拠はなくなるし、気楽なものです

昨日はSCSI(スカジー)機器とCD-R/RWレコーダーいじりで約10時間費やした。一眼レフレンズのマウントとは違って、SCSI機器は数台までなら一応繋げられる。しかし、各々の端子は頭にくるぐらいホントに各々で、それが電車のようにタテに繋がる(ディジーチェーン)ため、接続ケーブルはパズルのようだった。オーディオで言えば入出力にRCAだのフィッシャーだのステレオミニだのTOSだのが混在しているようなものだ。番号を割り当てたりと面倒はあるが、SCSI機器は一旦繋がってしまえば、割と安定して動作した。現在はSCSIに代わりUSBやFireWire(IEEE1394)が多く使われている。これらはSCSIと違って手軽に抜き差しが可能だし、ハブやリピーターという中継器を利用して個人が使う5〜10台ほどの機器ならあまり問題なく動作する。僕がCD-Rを初めて使ったのはかなり前で、レコーダーが10万以上、今では一枚30円ほどで買えるメディアが1.000円近くもして「祈るような気持」で焼いた。オーディオ用CDレコーダーも、最初は確か100万円ぐらいしたように記憶する。僕はCD-R/RWレコーダーに色々苦労させられていて、USB接続のものはうまく動かず、結局5年前に買ったSCSI接続書き込み2倍速というCD-Rレコーダーを使っていた。これとスキャナ二台(つまりSCSI機器)を古いベージュのG3Mac MT300に接続し、普段はG4 CUBEという使い方で非常に安定した状態だった。だが、FireWire接続9.980円のCD-R/RWレコーダーと、FireWire-SCSI変換アダプターなんて物を発見したことにより、この安定が崩れた。そして、何とかこのCD-R/RWレコーダーがまともに動くことを確認し、NikonのフィルムスキャナLS2000もCUBEで使えることがわかったので、今日はまたまた秋葉原へ行きケーブルだのターミネーターだのを買う羽目になりそうだ。スタジオ内は空き箱とケーブルとCD-ROMと食器が散乱し、髭ボウボウ、頭はサリーちゃんのパパみたいになり、睡眠不足と肩こりで目は虚ろである。今回はコンピュータが原因だが、普段はオーディオでこうなっている。すべてにわたってこうだから、やめられない止まらない魚座O型の典型で、家族からは見放されている。こういう最悪の状態を見てなおかつ好きになってくれる人がいたら、もう一回ケッコンしてもいいと、法律上は配偶者一人子供二人の僕が、いかれた頭で勝手に思っているが、これは妄想で終わるのだろうか。

色々考え、試した結果、フラットベッドスキャナをやめる事にした。あらためて今までの用途を考えてみると、反射原稿のデジタルデータ化に加えて、モノクロのネガを透過原稿ユニットでスキャンしてベタの代わりにしてきた。でも、これらはデジカメで複写すればOKだ。そう考えてフラットベッドスキャナも放出ってことになった。物が減るのは気分が良い。 2002.10.16

音楽のデジタル化に比べると写真は遅かったと思う。でも、そろそろ本格的にデジカメの時代になりそうだ。ヨドバシカメラに行っても、一番メインの場所はデジカメ売場になり、さらにコンピュータ売場にもデジカメが置いてある。そういうわけで、デジタルデータを扱う環境を整備する必要があり、「なんでこんなに(カメラじゃなくて)コンピュータをいじっているのだろう」と考えながら、あれこれやっている。CDが出て数年で街のレコード店からLPが無くなったように、ミニラボも無くなりそうだし、フィルムすら買えなくなる時代になるのかも知れない。だけど、モノクロームのプリントはやっぱり手焼きがきれいだ。特にバライタ紙のプリントは美しく、上質のLP再生みたいな世界だ。両方楽しめるのだから、両方楽しんだ方が充実した人生をおくれると思う。

今年はいつまでも暑いおかげで、体調がおかしい。ドッと涼しくなって(これはこれで、喘息だの風邪に似た症状が出て大変なのだが)、さっさとそれを乗り越えたほうがかえって楽だ。僕の10代は一年中発作だらけ、20代30代は秋だけ発作が起きたが、おかげさまでこのところ喘息のことは忘れている。ISBさんお大事に。やっぱりタバコはやめた方がいいかもね。 2002.1018

CDの音をもう少し良くしたいと思っているが、電源ケーブルなどの交換(と言うか組み合わせ替え)以外に、これぞというアイデアがない。まあ、だいぶ涼しくなったことだし、こういう季節は音楽を楽しむに限る。

最近Mac用の、銀色で、何というか、スペースインベーダーみたいなカタチのJBL製スピーカーとサブウーハーを見かけた。あれはSoundSticksと同じようにUSB接続なのだろうか ? 多分ステレオミニプラグだろう。iSubというウーハーだけもあるのだが、これはiMac以外の機種はOSが9.xxだと使えずOS ×以降でのみ使用可能だそうだ。今、僕の机の上には液晶のディスプレーが二台並んでいるのだが、MT300を無くしても困らなくなった事だし、将来はCUBEともう1台はiBookかなにかにして、CUBEの17インチ液晶をやめて、23インチ液晶(今はとてつもなく高価だけど、将来安くなったら)これにしてDVDを楽しもうと夢見ている。

このところオーディオに対する不満がほとんどなくなってしまったので、ただただ音楽をきき続けている。パン作りはかなり安定して、手も床もあまり汚さなくなっているし、味もだんだんクセのないものになってきている。北海道から取り寄せた国内産の小麦粉10kgのうち、すでに4kgほどがパンになった。今日はコーンミールを入れた物を作ってみているが、果たして「リトルマーメイドのヘビーコーン」のような物が出来るのだろうか。しかし、オーディオって安定すると嬉しい反面つまらなくなったりもして、つまり、不満がない事が不満みたいになって、へんな趣味だ。 2002.10.22   よく探すと、いくつかのページを更新しているので見て下さい

コーンミールパンは生焼けで失敗。くそ〜。ちょっと量を増やしたので、その分、焼きが足らなかった。パンの焼成はポジフィルムの露出ぐらいシビアだ。焼けずに空洞ができて、そのまわりは生地のまま残るのだが、一応焼けているところまで不味い。でも、こうして、データをとっては蓄積していくと感覚的に良い具合のところがわかってくるところが、僕の中では料理-写真-オーディオに共通した面だ。

しばらくOrtofonのMC30を楽しんだので、今日からSAECのC1にした。これは福島の石川さんが使っていた物がSISに流れ、SIS経由で僕の所へ来たらしい。SAECのC1というカートリッジはもう20年近く前の製品だが、とても現代的な音がする。ベンツマイクロやフェーズテックをきいた後できくと、非常に感じが似ているので「こんなカートリッジがあの頃存在したとはすごい」と思う。持っている人は手放さないほうがいい。LPを7〜8枚きいてから、昨日もきいたジョニ・ミッチェルの「ミンガス」をSAEC C1できいてみるとすごく良い。切れが良くてクールなベースが最高だ。これには僕もちょっと驚いた。

例のごとく、お茶の水を散歩してユニオンでLPを買った。今日はブルーグラス(と言っても僕がきいているのは、JAZZ との中間に位置するある種類だけなんだが)のフロアへ行ってみた。カナダのシンガー・ソングライター ブルース・コバーンの「ONE DAY I'LL WALK」が入っているLPを見つけて、たった2分45秒のこの曲一曲だけがききたくて買った。懐かしい。そのあとはマーブルディスクに行ってモーツアルトのクラリネット五重奏曲などを買ったので、また全集物は断念した。ここでLPを探すと30分で手が真っ黒になる。

昨日、新宿でゲイバーをやっている大塚隆史さんがスタジオに遊びにきた。彼とは僕が新宿にある「オアシス」というスポーツクラブで月に一度「皿まわし」を教えていた時に習いに来たことをキッカケに知り合った。何しろ無縁な世界なので、僕は彼と話をすると一種のカルチャーショック状態になり、なんだ同じじゃんと思ったり、ちょっと混乱したりもするが、結果的には「なるほど」と思うことが沢山ある。外国に行くと日本のことがよくわかるようなものだろうか。

「海辺のカフカ 読んだ?」
「なにそれ」
「村上春樹読んだことないの?」
「一冊も読んでない」
「まあいいや、その本に体は女だけど心は男でしかもゲイって人が登場するんだけど、そんな人ってホントにいるのかな?」
「いるいる、お店にもきてる。体は女で男が好きだから結局普通の女性と変わらないんだけど、心は男なんだよね」
「じゃあさあ、僕は体が男で女が好きなんだけど、心は女だからレズビアンって言って女性にせまるのもあり?」
「ありだよ、山本さんはゲイの人が嫌う(権力志向的)ネガティブな男性性は薄いからね」
「うーむ」

という具合で、色々教えてもらうことが沢山ある。それで、僕は大塚さんにカエターノを教えてあげた。彼は「粋な男」を気に入ったみたいで、CDを買うと言っていた。ブレンダ・ミーニャのDVDの冒頭に出てくる打楽器の若者を見て、二人で「かわいい」と言ってしまったが、かわいいの意味は少し違うのかも知れない。 2002.10.22

今日から日曜日までStudioK'sはパラダイス展。スタジオの暗室を使ってモノクロームのプリントをやっている人たちのグループ、カーニバルとパラダイスのうちのパラダイスチームの作品展だ。今回の出品作家は5人で、オーディオベーシック誌編集部にいる(鶴)もその一人だ。今日11/26と明日の夜はパーティなので写真を見がてら遊びに来て下さい。KEFは写真展示用パネルの裏に移動してしまってお休み中です。いつもは定位置をばみる(ってのはTV業界用語かな)、マーキングするのだが、今回はしなかった。戻すときはいい加減な場所に置くことから始めよう。 2002.10.24

写真展のBGMはSoundSticksだ。どっちみち大きな音は出せないし、丁度良い。三日間まともに音を出していないと少し欲求不満だ。今日は、悪い人たちがISB宅を訪問するという噂をきいた。どんなだったか報告がもらえかも知れない。そろそろ僕自身も遊びに行きたいと思っている。いつか、なるべく早い時期の戯れる会を磯部邸で行うなんて事を勝手にもくろんでいるんだけど、どうかな。

サーロジックのサブウーハーだが、純粋に音を比較すればD.CubeよりSW1600が余裕という点でハッキリした差をつける。値段も倍だから、D.Cubeだって二台づかいにすれば似たような余裕が出ることだろう。でも、僕はD.Cube1台でやっていこうと思っている。置き方を工夫すればもう少しいけそうだから、むしろD.Cubeの方が使いこなしを要求されて楽しめそうだし、一人で運べるし、色も黒なら存在感も少ない。現在僕のところにあるD.Cubeは試作機で、製品版は届いていない。D.Cubeもやっと完成してそろそろ出荷が始まっているので、ずっと前から注文を出したお客のところへは届いた頃かな。それが済めば、僕の分もやってきそうだと思って待っている。

写真展の時は破損の恐れがあるのでKENWOODのプレーヤーからカートリッジを外していた。スタジオも元に戻ったので、KENWOODのアームには久しぶりにダイナベクターのカートリッジを装着した。刺激的な音を出さないので、こんな季節には良さそうだ。メトロノームのCDトランスポートは定価260万だそうで、現在売られているCDトランスポートの中では最も高価な製品だ。多分そのうちStudioK'sで試聴ができるだろうと思う。出来ることならEIDOS 38と比較試聴したい、そしてこの際だからTL-0も一緒にきいてみたい。

極悪人磯部邸訪問感想が届き始めている。すごく楽しんだみたいで、羨ましい。また行きたいよう。 2002.10.30

先週、ヤスケンさんのお宅でノーチラス805シグネチャーをきいた。1)CD12-レヴィンソン32L-マッキントッシュ-805 2)CD12-CHORDのプリメイン-805 3)SONYのCDプレーヤー-DENONのアンプ-805 という組み合わせできいたのだが、どれも良い音だった。ヤスケンさんが使っているノーチラス801との違いは低音ってことになるから、D.Cubeがあれば一丁上がりって感じだった。 2002.10.31

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     今日の獲物

7月に一関「ベイシー」に行ったとき、菅原さんがかけてくれたLPだ。そろそろ帰ろうと思って腰を上げかけた僕たちは、このLPの冒頭の部分をきいて、そのまま腰を下ろし、結局片面全部きいた

ベイシーのサウンドにはかなわないけれど、明日の戯れる会では、これをみんなできいてみよう

            2002.11.1

初めて女性の参加があった戯れる会11月のブラインドテストは、コーヒー豆4種類の飲み比べで、なかなか面白かった。持参した人がちゃんと自分のお気に入りの味を言い当てたのは流石だった。オーディオテクニカの新型カートリッジ(定価8万円)とベンツマイクロL0.4で上の写真のLP 「HighWay」をきき比べたり、きこえ方について、いくつかの実験をしたりした。会が終わってからはデジカメ講座もあって(おかげで、ずっと感じていた疑問が解決しました)とても有意義な半日だった。 2002.11.2

新しい機器や、まだきいてみた事のない機器の試聴、これはこれでやりたい。また、今ある機器はそのままに、ちょっとしたことで好みの方向に調整するなんてこともやりたい。ただ、自分でやってみて「ここをこうしたらこうなった、ああなった」というのは今まで雑誌でも何でもさんざんやってきたことで、僕としてはその変化や成果を複数の人たちで共有したい。でも、戯れる会も限度があるので、最近は50人ぐらいが限界かなあと思い始めている。 2002.11.4

機器は現状のままでも、やはり、まだやるべき事はある。今夜は久しぶりに音質の向上を実感した。自分がそう思っているだけかどうか、次回の戯れる会が楽しみになってきた。なんて書きながら、実は何もしていない、なんて悪いことはしませんのでご安心下さい。 

一口に音が良くなったと言っても色々ある。一番嬉しいのは、自分が「こういう音になったらなあ」と思いえがいた音が出た時だ。偶然、何かの間違いで音が良くなる場合もあって、狙った通りに好ましい音質が得られることばかりではないが、今回の変化は珍しく狙い通りにいった。このところ体調が悪くて、なるべく早く寝ることにしていたが、今夜は眠れそうにない。 2002.11.5

昨夜は夜中の3時半まで久しぶりに音楽を楽しみ、本当はもっときいていたかったが仕方なく家に帰り、今日は朝10時前にスタジオに来て一直線にSDサウンドのOTLアンプとサブウーハーのスイッチを入れた。昨夜の、微妙ながら、僕にとって大きな変化が夢ではなかったかどうか、「良かった、幻ではない」と確認して、今日は原稿書きをしながらずっときいている。言葉にしてしまえば簡単で、艶とか色気の部分なのだが、けっこう長い間漠然と不満に思っていたことだ。ナイスバディに「ラ・ペルラ」つけたとしても、色気があと一歩ってケースは大いにあり得るからね。 

今年の9月頃、音がキンキンすると書いていたクラシックのピアノ、シフのシューベルトとブレンデルのベートーヴェンOP:110をきいてみると、ばっちり、これなら問題ない。このところずっと体調が悪くて(と言っても寝込むようなものでもないのだが)、もう音楽も楽しめないかも知れないとさえ思っていて、もし以前のように僕の中で音楽が輝くようにきこえてきたら、「神田明神」にお賽銭あげてもいいと思っていたけど、本当にお礼参りをしたいくらい楽しく快適に音楽を楽しめるようになった。 

それで、今日は昼から「ばらの騎士」をきいてみることにした。カラヤン+アンナ・トモワ・シントウ+アグネス・バルツァのCDは全曲盤とハイライト盤を持っていて、僕はもっぱらハイライト盤をきいている。よくきくのはトラック5 ばらの献呈のところと、問題の幕切れの三重唱だが、もちろん元帥夫人のモノローグも良いし、傷を負った男爵がワインを片手に歌う場面も好きだし、歌手の(Singerという役がある)歌も、禁酒や禁煙の歌としてきいても面白いし、居酒屋のドタバタがちょっとサービス過剰だが、「魔笛」だってあの裁判の場面は面白くないわけで、あんな裁判の場面なんか減らして最後の試練のところをもっとちゃんと描けよなんて、関係ないところに八つ当たりしているが、とにかく「ばらの騎士」は全部好きなのである。クライバーのLDに黒田恭一さんが「吹き上げるホルンはオクタヴィアンの射精、その後のゆったりした演奏は元帥夫人の快感」という意味の事を書いているように、前奏曲からして官能の嵐で、ISB氏的に言えばエロいオペラなのである。クラシック音楽のエロさは、慣れが必要だが、それでもR・シュトラウスはワーグナーあたりに比べれば大変理解しやすい。

問題の三重唱も難なくクリアと言いたいところだが、そうはいかず、「難儀はするがなんとかクリア」ってところだろうか。元の音が非常にきついのだから、この程度まで到達出来れば満足としよう。 2002.11.6

今は本当にやさしい感じの音になったので、すごく楽しく音楽がきける。特にCDの音が良くなったので驚いている。CECのTL-2で、と言うより、CDでここまで到達できると思っていなかったから、すごく良い体験をしたと思う。何をやった結果かを明らかにしよう。僕が使っているTAOCのラックの棚板は、スパイク受けで4つの点で支える仕様だが、これをやめた。棚板全部スパイクをやめたら、これだけで良い響きになった。ソフトが内に秘めている可能性はまだまだあるようだ。

.TAOCのラックがやや硬質の音だから、ゾウセカスにしたら、あるいはクワドラスパイアに買い替えたら音が良い方向に変化したというのは、それはそれで結構なことだ。反対に、クワドラスパイアからTAOCにして良くなったと思う人がいたとしても不思議はない。そういう問題じゃなくて、カートリッジの針圧を変えたり、水平をとったりした結果すごく良い感じの音になるのと同じように、好みの音が得られるように調整する事が肝心なのだと思う。問題は良い音、心地よい音に対するイメージなのだ。


昨日はオーディオベーシック誌の取材で須賀川の吉成宅へ行った。「マルチフォーカスチューニング」という企画は、なにしろ一年もかけて音を良くしていこうというものだから、すごく贅沢でしかも意味のあるものだと実感して帰ってきた。 2002.11.9

今日は少し暖かいが、11月の初めだっていうのにいきなり冬になるんだから驚く。ちょっと前まで暑くて蚊と闘ってたのに、いきなり暖房が必要じゃ体調も狂う。ご存じの通り、僕はSDサウンドの真空管OTLアンプを使っているわけで、これをつけているとデロンギのオイルヒーターみたいな自然な暖かさに感じる季節がある。外はちょっと寒いけどパワーアンプをつけていると、部屋はほんのり暖かくて丁度良い、これが標準的10月〜11月の陽気だ。今日はめずらしくそんな感じになっている。さあ、今日は何をきこうかな。今週中に書かなければいけない原稿もいくつかあるし、もちろん撮影もあるわけで、お仕事がんばろう。 2002.11.11

10日ほど前から、オーディオテクニカの新型カートリッジAT33Rを試聴している。シェル付属で定価80.000円だ。その反動か久しぶりにモノラルレコードをききたくなった。しかし、モノラルレコードをかけてみるとOrtofonCG25Dの音がビビる。気温のせいだろうかと思い、仕方なく電気スタンドで温めたりすると、夜店で買ったヒヨコを思い出した。だんだん、他のモノラルカートリッジもきいてみたくなっている。

いつもよりスタートが遅れたので、ここ数日は頭の中が原稿書きで埋まっている。読むのは簡単だが書くのは大変だ。「読むのが困難な文を書けばお互い様か」などと下らないことを考えてみる。でも、それじゃ誰も読んでくれない。僕は大江健三郎を一冊読めずに断念したし、カラマーゾフの兄弟も三日間頑張ったけど、結局全部読むことが出来なかった。一行が長すぎて、一つの文章を読み終わる前に文章の頭の部分に何が書いてあったか忘れてしまうのだった。まあ、やっぱり僕はわかりやすく読みやすい文を書くことにしよう。ごく普通の事を書いているだけなのに、実はとても大切で深いことが書いてあったとか、読んだときはわからなくても2年か3年後に「そうだったのか」ってわかる。なんていうのが目標かな。 2002.11.12 

気温が上がらないせいか、パン作りは発想の転換をもとめられている。夏の間は夜遅くこねて、朝から二次発酵させて、午前中に焼いていたが、気温が低いとこれが午後になってしまう。時間をずらし、夕方こねて、その日の夜遅く二次発酵させ、朝来て焼くというパターンに切り替えた方が良さそうだ。酵母の発酵力にもよるのだろうが、小出力のアンプなんだからしょうがない。

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10月の戯れる会にSACDの「The Dialogue」を持ってきた人がいた

言わずと知れた「菅野録音」で、僕も若い頃さんざんきいたし、今でも時々きいている有名なソフトだ

ハイブリッド版だったので、CD部分とこのLPをみんなで比較試聴した

当たり前だが音は違う。帯域とかそういうものではなく、荒々しさとかスピード感が違う

どんなに良質なSACDプレーヤーで比較しても、この違いが逆転することはないだろう

だから、LPがいいんだ、捨てがたいのだ。と、ずっと思ってきたが、このところその考えにちょっと変化が起きている

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今日の午後はヤスケンさんのところへ遊びに行った。余命一ヶ月と言っても寝込んでいるわけではないので、お見舞いというよりは遊びに行ったという感じだろうか。そこへ音楽之友社の田中モトヒロさんとLINNの古川(通称リンフル)さんが来た。古川さんはLINNの新しいプリアンプを持ってきたので、早速接続してみんなで聴いた。レヴィンソンの32Lと比較したわけではないが、すごくスッキリした音だった。いつだったか、最初にノーチラス801が入った時に比べると、現在はずっと良く鳴っている。ヤスケンさんはとにかく音楽が好きで、毎日ある程度の音量で鳴らしてる事が大きいようだ。あれだけ使ってもらえれば機器も本望だろう。今ならSACDをかければ、その良さも理解してもらえるかも知れない。ただ、部屋に対してスピーカーが大きいので、SACDの持つ空間感がどこまで再現されるかはわからない。

古川さんがスタジオまでクルマでおくってくれたので、ちょっと僕の音もきいてもらった。「もっと、クリティカルな音かと想像していたが、そのような事はなく音楽的だ」というような感想だった。それと、リンフルさんが、今でも引伸機三台を処分できずにいると聞いて凄く驚いた。僕は暗室の中に水道や流しは不要という主義だが、その事をさっと見抜き「これは正しい」とも言っていた。そう、暗室の中で薬品を溶くなんてもってのほかなのです。 2002.11.14

SDサウンドの石上さんがスタジオに来て、ほんの5分ほど済むからパワーアンプの調整をすると言う。CDを二枚きいてから、プリのボリュームはそのままに、調整をしてもらい同じCDをきいた。確かに定位というか、音の固まり方がしっかりした。石上さんの良い音への情熱には頭が下がる。ラックの棚板で音がちょっと優しく響きの豊かなものになっていたが、それに加えてまた力強くなったので熱気が出てきた。そんなわけで音は上昇中、嬉しい。やさしさはそのままに、ギターの音とかがパリッと立ってきこえるのだ。 2002.11.15

もう何年もの間、出不精だったと思う。よほどの事がないとよそのお宅の音もききに行かないというパターンだったので、ちょっと心を入れかえて、この冬はあちこち行ってみようと思い始めている。要するに、今まで自分の事で精一杯だったのが、やっと少し余裕が持てるようになったのかも知れない。カメラを持って、知らない街を歩くのも楽しそうだし、色々な人の良い音や楽しい音をきかせてもらおうと思えるようになった。 2002.11.16

モノクロームのプリントをしに吉成さんとその仲間がスタジオに来たので、マーカス・ミラーM2をかけるとD.Cubeがビビる。以前はこんなことなかったのになあと思いながら、吉成さんが帰ってからもう一度調整すると直った。入力オーバーだったようで、入力レベルを下げてアウトプットを上げるとOKだった。やれやれ。戯れる会などで色々いじっているうちに、少しづつ設定がずれていたらしい。それとも、僕のところにあるD.Cubeは試作機で、昨日はパワースイッチもちょっとヘンだったので、そのあたりも関係しているのだろうか。 2002.11.17

最新情報、またまたEIDOS 38に転向する人発見!Ayer D-1とバークレーデジタルX-1がポイされるらしい。買えないけど自分のところで試聴してみたい。興味があるCDトランスポートやCDプレーヤーを全部まとめて試聴したい。

今日はキヤノンEOS-1Dsの内覧会、キヤノンは本気で売りたいカメラが出るとプロ向けに内覧会を開く。T-90とかEOS-1、EOS-1nの時は僕も行った。そして数ヶ月後にご購入となった。EOS-1は約10年、EOS-1nも6年ほど使ってきていて、各々10万回近くシャッターを切っているが、今でも特に不満はない。あの時はFDレンズからEFレンズ(オーフォーカス系)に転向したので、なんだかんだで150万円を越えるものになった。でもあれはレンズやボディの合計だったし、徐々に買い替えていった。今回はEFレンズが使えるものの、EOS-1Dsはボディ1台で予想価格95万(オープンプライス)だから、ヨドバシはポイントを何%還元するかと本気で考えてしまう。そして、次の機種は多分2年か3年後に出て、性能は上がり価格は半分と予想されるので、躊躇する。初期ロットは避けたいし、発売直後には買えないので、しばらく様子見って事になりそうだ。それにしてもこんなに早くフルサイズのデジカメ(デジカメで全ての仕事が出来ると言い換えても良い)の時代が来るとは思っていなかった。 2002.11.19

キヤノンEOS-1Dsの内覧会を出ると、ギンイチの店員がチラシを配っていて、512MBのコンパクトフラッシュ付きで855.000円だと言っていた。ギンイチもやる気だなあ。予想より安いのでこれにはちょっとグラグラした。

昨日も今日もベートーヴェンのピアノソナタ第31番 OP:110をきいている。誰の演奏でも良いのだが、(あ、グールドはダメですOP:109 110 111どれもきく気がしない)ギレリスのCDをきいてみると、とてもまろやかな音になっていた。この感じは昔パラメトリックイコライザーを使っていた頃の音に近いので、これなら悟朗さんも電気の音だとは言わないかな。この半年間で随分音は変化しているのだが、でもやっぱりダメかな、わからない。 2002.11.20

StudioK'sをスタートさせてから、もう5年以上僕は殆どの音楽を左耳できいてきた。この状態に嫌気がさして、今日は模様替えをやって過ごした。ちょっと無理はあるが、何とかスピーカーの方に向かってMacのキーボードを打てるようにした。そんなわけでスタジオ内は非常に散らかっている。

オーディオテクニカのAT33MLが戻ってきたので、今日はこれできいてみている。特別に大きな不満はない。なるべく気軽にレコードを楽しむ、僕にとってKENWOODのLPプレーヤーはこういう目的のためにある。

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綾戸智絵LOVE とLIFEのアナログ盤

お待たせしましたが、出ました

限定3.000枚とか、欲しい方はお早めにどうぞ

早速きいてみよう

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カエターノのアルバムは、初期の数枚と、シコ・ブアルキとのジョイント・コンサートとかガル・コスタやジルベット・ジルとのライブ盤あたりを除くとほとんど買ってしまった。あとは、ジョイアの発禁になった方のLP買おうかどうしようかなあ、と考えている

粋な男ぐらいまではLPが存在するようで、リンフルさんが、これを見て「シルクラドーや粋な男のLPがあるとは知らなかった」と言っていた

虫の絵が描いてある白いジャケット「BICHO」の中の曲は最近2回のライブでもやっているし、手前の赤いCDの最後の曲(ラップですが)はノイチス・ド・ノルチ VIVOの中で演奏していて、両方とも良いのです

あちこち出かけようと心を決めたので、昨日の午後は是佐さんのお宅へ行ってJBL4348をきいた。4348は夏に入ったばかりだし、「まだまだだろう」という僕の予想を遙かに越えて素晴らしい音で鳴っていた。あの音を聴いて文句を言う人はいないだろう。集まった人たちであれこれ聴き比べたり、話をしたり、気がつくと10時間以上遊んでいた。とにかく、すごく気持のよい一日だった。さて、今度はどこへ行こうかな。 2002.11.24

そういうわけで、やる気をもらってきたので、今日はちょっとカートリッジやアームをいじっている。SAECのアームをしまって、床に置いてあったマイクロのアームをつけてみた。

そろそろ12月だ。12月の僕は一年で一番憂鬱な気分になる。大ざっぱに言うと理由は二つで、一つはボーナスがないこと、もう一つはStudioK'sの日照時間が一番短くなるから気分も暗くなる。それに加えて、「ああ、今年ももうあと一月になってしまった。何も出来なかった」と無力感におちいって憂鬱になる。ボーナスがないのも日照時間が短いのもそう簡単には解決しないし、世の中そうそう自分の思い通りになるものではない。今年も一年無事に過ごす事が出来たと思うしかない。仕方なく、こういう時は気分を晴らすような音楽をきくことになる。それで今日はRCサクセションの「キングオブライブ」をきいた。

RCサクセションは「若者を大人の気分にさせ、大人を若者の気分にさせる」と言ったのが誰だったか忘れたが、お陰様でちょっとガキっぽい気分になった。久しぶりにきいたキングオブライブだが、以前よりずっとまともな音になっていた事が救いだった。 2002.11.25

この一月か一月半ほどオルトフォンCG25Dの具合がイマイチで、モノラルレコードを楽しめずにいた。室温低下によるものか、針の摩滅か、カンチレバーの曲がりなのか、理由は定かでないが、10月初めまでは何も問題がなかったのに、突然音が歪むようになった。仕方なくモノラルLPをステレオカートリッジできくと、これがどうにも物足らない。一度本物を知ってしまうと、擬似モノラルでは満足できなくなってしまった。それで、僕はSAECのトーンアームをMICROのMA505sに交換した。例の装置なのでアームの交換は15分だ。 2002.11.26

何故ここでMICRO MA505s が出てくるのかと疑問に思う人もいるだろうが、ちゃんと理由はある。MA505sはダイナミックバランス型のトーンアームで、レコードをかけながら針圧を変える事が出来るのだ。そして、カンチレバーを15倍のルーペで眺めて観察し、やけに曲がっていたので指でちょっと押して、少し曲がっているぐらいにしてやった。 2002.11.27

とにかくこの季節は日照時間が少なくなるので、午後4時を過ぎると暗くなってしまう。それで気が滅入る。気が滅入るのならいっそのこと哀愁のある音楽をきこうと考えて、今日は哀愁にひたって過ごした。合い言葉は「哀愁」。哀愁のある音楽とは何か、哀愁を感じる作曲家は誰か、考えてみて下さい。哀愁なんて、いささか時代遅れの死語だと思われがちだが、僕は音楽に深みがあるかどうかと哀愁は大いに関係があると思っている。それがわからない人とは音の話しかできない。

午後4時からは哀愁にひたりながら音の調整をして過ごし、夜はサーロジックのサブウーハー試聴会で6人の人が集まった。低音の出るソフトや、暗騒音のような低音が加わることによる音の変化を集まった人に体験してもらった。チェンバロなど高音ばかりみたいに感じる楽器が、サブウーハーのONOFFでけっこう変化するのが興味深い。 2002.11.27

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山本様

赤荻です。
昨日はありがとうございました。

念願のStudio K's 訪問はサーロジックのサブウーハー試聴会を兼ねての訪問でした
ので山本さんのレコ−ド演奏とは趣が違いましたがそれでも十分楽しませていただきました。

普段聴いてるソフトを鳴らした時が最も素晴らしい音で鳴っていたと思います。
宗教曲やカエタ−ノは本当に自然に音楽に惹きこまれてしまいます。
山本さんは自らサウンドステ−ジ派というだけあってとても広い空間表現が見事でした。
天井の高さもあり十分広いエアボリュ−ムの威力を思い知らされました。
またSPが後ろ壁からかなり離してあるため定位が奥まで立体的に定位していて非常に
気持ち良く音楽を楽しめました。
自然なサウンドステ−ジとはこういうものなんだなと実感した次第です。
また音の消え際が非常に自然だと思います。
クラッシックを聴いていてオ−ケストラのハ−モニ−が瑞々しく定位もしっかりして
るので(音に芯がある)素晴らしいと思いました。

レコ−ドも聴かせていただきましたが山本さんがいう通り音のスピ−ドが速くリズム
の切れと厚みが両立していました。
僕はレコ−ドが大好きなので山本さんのレコ−ド再生はとても興味がありましたが本
当に素晴らしかったです。
フォノイコも3台使い分けカ−トリッジも使い分ける等こだわりも半端じゃないですね。
GOLDMUNDでパ−カッションを聴かせていただきましたがダイナミックで切れがあり驚
きました。

今回はサ−ロジックのサブウ−ハ−も聴けてとても面白かったです。
今度はゆっくり聴きに行きたいです。

どうもありがとうございました。

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  赤荻由紀夫


CG25Dはアームの高さを変えたり、針圧を変えたりして、少し歪みは減ったものの、以前の音とは違う。あとはフォノイコをブーメスタにしてみようかと思っている。それでダメならもうお手上げなので、どこかよそのお宅で鳴らしてみてもらって、それで歪めば修理してもらうしかないと思っている。いっそのこと、他のモノラルカートリッジも試してみようかなどとも考え始めている。 2002.11.29

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どうして

 このような物が

ここに存在して

 いるのかな?

サーロジックの試聴会の日、貸りていたSW1600を引き取ってもらい、D.Cubeが残った。残ったD.Cubeは試作機で、僕は黒いタイプが出来てきたらそれを購入する事になっている。今まではSW1600の上に乗せて使っていたが、今はD.Cube1台になったので床に置いた。床に置いた方が音は確実に良い。 2002.11.30

12月も、極悪人頭取宅をはじめとして何軒かききに行きたいと思っている。だが、とにかく土日の予定がうまっているので、けっこう大変だ。平日の昼間とか夜で良ければもう少しいけのだがなあと思う。

最近KENWOOD KP1100+ZYXクライオ+ブーメスタはすこぶる快調で、他のカートリッジに手が伸びなくなってしまった。綾戸智絵のLPできき比べるとSTUDIETTO+コニサーよりKENWOODの方が好ましい鳴りかたをする。カートリッジは同じだし、ケーブルもまったく同じなので、違いはプレーヤーとフォノイコだけだ。こうなると、すぐ「もうコニサーなんか不要かな」などと思ってしまう僕がいる。

それではということでクラシックの室内楽で比較すると、やはり埋めようのない差が感じられる。でも、かなり迫っているのも確かで、迫っているからKENWOODでもOKと考えられなくもない。コニサーは非常に凛々しく端正な音を出し、暴力的な音は出せない。KENWOODはそこそこ暴力的な音を出す。どうせなら今年の4月頃の、あの変態チックなコニサーの音が欲しい。今はもうあの音はきけないから、あの音を共有したのは2002年4月の水曜日の夜一緒にきいた人たちだけだ。 2002.12.3

ずっと週に2回から3回パンを焼き続けている。ライバルの西田氏はどうだろうか、僕の作ったあんパンを食べさせてあげたいものだ。

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 今日はこんなフォノイコとヘッドアンプ

MICROのMA505sにBENZMICRO L0.4をつけて、昔憧れたアキュフェーズの超高級ヘッドアンプC−17(定価195.000円もした)からラックスのE−03のMM入力へ入れてきいてみると、なかなか良い音で、とても楽しめる。ちゃんと太い音が出て、久しぶりにL0.4のサウンドを楽しんだ

それと、買ってきてきいているLP

綾戸智絵の「Love」をきいてみる。DayTripperのベースがすごくて最高なんだけど、ところどころ声が歪む。「どうして?」と思ってマジにアームの針圧や高さを調整してみたけどやっぱり歪む。試しにSTUDIETTOでかけてみると、これも歪む「しかし、両方ともカートリッジはZYXだからな」と疑り深くなって、L0.4でかけてみる、やはり歪むがカートリッジその他が違うので歪み音が違うのが面白い。よその装置ならどうかと思って、サウンドハウスの厚木さんのところでもきかせてもらった。アマゾンのプレーヤー+ライラ パルナサスd.c.tだったが、やはり歪む。やれやれ。CDは持ってないから確かめられないのだが、CDも歪むなんてことはないよなあ。 2002.12.4

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ここ数日のお気に入り Dakota suite

なんかわからないけど、あまりに心地よいので、はまってしまっている 

後ろにある物も売り物で、これは少々キズもあるしあまり高く買ってもらう気はない。とにかくサっと持っていって楽しんでくれる人が希望です。取りにきてくれれば18.000円かな。型番はLHH A200 取り説あり 定価10万円

誰かにプレゼントしてもいいと思う

上の写真のヘッドアンプはHP掲載後30分以内、フォノイコは2時間以内、そしてこのプリメインアンプも3時間ほどで引き取り手が決まった。持ち主に代わって感謝!


サーロジック試聴会の感想です。
StudioK'sでサーロジックの試聴会があるということで、伺わせていただきました。
ピュアオーディオシステムにサブウーファーを加えてどうなるか?という
試聴会は初めてだったので楽しみにしておりました。
まず、StudioK'sに通されると、何度もホームページで見た光景が!!
でかいパンや絆創膏があります(笑)
そして、やはり広い。
広いスペースの中にさり気なく佇むKEFのスピーカーに視線がいってしまいます。
試聴は、基本的に低い帯域が収録されている音楽から、そうでないものまで、様々です。
どれも通して感じたのは、音楽のニュアンスがガラリと変わることです。
変化することは分かっていても、ここまでとは思いもしませんでした。
山本さんが導入しているのも頷けました。
もう、戻れませんよね(^^

さて、途中、山本さんが良く聴かれている音楽を聴かせていただきましたが、
デュリュフレのレクイエムは、非常に奥行きがあり、広大な音場で、サウンドステージ派と仰る
山本さんの調整が伝わってきました。
熱くエネルギッシュというよりはクールで美しいサウンドでした。
女性の声にも適度な艶があり、聴き惚れてしまいますね。
また、カエターノは初めて聴きましたが、男性とは思えない声で驚きました。
女性から絶大な人気があるというのも分かります。
カエターノについて話す、楽しそうな山本さんの表情が印象的でした。

念願のStudioK'sにお邪魔できて、とても嬉しかったです。

どうもありがとうございました。

             師田克彦

LUXのフォノイコとアキュフェーズのヘッドアンプの引き取り手が超スピードで決まり、LUXは宅急便で送ることになったので、今朝はこの組合わせで最後にLPを数枚きくことにした。昨日金城さんがスタジオに来たので1)BENZMICRO L0.4+MA505s+C-17+E-03と2)ZYXクライオ+KP1100+ブーメスタを聴いてもらうと、家で聴くなら1)で充分、2)は「やりすぎと言うか仕事用」って感じだと言っていた。僕もほぼ同感だ。StudioK'sは仕事場で色々なお客や色々な状況があるから2)を標準にしなければならない。蛇足ながら付け加えると、これは1)が乗用車で2)はスポーツカーという意味ではない。1)がスポーツカー2)は改造レーサーってところだろうか。 2002.12.5

突然CDトランスポートが動かなくなった。よく観察すると、カラカラと空回りしているので、ネジを7箇所外してベルトをちゃんとかけてやると正常に動作する。CECのTL-2は、もう7〜8年使っているが、こんなのは初めてだ。何かのはずみでベルトが外れてしまったらしい。

それから一日以上経ったが、TL-2は特に問題なく作動している。「何か新しいCDトランスポートを試したい」という僕の心の中を察知してダダをこねてみたのだろうか?  2002.12.7

今日は、愛用のデロンギオーブンが故障したみたいだ。パンがいつものように焼き上がらないのでヘンだなあと思ったら、下のヒーターが熱くならない。まあまあ頻繁に使っている方だと思うので、仕方がないけどガッカリした。デロンギの製品はとても好ましい物がいくつかあって、有名なオイルヒーターは好みが分かれるけれど、一番はオーブン、その次はフライヤー、あとはコーヒーグラインダー(二種類あって高い方のやつ)これは音が静かで良い。オーブンが壊れてしまったので、当分パンもピザも作れない。 2002.12.8

どうも最近パンに対する感じ方が変化してしまった。とにかく、普通に売っているパンは、手に持っただけで「軽い」と思ってしまう。自分で作っているものは、倍以上重い。市販のパンがシスコンの音みたいに感じられるようになってしまったので、自分でパンを焼き始めた事が良かったのか悪かったのか、よくわからない。昔の方が無条件に何でも美味しく味わえたような気もするし、今の方が(良い物に対しては)より理解して味わえるようになったようにも思う。

パンとは対照的に、僕にとってのブラジル音楽はここへきてどんどん広がってきている。もちろんカエターノ・ヴェローゾは大好きで、昨日もまたLPを買ったりしているが、以前の「カエターノだけが好き」という状態から、更に更に奥深く豊富なブラジル音楽一般を楽しめるようになってきている。

雪が降るとSNが上がる。道路や屋根の反射が減って、屋外の暗騒音が減少するらしい。それでか、今日はいつになく音が良い。寒いけれど音は良い。それで、ものすごく久しぶりにブルックナーの第九をきいた。

オーディオ評論家の朝沼予史宏氏が突然亡くなった。年齢は確か僕より二才か三才上のはずだから、まだ若い。一度も話をしたことがなかったし、特に影響は受けなかった人だけど、長い間フッターマンOTL3を使っていた。きっと彼もOTLアンプに魅了されていたのだろう。もう随分前、SS誌の座談会で野上彌生子の「秀吉と利休」の事を話していたのが記憶に残っている。久しぶりに「POP POP」でもきこうか。 2002.12.9

今週と来週はあちこち音をきかせてもらいに行く予定だ。楽しみだなあ。良い音、凄い音、まだまだの音。沢山きかせてもらおう、それが僕の財産だ。「オーディオ雑誌に文を書いている人たちの中で一番多く、超ハイエンドユーザーからビギナーまで、とにかく沢山のオーディオファイルの音をきいている」これが僕の特徴ということにしようと思っている。

そういうわけで、今日の午後は超ハイエンドの部類である岡崎宅へ行く予定だ。岡崎さん宅へは一足先に原本さんが訪問したので、感想を掲載した。 2002.12.11

オーディオベーシック誌第25号が発売になった。マルチフォーカスチューニングのページを見ると、吉成さんがものすごくホッとした表情で写っている。たかがオーディオ、音が悪くたって逮捕されるわけじゃないが、本当に必死だったんだなあと、あの時のことを思い出した。でも、音はものすごく良くなったし、これからもっともっと良くなっていくことだろう。SS誌を見ると、先日サーロジックの試聴会に参加して感想を寄せてくれた師田克彦さんが、レコード演奏家史上最年少で登場していた。 2002.12.12

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昨日、広木さんがデュ・プレのLPを持ってきてくれた。ブラームスのチェロソナタだが、僕はCDを持っていて、きき比べると音はずいぶん違う

そして、「似たような写真だが、どちらかが裏焼きだろう」と思った。よく見ると口の開き方が違うので、同じ時に撮った別の写真ではあるが、馬連簿医務の、なんじゃこりゃ? バレンボイムの顔に対する光の当たり方と、それからデュ・プレの髪の毛から見て、どちらかがひっくり返しなのは確かだ。なんとなく、直感的には左のLPの方が正しいような気がする

他のソフトで、デュ・プレが髪の毛をどちらから分けているかを見れば多分判断できるのだが、面倒なのでそこまではやっていない

デュ・プレの演奏は良いけれど、ちょっと痛々しく感じるので、頻繁にきくことが出来ない

たった20数枚しか持っていないのに、時々モノラルレコードをききたくなる。しかし、最近音が歪むので、きくことが出来ず欲求不満だった。何が原因なのかわからないので、厚木さんからDG25Dの復刻版、CG25Diを拝借してきた。早速マイクロのアームに装着してきいてみるとこれも歪む。コニサーのMM入力に入れてみてもやはり歪む。そして、針圧3.9gでも何かの拍子に溝から針が外れて、インサイドフォースにより中心に向かって滑ったりする。どうも、針は両方ともそこそこ減っているようだ。あるいは、まだ調整のポイントをつかめていないらしい。モノラルカートリッジによる再生も一筋縄ではいかないものである。仕方がないのでステレオの針できくと音が気に入らない。さあ、どうしてくれよう。 2002.12.13

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モノラルカートリッジ Ortofon CG25Dの音が歪むのは室温が下がったからだろう。新旧二個とも歪むんだからそうに違いない。僕はそう判断した

よしわかった、君を本気で温めてあげることにしよう

電気スタンドを点灯して温めるというのが一般的手段らしいが、昼間から電気スタンドってのも自分で自分を馬鹿にしてるようで気がすすまない。だからしばらく放っておいたのだが、今日は良いことを思いついた。パワーアンプのトロイダルトランスの上に乗せておけば良いのである

パン種を二次発酵させるためには、よくこの場所を利用していたというのに、カートリッジを温める場所として思いつかなかったとは情けない

温めたCG25Dでモノラルレコードをかけてみると、少し歪みは減った。しかしやはりピアノの音が歪む。すると、SS誌145号でついにレポーターとしてデビューの原本さんから「カートリッジだけではなくレコードも温める必要があるのではないか」というメールがきた。確かにそれはその通りかも知れないと納得はしたものの、レコードを下手に温めて曲がってしまったら困るし、どのような方法で温めようかと思案中だ。 2002.12.17

出来れば週に一度は誰かの音をききに行こうと思っている。そんなわけで、今日は忙しいからこんなことしか書けない。嬉しいことや、悲しいことや、まだまだだなと思うことなど、色々あるにはあるんだが、全部HPにぶちまけたりするわけにもいかない。いつも説明するのだが、僕のHPにウソは書いていないけど、書かずにいる事は沢山あるのです。 2002.12.18

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昨夜はこんなところを訪問した

部屋の問題も含めた使いこなしは本当に大きくて、これをどう解決するかがオーディオの楽しみであり最大の苦しみでもある

部屋は広いし、機器は文句なしの物ばかりだし、あとはあなたのウデ次第だけど、現時点ではかなり苦労しているようだ

何か一つキッカケをつかむ事が出来れば、良い方向にもっていける筈なのだが、毎日調整に行ってあげられるわけでもないし「イヤにならず、がんばってね」と、励ましてきたたつもり

心の底から愛することの出来る機器にして、機器選びにはエネルギーを使わず、あとはひたすら調整に励みつつ音楽を楽しむのも良いかも知れない

朝スタジオに来ると室温が10度ぐらいの時がある、こんなに寒い12月は久しぶりだ。北国の人は「こっちは零下だよ」と言うかもしれないが、東京で室温10度はけっこう寒い。寒いので今夜はストイックな音楽をまとめてきくことにした。ファンの音を嫌って暖房は消し、部屋の中でコートを着て音楽を楽しむ。知らない人から見ればバカみたいな行為だと思う。でも楽しい。そして、これからの人生をどう過ごそうかと考えていた。 2002.12.19

オークションを見ていていたら、先日このHPで売りに出したのと同じアキュフェーズのヘッドアンプがものすごい高値で落札されていた。新品と変わらないというちょっと異常な値段で、なんだかだなあと思った。

モノラルレコードをパワーアンプとサブウーハーの間に立てておいて、カートリッジはアンプのトランスの上に置き、一時間ほど温めてからかけてみると、これは何とか歪まず、ずっと我慢してきたソフトを楽しむ事ができた。しかし、面倒である。でも、モノラル針でモノラルレコードを再生するというのは格別なものがあるので、今度モノラルカートリッジを何機種か集めたり借りたりして、戯れる会の時にみんなで試聴しようかと思っている。 2002.12.20

やっとモノラルレコードを楽しむことが出来たので、欲求不満が解決した。それで、マイクロのアームには久しぶりにMC30superをつけてみた。でも、音をきくと何かイメージが違う。かつて、ISODAケーブルで鳴らしていた事を思い出し、フォノケーブルとピンケーブルをISODAにしてみた(まだ一本づつ持っていたのです)。しかし、それでも音が気に入らない。何か、ちょっとシャキッとし過ぎているのだ。それで、クレルのフォノイコの蓋を空けて10オーム受けにしてみると、やや昔の感じに近くなった。AlephOnoとこのケーブルでMC30superだと、もっと「にじんだような音」がきけたんだけどなあ、、、いや、他の条件も異なっているから、今は病気で変態な音やにじんだ音が出なくなったらしい。明かりを消し、蝋燭を灯して古いジャズをきいた。すると、少し雰囲気が出た。

 

秋頃から、オークションで狙っていた物を知り合いに取られるケースが増えてきた。僕がHPで「これは良いのだ」なんて書いている影響が出ているらしく、例えばまだ買えていないカエターノのCDなんかでやられている。そこで、もうそういうのはあきらめて、少し先をいった物を狙うことにし始めている。すると、それはそれでまたまたややマニアックなライバルが出現したりして、今夜はちょっと苦労してオークションでCDを落札した。

今日の午後、新しいモノラルカートリッジが三機種届いた。一番安い物をマイクロのアームにつけてきいてみると、満足以上の音質で大変驚いた。これはモノラルレコードをきくのが益々楽しくなりそう。ストーブもつけず、現在の室温は約17度だが、極めて安定したトレースである。1月の「StudioK'sで音と戯れる会」の出し物はこれで決まった。 2002.12.22

オーディオベーシック第25号の取材で、個人的に一番興味深かったのは、58ページ〜71ページの「CDはいまどこまで到達しているか?」だった。僕はカメラマンとして写真撮影で同行したのだが、デジタルの話は理解できない事が多かった。特にタイムロードの米谷さんの話は横できいていて「おぼろげながら、デジタルで問題にされていることの、一部分がわかった」ような気がした。一度講師としてお招きして、極悪人+αを相手にレクチャーをしてもらいたいとさえ思っている。 2002.12.23

オーディオの事はあれこれやっているが、今のところHPには書けないことばかりやっている。年末も音をきかせてもらったり、ききに来る人がいたりするので、楽しみにしている。

このところ毎日モノラルのLPをきいて過ごした。で、久しぶりにステレオのソフトをきくと、これが良い。「おお、こんなに広がってきこえてくる」などと、当たり前のことにひどく感激した。

.実はずっと、ブダペスト弦楽四重奏団による全集物のベートーヴェンを買おうと思っていたのだが、しばらく放って置いたら他の人に買われてしまった。それで残念だと言ったら、中期の部分ならあるよと言って広木さんが3枚組のを持ってきてくれた。きいてみて「やはりあの全集を買うべきだった」と後悔した。なんで買うのを躊躇していたかと言うと、百科事典みたいな感じで「所有している事に安心して」実はきかないというのがイヤで、どうも全集って好きになれないのです。


今年の事を振り返ってみよう。今年は写真の仕事や作品制作ではめげそうになる事ばかりだったが、オーディオはとても進んだ。

4月にパワーアンプが新しくなり、約半年間やり続けたバイアンプをやめた。それに伴いプリアンプをパスラボからクレルのKRC2にした。バイアンプをやめて少し低音が不足気味となり、サーロジックに出会った。と言うか、「もう一度サブウーハーを試そう」と思いながらバイアンプをやめたのだった。KEF105単体ではどのような方法をとってもある程度以上の低音は出ないと判断した結果だった。

SDサウンドのパワーアンプ「トップストーンi−1」も数回にわたる改良がなされ、より心地良い響きのためにはプリアンプもパワーアンプも多少弾力のある物で支えた方が良い結果が得られた。それで、TAOCのラックも棚板のスパイク受けをやめ、弾力のあるものを挟むことにより音は優しく滑らかな方向へ変化した。

今年出会ったフォノイコの一番はコニサー2.0だろう。何度も書いているが、数ヶ月にわたって音が変化し、最初のやや病的な音は失せ、均整のとれたサウンドに変化した。和田博巳さんは現在のコニサーをきいてもまだ下半身をとろけさせてくれるのだろうか。コニサーはZYXクライオ+STUDIETTOとの組み合わせで固定され、他の機器と接続しようという気は起きない。

クレルのプリアンプKRC2にはフォノイコが付いてきたので、長く愛用したAlephOnoは原本宅へ嫁ぎ、可愛がってもらっている。そして、このところはKENWOODのアームにはブーメスタのフォノイコがほとんど固定で、ZYXクライオを中心に色々なカートリッジを組み合わせて楽しんでいる。現在、クレルのフォノイコにはマイクロのMA505sが組み合わされていて、これはモノラルカートリッジ専用になりつつある。

4月は水曜日の夜StudioK'sで音楽を楽しむ会を開催した。その後「戯れる会」を発足し、これは会員制で毎月一回StudioK'sで例会をひらいている。会員は東京あるいは近郊に住む人だけではなく、毎月例会に参加するなんて到底不可能なほど遠方の人も相当数存在する。

戯れる会で行ったことやその感想文は、このHPでは公開していない事も多いが、非常に有意義だった。PerpetualTechnologies P-1Aの16bitと24bit比較、スーパーツィーターの有無、SP位置の変更、聴取位置の変更、各種カートリッジの試聴、P-3A(改造)とノーマルの比較、サブウーハーのON OFF、電源ケーブルの比較、参加者持参のソフト試聴、超小型SPによる音場の確認、そしてパン勝負とコーヒー豆4種のブラインドテストなどなどなど、、、。

参加者全員の意見や好みが一致したり、5:5に分かれたり1:9に分かれたり。戯れる会の例会は一人では出来ない事をやっている。そして、ブラインドで行えることはなるべくブラインドにして、先入観の排除につとめてもいる。また、最近は参加者持参のソフトを一枚づつかけているので、ソフトの情報交換も可能だし、巡回可能な機器は希望者を募って自宅試聴のための巡回もした。

そうそう機器を買い替えられるわけでもないし、この秋あたりから、自分のオーディオには大きな変化がなくなった。試聴してみたい機器はまだまだ沢山ある。でも、それらを全部買えるわけはないし、借りられるものでもない。だから、オーディオ機器の話題で毎日HPの更新を続けるのは苦痛になっている。「今日は何も書くことがないなあ」と思うことも度々だった。来年も今年と同様に続けられるのかどうかは、嘘偽りなく疑問だ。やれるのかも知れないし、やれないのかも知れない。何かうまい方法はないものかと思っている。

Webのあり方というか、社会の中でのWebの占める位置や意味、価値が急速に変化してきているのは事実だ。しかし、まだ流動的かつ開発途上である事は否めず、例えばStudioK'sHPがオーディオ界で確固たるものを築いているなどという事はない。ある人にはとても重要で影響力が強いかも知れないが、別のある人にとっては取るに足らないものでしかなく、多分まだ後者の方が多い。それは数多ある掲示板も同様だろう。

しかし、もはや銀塩高級カメラが多数発売はされないように、今後、新たなオーディオ誌が多数出現することはあり得ない。オーディオに興味を持つ女性が突然爆発的に増えるというような、前代未聞の事態が発生でもしない限り、紙のメディアは減少傾向となるだろう。そしてWebは確実に増殖を続ける。

今年僕が楽しみ、きき続けた音楽は、やはりカエターノ・ヴェローゾに尽きる。大部分のアルバムを購入したが、どれもたいそう魅力的なものばかりだった。特に1980年代以降のアルバムは本当に素晴らしく、しかも天井知らずの右肩上がりで、沢山の夢と勇気をもらうことができた。今年も沢山楽しいことがあったけど、それとは別に想像もしていないような辛い事も起きていた。珍しく心の中で辛さがオーバーフローしそうになった2002年だったが、カエターノの歌声に救われた。僕もあんな風に柔軟に新しい事をやり続けていたい。 

この12月は岡崎宅、磯部宅へ行く事が出来た、そして数日前には原本さんがスタジオに遊びに来てくれたし、昨日は原本宅を訪問した。感想を読みたい方は下の看板をクリックしてみて下さい。すでに報告がなされいるものもあるし、これからのものもある。もちろん他にもあちこちききに行っているし、来年も出かけるつもりだ。

原本様
こんにちは、佐藤です。

昨夜は大変遅くまで失礼いたしました。最初に綾戸千絵のSACDをかけてくださった時には、なにがなんだかわからず、フリーズしてしまいました。今、原本さんのページのみなさんの感想を読み返していたのですが、山本さんの最初の感想

が、まさに僕の昨日の状態そのもののようで、おもわず笑ってしまいました。感想につきましては、別途原本さんのページに書かせていただきますが、いままで意識的に聴かずにきたシステム(正直に告白すればユニットや内部ネットワークの写真を見て、馬鹿にしていたところがありました)から、あのように魅力的なサウンドが聴かれようとは、思ってもみなかったことで、自分自身の不明を恥じるとともに、なんともったいないことをしてきたのだろうと、少々後悔しおります。ただ、少しばかり強がりを言わせていただけるのなら、原本さんだからこそ、あのようなサウンドにまとめ上げられたのではないかとも思ってはおりますが。ともかく、柳沢さんの4355、小林さんのゴトー、原本さんのマッキントッシュと聴かせていただいて、僕自身大変勉強になり視野が広がったように思います。この点は、ご紹介くださった極悪人のみなさんに深く感謝をしているところです。あらためまして、御礼を申し上げます。

  そして、今後ともよろしくお願いいたします。 2002.12.31

この続きはパートIVをご覧下さい


   楽しいオーディオにはまった人々の欲深な記録

                               

僕のオーディオ装置 スケベ根性ありありの中庸 パート1  1997年〜2000年まで

僕のオーディオ あんまり膨大なのでパート2 2001年

 


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   山本に一任させていただきます

  
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