岡崎宅を訪問した人に対し岡崎さんがどう思ったかというページ


佐藤さんに我が家の音を聴いていただきました。佐藤さんとは2,3回メールをやりとりしただけなので、どんな方かはまるでわかっていない方です。オーディオにはいろいろなスタイルがあり、それぞれにその流儀があると思います。オーディオはまったく主観的な遊びなので、個人のスタイルは尊重されるべきでしょう。しかし、その中に少しでも聴き手に対して普遍性を感じさせることができなければやはり十全な”レコード演奏”とはいえないわけです。そういうわけで初対面の佐藤さんに(ましてや、プロフェッショナル)いきなり音をお聴かせするのはかなり緊張しました。

しかし、そんな心配は杞憂でした。初めての試聴環境にもかかわらず、私の意図しているところ、今後の課題としているところを的確にアドバイスしていただけました。初対面の方といきなり2人で、CDやLPを聴きながらあれこれよもやま話を楽しくすることができました。これはひとえに佐藤さんのフランクな人柄と、音の目指すべき方向性が、ステレオイメージを大切にするという比較的近いところにあるからではないかと思っています。しかし、この近いという表現は大きな問題も含んでいるようです。

佐藤さんとのお話のなかで出た山本氏、富田氏、そして私の音の方向性の話は興味深いものでした。3人ともステレオイメージ派ということでは確かに一緒かもしれません。しかし、3人がリリティを感じるステレオイメージには大きな差がありそうです。その差についてはここでは触れませんが、そのステレオイメージに対するアプローチの方法の相違こそがオーディオの醍醐味のような気がしています。

また、佐藤さんのおかげで、次世代オーディオソースに対する挑戦意欲をかなりかきたてられました。私自身の今後の展開が楽しみとなりました。

オーディオという趣味を通して新しい友人が増えることは大きな喜びであり、また楽しみでもあります。世間的にはオーディオは既に流行遅れの行為のようですが、この趣味を通じて得た体験は私の中で非常に大きな財産でもあります。

最後にこのような機会をつくっていただいた山本氏に感謝いたします。 2000.6.26


先日、菅沼準一さんが我が家に遊びに来られました。Watt Puppyという同じスピーカーを使われているというご縁で我が家にお招きしたわけです。(と言っても菅沼さんがご使用なのはSystem5で、我が家のWatt3 Puppy2というロートルとはわけが違いますが。)

最近、山本さんがお忙しくてなかなか我が家に遊びに来てくれないため、StudioK`sのホームページには噂しか載っていないのですが、8月より我が家にもdCSのPurcellとStellavox ST2X2台を導入し、Duall AES/EBU接続でその可能性を探っていたところでした。そのため、自分の中ではまだまだ完成度は低いのですが、まあ、そんな音を聴いていただくのも一興かと思いご招待しました。

はじめてお会いした菅沼さんは寡黙な紳士という感じの方でした。そして、我が家のリスニングルームの狭さ?に驚かれたようでした。(約10畳弱の広さです。)私の方と言えば、楽器をやられていた方ということで、我が家の音にどんな感想を持たれるか戦々恐々でした。やはり、はじめて会う方に音を聴いていただくのは緊張します。ましてや、自分の中にこの音はまだまだ、という気持ちがあればなおさらです。というわけで、なんとなくぎくしゃくした感じで第一曲目が始まりました。主にクラシックを聴かれるということでしたので、とりあえずいろいろかけてみました。感想については菅沼さんの記述をお読みいただくとして、ただ、明らかなのは、似たようなスピーカーを使っていても私の音と菅沼さんの音は全然違っていただろうということです。それは、部屋も違うし、使用機器も違う、ましてやセッティングを行っている人間も違うからあたりまえのことです。そういう意味ではオーディオと言う趣味はかなりマスターベーションに近い自己完結的な趣味です。ただ、自己完結で終わるか終わらないかは、第3者に聴いてもらった音が説得力を持っているかどうかにかかっていると思っています。自分の主観が第3者にどう評価されるか、オーディオだけでなく絵画、写真、楽器演奏、小説、料理、みんな同じではないでしょうか?素材である機器を吟味し、自分の部屋で自分流の音を創っていく、そしてそれを自分自身で楽しみ、また友人に聴いてもらい、感想を述べてもらう。オーディオはとても楽しい趣味です。というわけで、菅沼さん、今度は私が自信満々の時にまた聴きに来てください。ラックも変わったし、いまうちの音は変貌の過程です。


 戻る